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現実と仮想の狭間の記憶  作者: 秋初数奇
OCVC(にとって)の日常編
7/20

第七話 0.01~0.001、そしてちょっとした問題

すごく悩みました

 長宮さんからいろんなことを教わり、力もだいたい使えるようになったところで、訓練は終わりということになった。


「長宮さん、今日はありがとうございました」


お礼をすると、長宮さんは笑いながら、


「ふふ、どういたしまして。おかげでいいもの見せてもらったわ」


と、返してきた。


「いいもの?」


「面白い後輩ができたってことよ。さあ、もう現実(リアル)へ帰りなさい。続きはまた明日。よろしくね。」


「はい。よろしくお願いします。」


そして、僕は、視界の隅に浮かぶログアウトのボタンを押した。


― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 目の前に、こちらに背を向けて男性が座っている。大きな背中はときどき、小刻みに揺れる。カタカタという音で、彼がパソコンをいじっていることが分かる。


「ねえ、パパ。何してるの?」


後ろから、部屋に入ってきた()()質問する。

振り返った男性―――――パパがほほえみながら答える。


「おう、今やっているのはな―――――――――



 ここで、僕は現実(リアル)へと戻ってきた、が……………


(なんで、父さんの夢なんか………いや、そもそも夢、なのか………)


「大丈夫ですか?」


「うわっ!」


隣を見ると、夕霧さんが僕の顔を覗き込んでいた。その顔はちょっとだけ驚いている。叫び声をあげたせいで、少し驚かせてしまったようだ。


「あ、いえ、少し考え事をしていただけです。大丈夫です」


「そうですか。一度ネットワールドに入ると、現実との違いに酔う人もいますから、何もないなら頼もしいですね」


「夕霧さんは酔ったんですか?」


「それはもう。その時の話、聞きますか?」


夕霧さんがニヤッと笑っている。意外。


「いえ、結構です」


「あれは初めて戦闘訓練をしたとき………ただの冗談です、あっ頭グリグリするのだけはご勘弁を、ちょっまっあぁぁぁぁ」


「で、何かあったんですか?」


「うぅ………いえいえ、伝言を伝え忘れたことを謝ろうと思いまして。すいませんでした」


「ああ、それくらい大したことありません。学校や仕事で忙しかったかも、と思っていたので、気にしてないです」


「そう言ってくれて、ありがとうございます。それから、梶狩さんから伝言があります。」


なんだろう。何かあったのか?


「二、三日したら、パトロールに連れてってくれるそうです」


なんだろう。散歩感がすごいする。なんだよ、連れてってくれるってなんだよ。


― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 

 

 長宮さんと、さらに夕霧さんからも指導を受けて、三日なんてあっという間に過ぎ、パトロール当日。梶狩さんは


「この人が、新入り隊員の新鳥有夢君だよ〜。ほら、あいさつあいさつ」


なんかテンションが変だった。隣にいる夕霧さんと長宮さんが呆れた顔をしている。


「よ………よろしく、お願いします」


「「「よろしくお願いします」」」


目の前に、緊張した様子の三人の一般隊員が並んでいる。前に幻獣の人が三人もいれば当たり前か。だけど、多分僕は…………


「しかし………彼をパトロール隊に入れて大丈夫なのですか。見たところまだ子供のようですが………」


ほらやっぱり。隊員の一人が異を唱えてきた。まあ、前にいる隊員も見たところ二十歳(はたち)は越えていそうだし、高校生じゃ子供に見えるよなぁ。と、考えていたら


「大丈夫大丈夫。それ言ったらもっと小さい夕霧ちゃんはどうなるのさ」


梶狩さんが爆弾を投下した。チラッと隣を見ると、夕霧さんがすごく不機嫌そうな顔をしている。


(有夢さん、有夢さん、男の人ってやっぱり大きい人が好きなんですか?)


(いえ、そんなことはないと思います。夕霧さんはかわいいですよ。)


ん?今、口を滑らしたな、僕。まあ、いいか。


「それに、持ってる力はフェニックスだよ」


「「「すいませんでした」」」


ちょっと見てない内に、隊員三人が納得して頭を下げている。ちょっと展開が早すぎて追いつかない。どうなったんだ。


「幻獣の力は凄まじいからね。例え戦闘に慣れていなくても結構戦えるほどだよ」


なるほど。そしたらこの対応も納得がいく。あれ、今心読まれたぞ。


「ま、話はそれくらいにして、ちゃちゃっとパトロールいこうよ」


と梶狩さんが(無理矢理)話を終わらせたので、全員でネットワールドに入り………


「それじゃあ出発〜」


なんか全員特撮ヒーローみたいなアーマー着てるんですけど。丸みを帯びた形じゃなくて、あちこちトゲトゲしてるアーマー着てるんですけど。そんなの習ってないんですけど。


「梶狩さん、そのアーマーどうやって出すんですか」


「え?」


「いや、その着てるアーマー。どうやって出すんですか」


「教わって…………ないの?」


梶狩さんが、長宮さんと夕霧さんをチラッと見ると

二人は目を(アーマーで見えないけど多分)そらし………


「…………さて、」


「「すいませんでしたぁ!」」


土下座する二人を見ながら、僕はこんなOCVC(コント集団)にいて大丈夫なのか心配になった。

お詫びと訂正

前回の話で、「長宮さん」が途中から「高宮さん」になっておりました。失礼いたしました。


もうそろそろ、設定的にカッコイイキャラが出ます。ヒントはカード系です。

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