8話 第一回会議前半戦ー02
「よし、じゃあ気を取り直して、本題に入るぞ、っとそうだその前に、書記は……………どうする孝示?」
「……………いつものように、渚ちゃんにやってもらえばいいんじゃないか?」
「そうだな。じゃあなぎ、頼めるか?」
「うん、いーよ。」
緒田からホワイトボードを受け取る渚ちゃん。
【○第一回会議参加者○】
という区切りを作り、その下に俺たちの名前をフルネームで書き込んでいく。
そんな使い方をしたら、すぐに埋まっちゃうと思うんだけど、そのホワイトボード。
けどまあ、そうだな、名前は大事だもんな。うん。
丸っこいかわいい字体で、【・緒田 洋】、【・緒田 渚】という字が書き込まれていく。
俺の名前を書き終えた所で、おもむろに渚ちゃんが口を開いた。
「というか、二人ともちゃんと覚えてるじゃん。」
「いや、思い出してきたんだよ。」
と、緒田。
「そうそう、そのホワイトボードを見てるとさ。懐かしいな、ほんと。他にも色々と思い出して来るよ。」
それを受けて俺。
「そうなんだ。ところで、色々って、例えばどういう事とかかな?」
つぶらな瞳がまぶしいです。
俺は声が裏返らないように注意しながら声を出した。
「ん、そうだな。例えば―――」
「ああもう!!そういう話は後からにしてくれ!!こうしている間にも穂高ちゃんが警察に執拗な取調べを受けているかと思うと……………。ああ可愛そうな穂高ちゃん。」
俺の答えを遮るように、急に奇声を発し、強引に話を引き戻す緒田。
演技も多分に入っているんだろうが、コイツは本当に穂高ちゃんの事になると、見境がなくなるな。
ほとんど会話もした事無いくせに。せいぜい挨拶ぐらいだろ?
あと、話が進まない原因は、確実にお前にもあるからな。