夜明け前5
アマジャさんが2回目の仮眠に入った。焚き火の揺らめきを見つめていると、ヤバい、意識が…
俺はつい?
腕立て伏せを始めた。…寝てしまわない為とは言え?
な、何が悲しゅうて…
腹筋と背筋、スクワットもやった。
アホや…脳筋や…
中は狭いんで、外に出て、素振りもやった。
…やったった。
勝手に出て良いものか?っと、多少思案したが、一連の運動はセットメニュー、キチンとこなさないと、どうにも身体がむず痒い。
ついでに河で顔や身体を洗った。
汗を掻いたからな…石鹸有るし。旅行用のシャンプーリンスセットも有る。
水は冷たいが、サッパリした。替えのパンツが欲しい…
暫くして、アマジャさんが飛び出してきた。
俺が居ないのに驚いて出てきた様だ。
「申し訳ございません、有ろう事か、眠り呆けてしまい…」
俺はアマジャさんの言葉を、軽く手を挙げて静止した。
俺は風呂上がり気分で、呑気にバットのグリップに両手を重ね、夜空を見上げていた。雲が多くて星はあんまり見えなかったが。
えーーっと、軽く素振りのマネ?をしつつ、
一連の運動、特に素振りは室内は危険なので…
これらの運動は習慣、クセみたいな物です、寧ろ勝手に外へ出て心配させて、サーセン…
軽く謝って、2人とも中へ戻った。
で、思いついた。
そう、皆疲れている。なので…
俺はモーションセンサーの着いた投光器を、
入り口付近の壁の窪みに置いた。テストの結果も良好だ。
更に、釣り糸を壁の左右に這わして、片側を固定、
反対にはジャラジャラうるさい、車や会社のカギが一杯付いた鍵の束、キーホルダーだな。
これを壁の、床からちょっと上の割れ目に刺した、細い木の枝に引っ掛けてぶら下げた。
即席ワイヤートラップの完成だ。
…天才かよ?
これが落ちたら流石に、寝てても直ぐに分かるでしょ?
で、その侵入者は、光るは、音はするわ、
もう絶対ビビって、思わず声が出るか、慌てふためくんじゃね?
なので、今夜は一回、2人ともキッチリ寝ましょう。そうしましょう。そう提案した。
渋々ながら承認された。
あ、釣り糸も仕事に使うやつです。最悪?釣りが出来るとか…、
それは非ぬ誤解です。
縫い針は、香典袋を纏める様で、それは黒い糸で留めるんだ。
テグスは掛け軸釣ったり、カーテンや白布を引っ張るのに使うよ。
…ただ、
縫い針だけじゃ無くて、釣り針も有るけどね…内緒なw
で、
夜中、オシッコに起きた俺が、自分のトラップの餌食になる…そんな妙な自信が有ったので、ペン型のLEDライトを強く握りしめた…
一応ね、一応、罠解除用にね。
そして、我々は火を消し、
しばしの眠りについた。




