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グランデ 4

 更に買い替えた装備は、頭装備。攻撃力上昇の魔法がかかった羽つき帽兜にした。

 でも、この兜の魔法って、つかう時魔力を使うみたいなのよねえ。盾みたいにいつでも効果があればなお良かったんだけど。

 まあ、あるだけ心強いか。きっといざという時役に立つはずだ。

 その後は保存食を買い込んで、念のためにポーションも2本だけ買って、夜また良いものを食べる。

 モエルのために干し肉、シャインのために煎り豆を買い込んだんだけど、それが結構重いのよね。それにダンジョンに挑む間は万が一のために節約して食べないといけない。明日から数日、過酷な食生活が続くだろう。

「にゃー」

(ウマウマ)

「きゅー」

(今日も美味しいですー)

「モエル、シャイン。明日から少しの間ここまで戻れないから、明日の昼ごはんからは我慢してね」

「にゃー」

(嫌、明日もこれを食う!)

「きゅー」

(ボクも我慢したくないです)

「頼むわよ。あなた達が頼りなんだから。帰ってきたらまた食べさせてあげる」

「にゃー!」

(わかった。じゃあ早く行こう!)

「きゅー」

(先輩、明日から我慢ってこと、もう忘れてないですか?)

 そんな感じで休息の時間を過ごす。

 そして明日になって、宿で朝ごはんを食べて。その後すぐ、待ち合わせどおりグランデと町の門前で会った。


「よし、来たな!」

「ええ、おまたせ」

「いや、あまり待ってない。それにしても、変わったのは盾と剣と兜か。うん。それなら大丈夫そうか」

「ええ。良いのが買えたと思う。その分グランデからもらったお金をほとんど使い切ったけどね」

「それなら安心だ。冒険者たるもの、冒険のために金をかけろ。遊び歩いてばかりいる冒険者は強くなれないぞ」

「ありがとう。頑張って強くなってみせるわ」

「その意気だ。さあ行こう!」

「にゃー!」

(お前、二リハにあまり近づくな!)

「きゅー」

(二リハにはボク達がついてますからね)

「うん。行こう。モエル、シャイン」

 私達は、北に向かって歩く。


 町に出たらすぐにファイアグラスが現れた。

 一日見ていなかったのに、見るとすぐにうんざりしてしまう。本当に多いわね、ファイアグラス。

 いや、でも待てよ。これはチャンスか。

 昨日買ったばかりの魔法の盾を試す絶好のチャンスだ。ここで盾の力を確かめておこう。

「よし!」

 私は盾を構えてファイアグラスに近づいた。

 すると。

「ぬん!」

 グランデが風のように走って、私より早くファイアグラスに近づいた。

 ファイアグラスは自然と、グランデに火魔法をとばす。

 グランデはそれをあっさり避け、ファイアグラスを切り、一撃で倒した。

「ふっ。やっぱりもうこいつの季節だな。まあこれも風物詩か」

「あー、グランデ」

「なんだ、二リハ」

「私、せっかくだから魔法の盾の力を確かめたくて、ファイアグラスの火を受けてみたかったんだけど」

 私とグランデは見つめ合った。

「そうか。なら次ファイアグラスと戦う時は二リハに譲ろう!」

「ありがとう。助かるわ」

「ああ、じゃあ行こう」

「あ、待って。討伐証明部位を手に入れないと」

「いや、ファイアグラス程度なら時間の無駄だ。これから行くのはダンジョン。よっぽどなことがない限り、素材はそこで手に入れるぞ」

「ああ、うん。わかったわ」

 そうだ。今日はダンジョンで稼ぐ予定もあるのだ。

 ただ自分の力を鍛えるためだけじゃない。せっかくのチャンスに、全力にならないと。

 私達は倒したファイアグラスをそのままに、すぐさまダンジョンへ向かった。


 その後すぐまたファイアグラスと遭遇し、私は魔法の盾を試した。

 その結果、ファイアグラスの火魔法は盾に当たっただけで簡単に消滅した。

 そのまま剣で倒す。剣の切れ味も、今までより良い気がする。結論としては、装備を買い替えたおかげで、戦闘がかなり楽になった。

 これが良い装備の力か。やはり装備にお金をかけるのは大事らしい。

 そして装備を整えさせてくれたグランデには感謝だ。こう思うのも悪いけど、行き倒れてくれていてありがとう。

 あなたのおかげで、私はもっと強い相手と戦えるわ。


 何度もファイアグラスを倒していると、ある時イハサクと出会った。

「イハサクか。ちょうどいい。二リハ。こいつとも1人で戦ってみるか」

「え」

 グランデに言われて、少し戸惑う。

 でも、ここでグランデを頼りにするわけにもいかない。それに、イハサクには前回モエルが勝っている。危険はそんなにないはずだ。戦うなら絶好の機会だろう。

「わかったわ。それじゃあグランデは見てて」

「ああ」

「モエル、シャイン。まずは私がしかけるから、隙を見てそれぞれ動いて」

「にゃー!」

(わかった!)

「きゅー!」

(任せてください!)

「それじゃあ、行くわよ!」

 私は走った。それとほぼ同時にイハサクもこちらへ迫る。

 タイミングを見計らって攻撃、と思ったけど、やはりイハサクの動きは読みづらかった。また大きめの跳躍をくらってしまい、盾でなんとか防ぐ。

 けど、衝撃は前回より若干少なかった。盾が良いからだろうか。少しふっとばされるだけで、なんとか耐える。きっと二度目の体験だから、体も対応できたんだろう。

「にゃー!」

(やったな、火魔法!)

 すぐにモエルが反撃してくれる。今回も爆発みたいな大きな炎で、イハサクは半分以上が一気に燃えた。

 イハサクの動きが止まる。私も、見ているだけじゃ終われない。燃えていない方へ回って、試しに攻撃してみる。

「パワーアップ、ゲイザースラッシュ!」

 羽つき帽兜の魔法も加えた、全力の一撃だ。

 それは、イハサクの葉っぱをいとも簡単に切り裂いた。

 そんな、こんなに簡単に切れるの?

 やった自分が驚く。けれどそれくらい簡単に切れたのだ。

 これが、新しい装備の力。どうやら予想以上に強くなれたようだ。

 驚いている間に、イハサクは燃えた葉っぱを捨てながら逃げようとした。

「にゃー!」

(逃がすか、火魔法!)

 モエルが普通の火魔法で追撃して、イハサクを倒し切る。なんか、今回もモエル任せだったけど、あっという間だった。

 これなら私も、やれるかもしれない。

 次イハサクと戦う時は、モエルに攻撃を待ってもらって、1人で挑戦してみよう。





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