石砕きの刃と共に 4
私はクラウドマンの討伐を受けた。
キュール達石砕きの刃は、アースフロッグの討伐。
それぞれ保存食等の持ち物点検を終えてから、町の外に出る。
「二リハさん、クラウドマンの出現範囲はこっちです」
「わかったわ。行きましょう」
「反対にはゲジーラが出ますから、そっちも気をつけてください」
「ええ。絶対に気をつけるわ」
ゲジーラもモンスターなんだから、討伐しに行く冒険者もいるわよ。だから大量発生もない。わざわざ私が行かなくても大丈夫。
やっぱり冒険者って、いると安心できるのね。
アースフロッグはすぐに現れた。
「出たぞ、キュール、ランゾ!」
「ああ!」
「二人共、二リハさんの前だからって油断しないでよ。特にポリシャ!」
「そんなことするかよ!」
ポリシャはそう言いながら、アースフロッグの伸ばした舌を剣で止めた。
上手い。いや、戦い慣れてるのかも。
そのままポリシャとランゾがアースフロッグを難なく倒す。
うん、お見事。
「なかなかやるわね。二人共」
「このくらい楽勝ですよ!」
「まだまだです」
「そうね。3ランクだものね」
「うっ」
「そうよ。これくらいいつも通りじゃない」
「く、わかってるよ!」
ポリシャの気分が上がったり下がったりしている内に、ランゾがアースフロッグから素材を剥ぎ取る。
「さあ、討伐証明部位は取った。もう行こう」
「ええ。でも、このアースフロッグの素材剥ぎ取りは本当にこれだけでいいの?」
「ええ。二リハさんの依頼が最優先です」
そうか。ならランゾの言う通りにさせてもらおう。
「わかったわ。ありがとね」
「いえ、こちらこそ、二リハさんがついていてもらえると安心できます」
「そうです。それに、まだ町を出たばかりですし!」
キュールとポリシャもまだまだ元気だ。
よし。それじゃあ、この先も道案内を頼もう。
「じゃあ、行きましょう」
「にゃあ」
(俺の出番はまだかな)
「キュー」
(しばらくはまだ手下達の働きですね)
「ピー!」
(私もいつでも戦えるからね!)
「うん。皆。後で戦ってもらうから、今は彼女たちを頼りましょう」
依頼のターゲットが現れるまで、戦わないというのもなんだか新鮮だ。
人数がいるって、こういうこともできるのね。
そういえば、最初の頃はモエルの魔法を温存してたわね。
最近はモエルの魔力が増えてきたから、もう魔力切れはあんまり心配してないけど、やっぱり余力を残しておけるっていうのは良いわね。
その後もアースフロッグやワンドッグが現れる。
けれどやがて、目の前からスタンプホースが現れた。
「な、スタンプホース!」
「気をつけろ、ポリシャ、キュール!」
「火魔法!」
キュールが即座に魔法を放つけど、あまり効いてない様子だ。
それに、スタンプホースは彼女達にはきついってわかってる。
だから、ここは私達の出番だ。
「皆、いくよ!」
「にゃあ!」
(やっと俺の出番だぜー!)
「キュー!」
(手下達はもうギブですか!)
「ピー!」
(オッケー、任せて!)
よし。皆もすぐに動いてくれる!
ここはキュール達に、4ランク冒険者の戦いを見せてあげないとね!
「あなた達は下がって!」
「え、でも」
「はいっ、ポリシャ、邪魔になるぞ!」
「っ、ああ!」
「二リハさん、私達も加勢します!」
「あなた達は見てて。私達の戦いを見せてあげる!」
「にゃー!」
(火魔法!)
「キュー!」
(木魔法!)
モエルとミドリの魔法が直撃する。
「ヒヒーン!」
よし、さっきより効いてる!
「キュー!」
(そらそら、こっちですよ!)
シャインがスタンプホースに急接近する。
するとスタンプホースはシャインを踏み潰そうとした。
それをシャインは、ひらりとかわす。かわし続ける。
「キュー!」
(ほらほら、当ててみなさい。当てられるものならね!)
「ヒヒーン!」
よし。シャインが注意をひいてくれている今の内に!
「パワーアップ、ゲイザースラッシュ!」
「ヒヒーン!」
く、ちゃんとこちらにも攻撃がされる。やっぱり、隙だらけってわけにはいかないよね!
「ハードガード!」
とっさの防御もしっかりおこなう。
私の攻撃は当たったけど、思い切りのいい一撃にはならなかった。
そして、スタンプホースは私に狙いを定める。
「ヒヒーン!」
「ハードガード!」
今回はスタンプホースが勢いよく攻撃してきた。それをなんとか防御するけど、前回のように体勢を崩される。
けど、この流れは織り込み済み!
「サポートガード!」
私はシャインの方へ回るようにして、スタンプホースからの追撃から逃れる。
サポートガードには、こういう使い方もある!
「にゃあ!」
(火魔法!)
「ピー!」
(木魔法!)
「キュー!」
(これでもくらえです!)
そこでモエル、ミドリの魔法、シャインの後ろ蹴りが当たる。
「ヒヒーン!」
スタンプホースが苦しんだ。今!
「パワーアップ、ツヴァイブレード!」
良い攻撃を当てる。このまま、畳み掛ける!
「パワースラッシュ!」
同じところを斬りつけると、スタンプホースの出血が増し、倒した。
ふう。今回は危なげなく倒せたわ。
やっぱり3ランクにしては結構強い方だと思うけど、まあ、群れで現れないだけいいわね。
そして、少しはキュール達の勉強になったかな?
「すげえ」
「これが、二リハさん達の力か」
「かっこいい」
ポリシャ、ランゾ、キュールが言う。
私はそんな三人に、聞いた。
「それじゃあ、ある程度剥ぎ取るけど、その他はここで放置でいいわよね。それとも、もったいない?」
「い、いいえ。そんなことないです。目的はクラウドマンだし」
「けど、クラウドマンって雲石しか取れないって聞きました。せっかくなのでここでできるだけ剥ぎ取っておきましょう」
「手伝います!」
ポリシャ、ランゾ、キュールがそう言って近づいてくる。
そうね。皆でやった方が早いものね。その分早く帰れるし。
「ええ。じゃあお願い。手伝って」
「はい!」
「その間モエル達は警戒、よろしくね」
こうして私達は、石砕きの刃と共にスタンプホースを解体した。




