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第一章 第1話【新たな火種】

中学生のころから、少しずつ構想を膨らませてきたロボットバトル物語です。

文章力皆無ですが、皆様のご意見、アドバイスなどいただけると嬉しいです。

まだまだ、文章を書くことに慣れていませんので、最初は少しずつ投稿させていただきます。

第一章 【新たな火種】

 新暦522年5月13日

 地球は氷河期となり、地球表面での生活を断念した人類は、地上の文明を捨て、地下の核シェルターに逃れ、閉ざされた地下で生活をしていた。


 ここはシェルター997(ナインナインセブン)、総人口12万人の巨大地下都市であり、増えすぎた人口を養うため、現在もまだ都市の拡大を続けている。

 都市は、十字に交差した渓谷のような形状をしており、その壁面には、人々の生活する家々がひしめき合い、渓谷が交差する地下都市の中心地には、巨大な核融合炉が太陽の様に発光し、地上から閉ざされた地下都市の人々を下から照らし上げていた。

 地下都市の最下層は資源発掘を行う開発地区となっており、地下都市の中でも一際薄暗い最下層には工業用照明が点々と輝いていた。

 

 そんな地下都市の開発第八地区で作業用ロボット【グリッド】に乗り、働く一人の少年が、この物語の主人公、ユウマ・ツクモである。

 グリッドとは、全長4m程の大きさで、操縦者が1人乗り込むことができ、落石等の危険が伴う最下層開発区において、作業員を守りつつ、様々な作業を行えるように開発された作業用ロボットなのである。

 「おーい、ツクモー!こっちからもレアメタルが出た!よろしく頼むぞー!」

 年配作業員の男がグリッドに乗ったツクモに向かって叫ぶと、ツクモは返事もせず、大きな掘削機を持って、年配作業員の指示する場所へ向かうと、巧みな操縦でレアメタルを掘り出した。

 「さすがだなーツクモ!またよろしく頼むよ!」

年配作業員がそういうも、ツクモは黙って自分の作業に戻る。

 そう、ユウマ・ツクモは愛想は全くだが、ロボットの操縦はピカイチであるのだ。

 そんなツクモのことを、第八区作業員は皆慕っているのだった。


 しかし、平穏な日々は突如として打ち砕かれる。


 ドーン、ドーンという地響きが地下都市に響く。

 騒めく人々、そして、その地響きとともに第八区直上の天井部がひび割れ、微かな光が差し込む。

「避難!」

 第八区のリーダーが叫ぶと、作業員達が小型シェルターに避難を開始する。

 しかし、大きなリュックサックを背負った一人の作業員が逃げ遅れているのを見つけたツクモは、グリッドの手からワイヤーを射出し、ワイヤー先端のマニピュレーターでリュックサックを掴むと、リュックサックごと作業員をシェルターの方へ引き寄せた。

 それと同時に、第八区の天井部は崩れ、瓦礫がツクモ達の目の前に落下する。

 砂埃と共に、雪の様なものが地下都市に降り注いでいた。

 天井部の穴からは、青白い、どこかどんよりした光、地下都市で生活するほとんどの人が見たことがない光が差し込む、それは曇り空の光であった。

 そして、その割れ目から、ワイヤーのようなものが垂れてくると、巨大な人型の何かがワイヤーを辿って降りてくる。

 それは、ズシーンと鈍い地響きとともに、第八区に降り立つと、ズシン、ズシンと、地下都市の中心部である、核融合炉に歩み寄った。

 核融合炉の光で、その巨大な何かが照らしだされる、深い青い装甲、頭といえる部位はなく、本来首があるであろう場所には、鈍い赤色の光が二つ、目の様に光っていた。それは、全長40mほどはある、巨大なロボットであった。

 そして、そのロボットは高らかに布告した。


「えー、シェルター997の皆々様、お初にお目にかかります、シェルター703改め、バルトス公国親衛隊、一番隊大佐、カノーラ・ヒューイと申します、以後お見知りおきを。

 入口が少し小さかったため、このような登場となってしまったことについては陳謝いたします。

 この度、我がバルトス公国は、この地下生活に終止符を打ち、地上文明の奪還に踏み入ることとなりました。しかし、その計画を成すためには、我が国の力だけでは不可能に近いことは事実です。

