第三話 再会、真実、衝撃
ついに名前が出せましたっ
俺は今、梶狩さんに言われた場所に向かっている。テレポートできるんだから、迎えに来てくれと言ってもバチはあたらないんじゃないんだろうか。暑いし。天気予報で今日は40℃超えと言ってたっけ。
「「あちぃ〜」」
「ん?」「え?」
隣に誰か………
「あ、君は確か………」
俺がテレポートした(された)ときに覗いていたあの子…
「ヘンタイ」
なるほど、どういう印象を持ったかだいたい理解した。
「言っておくと、俺は誰かれ構わずナンパするような人間じゃない。君があのとき覗いてなければ僕も声をかけてなかった」
「たった一回見ただけで覚えているのは気があるからでしょう。ヘンタイ」
「あんだけ記憶に残りやすい登場の仕方されたら嫌でも残るわ!」
「なら、そういうことにしておきましょう。……………………」
「…………………………………………」
「…………………………………あの、『なんでここにいるんだよ』的な王道のセリフは無いんですか?」
王道か?そして分かりきったことでしょうが。
「梶狩さんに呼ばれたんですよね」
「………ハイ」
「まずは、自己紹介をしてもいいですか」
「ア、ハイドウゾ」
「新鳥有夢、新たな鳥に夢が有ると書きます」
「へえ、いい名前ですね」
「夢があって、鳥みたいに羽ばたいてたら良かったんですけどね。夢もないし、飛んでないし」
「あぁ…ま、まあ、夢なんてこれからいくらでも見つかるし、見つからなくてもどうにかなりますよ」
「そうかな。そうだといいな。あ、着きました。この店ですか?」
「はい。あ、私は夕霧ノン。夕日に霧です。ノンはカタカナで。よろしく」
そう言って彼女は右手を差し出してきた。握って………まあ大丈夫か。
「はい。よろしくお願いします」
そう言って右手を握った。
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「よし、全員来たね。よかったよかった」と、梶狩さんが出迎えてくれた。
俺たちはいま、カラオケの個室にいる。防音だし、カラオケ店には悪いが話をするにはもってこいか、と思っていたが……夕霧さんが歌っている。しかも上手い。ときどき味噌っぽい単語が出てくるのが謎だが。
「よし、次は僕だな!」と意気込むのは梶狩さん。アニソンか。俺も知ってる曲………って女性の歌を原キーで歌ってるだと!
「あ、これから詳しく話すよ。」
歌い終わった梶狩さんがアイスティーを飲みながら話しかけてきた。
「話すべき大事なところを順番に話すよ。一つ目、取り締まる側は組織名が『the Organization of taking Countermeasures to Virtual Crime』、略して『OCVC』、取り締まられる側はいっぱいいるけど、ノワールスピンデルっていう組織が一番でかい。二つ目、インターネットやデバイスのことをネットワールドと呼んでいるが、そこでは戦闘もある。三つ目、ただネットワールドに入るだけでは戦闘も妨害も破壊もできない。みんなそれぞれ自分の力と言うべきモノを持っている。ファンタジーで言うスキルに近い。ちなみに僕はドラゴン。そこにいる彼女は鳳凰だ。ということで話すべきところは以上。」
なんということでしょう。三つだけなのについていけない。とりあえず気になったところを質問だな。
「ネットワールドに入る方法とか、力の手に入れ方はどうなるんですか」
すると隣にいた夕霧さんが会話に入ってきた。
「入る方法は入るときに。力は今ここで分かります。はい、右手を出して」
言われるまま右手を出すと、パソコンみたいな機械を出し、そこから伸びる電極みたいな何かを右手に貼ってきた。
「これで大丈夫。モニターに出たのがあなたの力になるでしょう。ほら、出てきた……………あれ、変だな………」
その声を聞いた梶狩さんもモニターを覗く。
「これはなんと………予想はしてたがここまでとは………」
大丈夫か、大丈夫なのか?才能ナシってこと?
僕に向けられたモニターに書いてある文字は…………
『Unknown』
終わったー!巻き込まれただけなのにー!
「「あ、識別不能っていうのはこのデバイスで解析不可、つまり人外ってことだから安心して(しなよ)」」
あ、そうなんですね。人外も人外で安心できない………役立たずよりマシか。
これでようやくヒロインも敵組織も動かせる………
もう分かっている方もいるかもしれませんが人物名や、組織名、出来事には小ネタ、元ネタがあります。例えば、夕霧さん初登場シーンとか。




