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ダンジョンに挑んだ後 2

高評価ありがとうございます!

ただ、女性向けかどうか少し不安です。

リアルの事情で、近々毎日更新できなくなるかもしれません。

 リッシとダマンがリアカーを引いて、四人で門を出る。

「さあ。クオックは後ろから押してくれ。ダマンが先導して、ソウピッグがいそうな場所まで向かう。二リハはダマンと先に出て、モエルと一緒に敵がいないか警戒してくれ。いたら教えて」

「わかったわ」

「にゃー」

(ゴロゴロしてる。面白い)

 モエルはリアカーのタイヤを興味津々に見ていた。

「モエル、今は敵がこないか目を見はってて」

「にゃーあ」

(はーい)

「モエルはダマンの左側ね」

 私は右側を見張る。

 そして少し歩くと、スライムを発見した。

「スライムがいたわ。私が倒してもいい?」

「ああ。それじゃあニリハが倒してくれ。弱いやつは交代で倒そう。素材は倒したやつが取っていい。ただし、手早くな」

「それでいいわ」

 私は速攻でスライムを倒した。

 その後の移動も順調。大分歩いた先で、モエルがモンスターの群れを見つけた。

「にゃあ!」

(いっぱいいるよ。獲物!)

「ダマン、モエルがモンスターを発見したわ!」

「あれは、ソウピッグだ。よし、でかしたモエル!」

「にゃー?」

(どうやって倒す?)

「リッシ、クオック、ソウピッグがいた。リアカーはここに置いておこう。皆で突っ込むぞ!」

 ダマンがそう言って、まずは皆でソウピッグを視認した。

「数は、5か。まあ、いけるか。並び順はこれでいいな。あんまりくっつくなよ。離れすぎてても注意をひけなければ戦えないからな」

 リッシがそう言って剣を抜く。私達は、クオック、リッシ、ダマン、私とモエルという順で、横に並んでいる。

「横取りはしないわ」

「ありがとう。まあ、初見だとそんな余裕もないかもしれねえけどな。俺らも一体ずつ倒したら、それ以上は望まねえよ。ああ、けど、先に言っておく。リアカーにはソウピッグを4体までしか積めないだろう。だから、最低皆1体ずつ仕留めたら、取り分はそれまでにしてくれ。まあ、一体も倒せないやつがいたら、そいつは0ってことになるがな」

「ええ。それは最初に聞いた。わかってる」

「じゃあ、いくぞ。クオックもいいな」

「ああ」

「それじゃあ、狩りの始まりだ!」

 リッシがそう言うと、三人が一斉に走り出す。どうやら今のが合図だったらしい。

「行くよ、モエル!」

「にゃー!」

(任せろ、二リハ!)

 私達も走り出した。まずは全力疾走だ。

「ブオ?」

 ある程度近づくと、ソウピッグ達がこちらに気付いた。

「ブオー!」

「ブオオー!」

 ソウピッグ達がこちらに走ってくる。狙いは、分かれてる。私達の方にも、一体来た。

「モエル、合図を送ったら火魔法で攻撃。弱めでいいわ!」

「にゃー!」

(わかった!)

 ソウピッグがこちらに近づいてきてくれているのだから、私はもう立ち止まってもいいだろう。

 剣が届く直前まで、じっと待つ。

「ブオー!」

 私の背丈に迫る程大きいソウピッグが、よだれをたらしながら私につっこんできた。

 限界まで引き寄せて、今!

「モエル、燃やして!」

「にゃあー!」

(火魔法!)

 モエルが放った顔ほどの大きさの火が、ソウピッグの鼻っ面を焼いた。

「ブヒイー!」

 叫ぶソウピッグ。それでも突っ込んでくる。注意事項の通りだ。止まらない。

 私もタイミングを合わせて、踏み込んだ。

「パワースラッシュ、ハードガード!」

 技で強化された剣で焦げた鼻先を切り、光る盾で顔面を殴りながら横へ退避する。

「ブヒイイー!」

 ソウピッグは悲鳴をあげながら私の横を通過した。

 流石のソウピッグ。突進が厄介だ。情報通り。

 私はソウピッグの後を追う。

 できることなら、突進をさせない方が良い。急所を攻撃しやすいのは、止まっている時だけだからだ。突進中でも狙えるかもしれないが、止まらない相手を攻撃するのは難しい。けど走り出しなら、なんとか狙えるかも。

「にゃー!」

(ニリハ、もう一回やる!)

「待って、モエル。もうちょっと!」

 今回の目的は生肉だ。焦げてしまっては意味がない。

 いや、でも、足ならいいか?

 ソウピッグがこちらを見る。まだ少し距離がある。

 また突進されるよりは、いいか。

「モエル、相手の足に火魔法、強めで!」

「にゃー!」

(わかった、火魔法!)

 先程よりも大きな火が、ソウピッグの足に直撃した。

「ブヒイイイー!」

 ソウピッグは苦しんで止まっている。いや、動き出したが、前足が思うように動かないらしい。チャンスだ、このまま近づく。

「パワースラッシュ!」

 私はソウピッグの頭をかち割った。

 ソウピッグは倒れた。

「よし、やった。他の皆は!」

 見ると、リッシとダマンはソウピッグと危なげなく戦っていた。特にリッシは二体を相手に戦えている。すごい。

 けれど、クオックは苦戦していた。

 クオックが相手しているソウピッグの額に、槍が刺さっていた。どうやらクオックは、槍を手放してしまったらしい。

 武器がなくてはどうしようもないだろう。頭を貫かれたソウピッグは、多少ふらつきながらも再度クオックに突進する。

 加勢しよう。そう思い、走った。

 しかし距離敵には、かなり遠い。見ている中、クオックは突進してきたソウピッグから無理やり槍を抜こうとして、逆にふきとばされていた。

 クオックはなんとか立ち上がるが、ふらついている。

「危ない、モエル、ここから火魔法であのソウピッグを狙える?」

「にゃー!」

(まだ遠い、ここからじゃ無理!)

 仕方ない。けど、諦めるわけにはいかない。

 全力で走る。息が苦しくなる。けれど、早くクオックに加勢しないと。

 そう思っていると、不思議と体の中から力が湧いて、頭の中に言葉が生まれた。

 今ならできる。その思いを、力に変える!

「サポートガード!」

 私は、自分でも驚く程のスピードで駆け抜けた。

 まるで風になったかのようだ。あっという間にソウピッグに近づく。

 そのソウピッグは、今またクオックに突進をしかけているところだった。

 クオックはほぼ棒立ち。見ていられない。

 だから私は、真横からソウピッグにぶつかって、盾で顔をぶっ叩いた。

 それと同時に、剣を光らせる。

「パワースラッシュ!」

 ソウピッグの首の上を、私の剣が切り裂いた。

 それでソウピッグは倒れる。きっと、私が殴った衝撃を殺しきれなかったらしい。ソウピッグの足はまだ動いていた。

「はあ、はあ、はあ。ふう」

 私は倒したソウピッグを見下ろしてから、隣りにいるクオックを見た。

「なんとかなったね」

「助けられたとは、思わねえからな」

「それでいいよ」

 私は笑った。すると、クオックはそっぽを見る。

 こうしてはいられない。他のソウピッグはどうなった?

 辺りを見回してみると、最後のソウピッグをリッシとダマンが倒しているところだった。








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