 したがって、我々はまず、この計画に尽力していただける他のシェルターを探すことになりました。

 そして、数年に及ぶ捜索の末、ようやく、ここシェルター997を発見しました。

 ぜひ、友好的にお話がしたいと思っているのですが、このシェルターの代表者はどちらにおられますか?」


 人々の視線が自然と首相官邸に向かう。

 地下渓谷の合間に建つ、一際目立つ建物、首相官邸のバルコニーにシェルター997の首相トーマス・ヴィラが立っていた。

 首相の姿を望遠カメラで確認したカノーラは、スラスターエンジンを起動し、首相官邸まで約500mを一気にジャンプすると、ガシャーンと大きな音を立て着地した。

 巨大なロボットの風圧で、壁面の家々から、壁や屋根に使われていた、鉄板やゴミなどが巻き上がる。

 巨大なロボットの頭部コックピットハッチが開くと、先ほどの声の主であろう男が現れ、丁度、コックピットハッチの高さにある、首相官邸前広場に降り立った。

 コックピットから現れたカノーラの姿は、まだ若く、白髪で目が青色に輝いた好青年であった。

 カノーラが官邸前広場に降り立つと、官邸から銃を持った警備兵が30人ほど現れ、カノーラを囲む。 

 カノーラは慌てることなく両手を挙げると、

「どうも。」

と、一言だけ言い、警備兵に囲まれながら首相官邸へと入っていった。

 残されたロボットは独りでに動き出し、両手に装備された銃口を市民に向け、周囲の警戒を始める。

 巨大なロボットが降り立った場所から、首相官邸まで、巨大なロボットが通った場所は、地面がえぐれ、壁面の家々は半壊状態になり、天井部の割れ目から落ちた瓦礫は、最下層で砂埃を帯びていた。

 その光景をみた人々は、カノーラという人物そして、バルトス公国に対して不信感を抱くのは当然のことだった。


 数時間が経ち、首相との対談を終えたカノーラはロボットに乗り込むと、

「ではまた。」

とだけ言い残し、再びワイヤーを辿って割れ目から地上へと戻っていくと、割れ目を特殊なジェルのようなもので塞いで立ち去って行った。

 地下都市は、騒然としていた。

 

 翌日、地下都市の各所に設置されたモニター、テレビで首相からの緊急放送が始まると、シェルター997の人々の視線が画面に集中した。

 静寂に包まれたシェルター997、首相からの演説が始まる。

「シェルター997の皆さん。首相のトーマス・ヴィラです。

 昨日、我がシェルターにやってきたバルトス公国のカノーラ大佐との対談を終え、政府としての方針を決定しましたので、皆さんに報告をしたいと思います。

 我がシェルター997は、バルトス公国と共に地上へ進出することとなりました。

 我々は522年前、氷に包まれた大地を捨て、長い間、この薄暗い地下で生活を余儀なくされてきました。しかしながら、この地下での生活では、人工増加に伴う食糧危機やエネルギー不足問題が深刻なのも事実であり、いつの日か終わりが訪れることも現実味を帯びてきました。

 我がシェルターの外部調査が難攻していることは、皆さんもご周知のことと思います。しかし、バルトス公国は、地上を取り戻す知識と技術を持っています。

 今こそ、我々も地上を取り戻すために立ち上がろうではありあませんか。」

 初めは静かに演説を聞いていた人々も、政府の決断に納得がいかず声をあげ始めた。

 すると、首相を映し出していた画面の映像が切り替わり、人々が緑色の光に包まれる。

 緑の光は、青々とした自然がどこまでも広がる大地、さらに画面が切り替わり、どこまでも青い空、どこまでも高く作られた高層ビル群、そして、海。

 つまり、氷河期に入る前の地上の映像であった。

 シェルター997には、地上のことが記された書物がほとんど残されておらず、見たこともない地上の映像に、人々の目は釘付けになった。

「皆さん、ご覧になられたでしょうか、政府の勝手な決断に困惑するのは無理もありません。

 しかし、これが本来我々が住むべき大地、地球なのです。

 どうか、皆様のご理解を頂けると幸いです。

 一週間後の5月21日、我がシェルターに住む18歳以上の兵役に尽力したいという有志のある者にあっては、首相官邸まで集まっていただきたい。詳細にあっては、該当者の【PITピット】に情報を送信しますので確認していただきたい。

 皆様のご理解とご尽力を謹んでお願い申し上げます。」

 PITとは、片耳に引っ掛けるように装着すると、装着した人間の視界に直接アクセスし、各種情報が視界に映し出される情報端末の総称であり、シェルターに住むすべての人へ装着が義務付けられている。

 首相の演説が終わると、地下都市はしばらく静寂を保っていたが、次第に騒めき始めた。

 怒り、困惑、悲しみ、喜び、様々な感情が声となってシェルターの満たす。


「なんだよあれ、あれが地上なのか?」

「あんなの偽物の映像に決まってるだろ!」

作業員達も各々に声をあげる。

「おい、お前今いくつだ。」

年配の作業員がツクモに聞く。

「今日で18だ。」

「そうか、、、。」

年配の作業員は喜ぶような、困ったような、驚いたような変な顔をするだけで言葉がでなかった。

 小さなモニターの周りに集まった人ゴミから一人抜け出すツクモは、塞がれた天井の割れ目を見つめると、先ほど見た、空の青白い光と、地下に降り注いだ白く冷たい雪の記憶が蘇る。

「地上か、、、。」

と、一人つぶやき、家路につくツクモであった。

ピコンと、PITの通知がなる。


とりあえず、今回はここまでです。

全然ロボット出てこなくてすいません。一話で人の心を掴むという点では0点ですよね(笑)

一応作中登場してきた作業用ロボット【グリッド】や、カノーラの乗っている機体のデザインも決まっていて、ぜひ見てもらいたいのですが、作品を認めていただけたら、何らかの方法でお見せしたいと思います。

皆様の温かいコメントお待ちしてます。

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして、作品読ませてもらいました。 紗耶香といいます。 色々と設定が練られていて面白そうなので、続きを期待しています。頑張ってくださいね
2022/01/13 00:33 退会済み
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