日は登った4
河原のその横、
背の高い草が多い道なき道に入り、草木を掻き分け進んだ。
あ、そう言えば、味方さんって、確かもう一人居るのでわ?
アマジャさんが答える。
真っ直ぐこちらには来ません。
少なくとも敵の動きを掻き回し、混乱させてから、
もう少し、離れた場所で合流して来るでしょう。
時折、親戚さんが何やら小袋から、粉を巻いてる。見つめる俺の視線に気付き、
「ああ、これは獣人の鼻を、騙す匂い、みたいな物で御座います」っと言った。
流石はプロだ…
…成る程、ミノフスキー粒子の散布か…
それは間違いないやつだな。
…知らんけど。
藪を抜け、山道に出た。
道に沿って進むと、少し向こうに、男と馬が数頭見えた。
親戚さんが先頭だったが、ふと後ろを振り返り、
アマジャさんと皆に言った。
「あいつだ」と。
が?
異変??え?
先で待っていた男が、突如、
こっちに向かって猛烈な勢いで走って来た。
ほぼ、スライディング土下座の様なかっこで、
俺の前に膝を着いた。
かっなりビビった。
ちょっと殺されるんじゃね?と思う位、勢いが凄かった…で、
………ハハーっと、かしこまったまま、微動だにしない。
あーーーっと…
また、このパティーンですか?そうですか…
「はい、苦しゅう無いです、どうぞ顔を上げてください」
あ…どうも始めまして俺、いや神です。
で、貴方お名前…は?
「ハッ、我が名は、ミリゲアーヌス・リースジャス・ヤータナ・イソルに御座います、我が忠誠を、この命を、全てを、貴方様に捧げると誓います。
そして、我はその全力を持って、貴方様に仇なす者全てを討ち滅ぼす【剣】に御座います。
どうぞ如何なるご命令でもお命じ下さい、
この私が全身全霊、全力を持ってお答え致します…」
……
「お?、おう…」
長い…
挨拶も、名前も…
恐ろしく長い…そして、
覚えられん…
だが、
本物の強者の風格…
圧が、目力が凄い…そして、
本物の、ヤバい人、
あれだ、狂信者って奴だ…
大丈夫かな、俺?
俺が殺されるんなら、
多分、
このお方に…なのでは?
一瞬で、全ての癒しパワーが消滅した。
あかん、直ぐに回復せねば…
はーいマーオちゅわーん、笑っっ…?あ
…って、
いや、寝とるんかいっ!
エギラさんは、倒した敵兵から奪ったらしい、
馬と、大きな鹿?を引き連れていた。
アマジャよ、我らはこのまま一旦、遠回りだが敢えて東に迂回して、
カエギ村とエゾの辺りに抜けて、
私と一緒にこっちに来た【旅団】の奴らと合流しようと思う。
俺は人と会う野暮用でそこを離れたが、
後の奴らは私を待ってカエギの宿にまだ居るはず。
ただ【使徒】のアルデント様とマーヤル様が居て、
恐らくは【呪】大量の魔力の流れ…
いや、
深淵の発現をも感知している筈、だ…
最悪?、向こうからコチラ方面に移動してくれば、ソレはそれで合流出来るかも知れん…
どう思う?
だが、アーマの兵隊、本隊はそちら方面に居るのだろう?
そう、だから、敢えて…だな。
まさか逃げてる奴がノコノコ、
そう、こっちから来てるなんて、流石に、アーマも想定外だろう。
しかも、随分掻き回して来たからな…、
今も居る筈の無い場所を、アチコチ分散して、チンタラ探し回ってくれてるだろう。
結果、奴らは隊列が伸び過ぎてて、後ろの歩兵は、かなりスカスカだ、
見つからずに、簡単に抜けらると思う。どうだ?
エギラ、お前が言うなら信じよう。
「神よ、少し危険な事では有りますが、
ここに【旅団】が加われば、今後の移動が、
幾分、楽になるかと思われます」
アマジャさんが言うなら、俺も信じよう…的な?
「では、それで行きませる…んg?!」
…メッチャ良いトコだったのに、
…噛んでもーた…
クッコロ…




