log9
Poem - log9
また一歩
歩き続けて足が痛いかい
考える脳がつかれたかい
光はまだ、消えない
また一歩
小さな段差をのぼったね
道は果てなく、長いだろう
道中、辛くて泣いて、道の終わりが見えなくて
吐いて逃げたくなるだろう
でもね、君の周りは色に溢れているのだから
また一年後、また一歩進めばいいんだよ
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その刃がこの胸を抉るように
その苦しみが甘美に僕を誘惑する
溶けて混じって泡立って
存在と言葉をなくした僕
気づかないうちに溺れてく
甘い甘い海の底
羽をなくして飛べない鳥は
目をつむって吐き出した
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記憶になくたって、感覚は覚えてる
忘れていく 流れていく
色彩鮮やかな感情
どこまでもそばにいて
いつまでも忘れないことはないから
苦しいと、辛いと感じ、疑問を抱き不満を感じても
その手を取ることをやめない
その体を抱きしめることをやめない
あなたの命がある限り、ずっと変わらない
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わからないけど、わからないなんて言えないの
嫌だけど、嫌だなんて言えないの
そういう、場所
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気まぐれ猫の声が泣く
聞こえない振りして目を閉じた
人の驕り
部屋の隅っこ一人でぽつり
見えない振りして耳を塞いだ
人の弱さ
何も見えない聞こえない 真っ暗闇の世界
誰もいない 人の世界
人間の 世界
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見慣れない景色、光景
初めて見る創造の世界
触れて見える世界にひとり
ぽつんと立つ ひとりきり
怖さや不安よりも 際立つ思い、感情
はじめての土地 その思いを胸に踏み締める
見慣れない景色 見果てない景色にひとり
ぽつんと立つ中
景色に守られている僕 ひとりきり
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夜の音、さみしいと聞こえた気がした
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寝ることは
休息、救済、安心、安堵。
確認、回想、拒絶、孤独。
そして、逃避
であるというのに、いや、であるからこそ
人はみな、また眠る。
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新しい時代に臆するより、動き出す歯車に笑いかけたい
ともに歩むことを誇りに、流した涙を互いに拭う
夢を見ているからって、非現実的だと誰が言った?
臆するな、律するな
ともの姿を心に感じて、残酷な世界に笑いかける
君の時代を歩む君に、最愛の敬礼を
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雨の香りにさらされる体温、髪型がうまく決まらない日
やっぱり少しうっとうしいのに、君は雨に楽しげにはしゃぐ、はしゃぐ
素直じゃない僕、ぬれたかさを振り回す
湿気にふわふわの君の髪、雨の香り
ぬるま湯につかるような、雨の香り
君はまだ、隣ではしゃぐ、はしゃぐ。雨の香り
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いつか君がいなくなったら
そんなのは妄想だと笑い飛ばすのが、少し難しくなってきたのです
それは僕が弱いせいでも、君が頑張ったからでもない
ただとまらない時間の流れの中で、君のそばにいたいだけ
いつか君がいなくなるその時にも
そばにいて、出来れば笑って抱きしめていたい
ただそれだけ
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自分が何をしたいのかと問う、荒んだ甘え
どこにでも転がっているのに
人は逃げ出したいと想い続ける
安寧を求めて
耳を塞ぎ、隠れてまでも求めている
常に問い、逃げ続けながら
求めているのは、変わらない秩序、安寧
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悲しさがないなんて、誰が言ったの?
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のぞきみた、景色の前で
泣き崩れた 足が震える
また泣いてるの? 同じようにまた
まだ泣いている、同じようにまだ
見てはならない、景色の前で
同じように、何度も同じように
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僕らはそれぞれ、自分の階段を駆け上がる
あると信じた頂上を目指して
自分の納得できる答えを求めて
ずっとずっと、たどり着くまで