表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

3話 緒田の頼みー03

家に帰ろうとする俺を、緒田は全身の体重をかけて帰らせまいとする。


ずるずると引きずりながら、何とか玄関まで来たものの、ここからどうしよう。緒田は俺のズボンを離す様子がない。

このまま道路を引きずって帰ってやろうか、とも一瞬考えたが、それはさすがにかわいそうなので止めておく。

やれやれ、どうやって引き剥がそうかな。



だいたい、いきなり電話で呼び出したと思ったら、何だよこの人を舐めたような話は。

何だか切羽詰った声だったから慌てて来てやったのに。


警察が犯人って言ってるんだから、コイツが何と言おうと、穂高さんが犯人なのだろう。

友達を信じるべきなのかもしれないが、……………無理だろ。


「ええい、離せ。」


「離さない、お前が相談に乗ってくれるまでは。」


「相談って、……………じゃあ言えよ、結局俺に何をさせたいんだ?」


「真犯人探し。俺と一緒に。」


「帰る。」


ふたたびずるずると移動を開始する。

もうこんな奴、道路でも何処でも、引っ張って行ってやる。


靴を履く。

というか緒田の奴、本当に離さないな。ズボン弁償させるぞ。


「もういい加減離せよ。」


「嫌だ。俺とお前なら、きっと出来る。絶対出来る。」


「何が出来るんだよ。いる筈の無い真犯人探しなんて、俺は絶対やだからな。」


「居るかもしれないだろ?やる前から諦めるのは止めようぜ。」

言いながら、ぐいぐい引っ張る緒田、お前マジでズボン弁償させるぞ。


「諦めも時には肝心なんだよ。」


「諦めたらそこで終わりだ。」

さっきから、どこのスポーツマンなんだ、お前は。


「だって、警察が犯人は穂高ちゃんって言ってるんだぜ?警察の力を過小評価するなよ、お前。日本の警察は優秀なんだぞ。」


「分かってるよ。だから俺たちがやるんだ。」


「【だから】の使い方がおかしいぞ、緒田。警察に出来ないのなら、俺たちに出来る筈がない。」


「出来る。」


「出来る筈がない。お前はちょっと頭を冷やせ、国家権力に出来ないことが、何処の馬の骨とも知れない高校生二人に出来る分けが無い。」


「分かった、言い方を帰る。俺たちにしか出来ない。」


「漫画の読みすぎだ。カッコよく言えばされるとでも思ってるのか?」


「違う。警察はやろうとしてないから、俺たちがやるしかないんだ。」


「付き合ってられん。他の奴に当たれ。」


「俺の親友はお前だけだ。」


「知るか。」


もう何を言われても、俺は帰るつもりだった。

しかし、その時ちょうど家に帰って来た人物が、俺のその選択を捻じ曲げる事になった。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