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現実と仮想の狭間の記憶  作者: 秋初数奇
OCVC(にとって)の日常編
5/20

第五話 訓練START!SWITCH ON!

新編突入です。

 「戦闘訓練を受けてほしい。」


呼ばれて行ったそばから梶狩さんにそんなことを言われた。事前に教えておいてほしいものだ。


「事前に教えていた通り、現実(こっち)側での運動神経とか、昔何かやってました、は通用しない」


前言撤回。すいません聞いてませんでした。


「いかに早くネットワールドに慣れるか、が一番重要だ。運動神経とかは慣れた後のあくまで手助けにすぎない。人によってはむしろ邪魔になる」


「あの………すいませんそんなこと聞いてないんですけど……いつ言われたんですか………」


「え、夕霧ちゃんから聞いてない?」


前言撤回。そんな大事なことを。ぶっ飛ばす。


「なんか物騒なこと考えてない?」


梶狩さんが心配そうな顔をしながら聞いてきた。ここはもう正直に答えよう。


「考えてます」


「一応君より立場上なんだが」


「大丈夫です」


「鳳凰の力はすごいよ」


「これから戦闘訓練受けるので大丈夫です」


「あいつ今まで男嫌いで有名だったんだが」


「普通に会話してくれました。連絡先も教えてくれました」


「…………!……?………?!………!………?………?……」


「冗談です。いくらなんでも上の立場にいる人に何かしませんよ」


「あっそう…………とりあえず夕霧ちゃんには注意しとくから………訓練受けてきて…………隣の部屋でネットワールドに入れるから………講師は僕のかなり前からの友人だよ…………」


「分かりました。行ってきます」


「あいつ……男嫌いじゃなくて何話せばいいのか分からなかったのか……………いやでも…………」


梶狩さんが何かぶつぶつ言っているいるが俺は気にせず隣の部屋に向かった。


― ― ― ― ―             ― ― ― ― ―

 ネットワールドに入る方法は簡単だ。頭ぐらいの大きさのリング状の機械を、目を覆うように頭につければいい。そして横になるだけだ。そしてちょっとした浮遊感のあと、目を開けると…………



そこはネットワールドだった。どこを見ても果てしなく広がる黒。そこを無数の光の粒があちこちで曲がりながら飛び交う。よく見ると、まるで高層ビル群の夜景のように、光が集まっている場所もある。


「やっほー、あなたがこないだの子ね」


振り向くと、高身長のお姉さんがいた。お姉さんという言葉が怖いくらいぴったりなお姉さんがいた。


「ま、とりあえずはじめまして。アタシは長宮高子(ながみやたかこ)。かじっちから聞いてない?麒麟の人なんだけど」


麒麟の人ってなんだ。そしてイメージ通りの口調で、見た目に合いすぎている気がする。


「き、聞いてないです。えっと……よ、よろしくお願いします。新鳥有夢です」


この人に逆らってはいけない、変なことをしようものならただでは済まない気がする。梶狩さんも尻に敷かれているに違いない。


「ふむ。ルックス、体型、悪くないわね」


「関係あるんですか?」


「全くないわ」


この組織には変な人しかいないのだろうか。


― ― ― ― ― ―          ― ― ― ― ― ―

ということで俺は今長宮(ながみや)さんの講義を受けている。……体育座りをさせられて。講義っぽいからだそうだ。やっぱり変な人だった。


「いい?ネットワールドでは自分が思ったところに透明な床や壁、つまり足場ができて、自分が思った方向に重力が生まれるの。思い込みに近いわね。例えば、今あなたが座れているのは、私が立っているから。私がここが床だと思って立っているのを見て、あなたが、ここが床なんだな、と思うから、今あなたは無意識に床と重力を固定できている。」


「はい」


「つまり、今私が床と重力を変更して、あなたから見たらおかしな立ち方をした途端、あなたは無意識に床と重力を変更して、転がってしまうでしょう。」


「はい…………って、うおわ!」


本当に変更された。ぶつけて痛い。


「あ、もう分かってると思うけど、自分が設定した床、あるいは壁、そして重力は自分にしか効果はないわ。初心者は他人の設定した足場や重力に流されやすい。本物の戦闘では、敵は床、壁、天井、階段、重力と、次々に変更しながら戦うわ。まずはそれをマスターしましょう」


「はい」


「返事は素直ね。でも、最初のうちよ?マスターするまでの道のりは長い。でも、時間はかけさせないわ!ビシバシいくわよ!」


…………2時間かからずにマスターできました。長宮さんとほぼ変わらなかったらしい。きっと長宮さん教えるの上手いんだろうな。


「うそ…………でしょ………。もう、『あとは本番で』のレベルにまで達したというの………」


「教え方がすごい上手でした。自分でも驚くくらい成長できました」


「……………普通は一週間、長くて一ヶ月、それぐらいかけて感覚を変えていくのよ。一日かからないなんて、今まで私ぐらいよ」


「…………夕霧さんは?」


「4日かかったわ」


「梶狩さんは?」


「2日ね」


「もしかして、僕って変ですか?」


「変ね。…………でも」


「でも?」


「教えがいがあるわ!今までいなかった私と同じ成長スピードの新入り!もう足場と重力はマスターしたんだから、早速『力』の訓練に移行するわよ!さあさあ、時間が惜しい!」


やばい。どうやら変なスイッチを押してしまったようだ。

なかなか高宮さんというキャラクターは難しかった………

お姉さんって大変…………


読んでくださった方、ぜひ感想よろしくお願いします

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