6話 緒田の逆襲ー03
「じゃ、質問がある人ー。はい、孝示。」
「え?俺?」
「お前意外にここに「こうじ」がいるのか?」
今別に、手、挙げてなかったんだけどな、俺。
会議モードのコイツには関係ないんだよな、そんなの。
「あー、そうだな。じゃあ、そこに書いてある、会議の名前の事なんだけど、【事件特別捜査本部会議】って何?」
「何っていうのは?漠然とした質問をしない。減点1。」
減点って何だ。
「漠然としてるのはそっちだろ?何の【事件】なんだよ?」
「もちろん穂高ちゃんの事件だよ。」
「じゃあそういう名前にしろよ。」
「それは駄目だ。そうするとどうしても、会議名に、穂高ちゃんの名前が入っちゃうだろ?そんなの駄目だ。彼女は犯人じゃないんだから。」
変なこだわりだな。
「犯人じゃないと決めてかかるのはどうかと思うぞ。」
「犯人じゃないものは犯人じゃない。名前の案は随時募集中です。」
なんて頑固な奴だ。
まぁいいさ、俺が疑っておけばそれでいい。
「はい、質問。」
元気よく手を挙げる渚ちゃん。
「お、どうぞ、なぎ。」
「その事件ってなんなの?よーにー。」
「ん?お前知らないのか?そんな訳ないよな、今俺らの学校が休みになってるのは、その事件のせいなんだから。」
「うん、それは知ってるんだけど、その事件って、もう犯人決まってるんじゃなかった?その、えっと、穂高さんって人で。」
「穂高さんは犯人じゃない。あと、聞き方をもうちょっと工夫しろ。減点1。」
減点1かーと言いながら、渚ちゃんは、何故かそこで、俺に話を振って来た。
「犯人じゃないの?穂高さんって。」
「え?あ、いや、うーん……………どうだろう。犯人じゃないんじゃない、か?」
犯人なんだろうとは思うんだけどね、俺は。
いかんせん、君のお兄さんがね。
さっきからずっと、睨んでるからね。
「ふーん、そっか。」
え、納得するのか!?
まあ、そんな純粋な所がまたいいんだけども。