log8
Twitterでの企画および、ハッシュタグ使用作品を含みます
Poem - log8
忘れられない想いがあった。過去の話
抗えない衝動に負けていく
流れて、その果てまで
償えない罪を抱いている。現在の話
蝋燭に手をかざし、触れてしまった僕の罪
暖かな火を、灯してしまった罪
君の頬を伝うのは汗か涙か
それでも僕は、謝らない。夏の話
#夏色デイズ
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また遠くで一つ。一つ聞こえた破裂音
身体中を駆け抜け地面へと響く音
ぴりりと空気を散らす音がする
また一つ、音は視覚的に破裂する
隣を歩く君も、一緒に見上げる
二人で、空を見上げる
じわりと夏の暑さに目眩、くらり
また遠くで一つ、破裂した音
器用に切り取られた、二人の世界
#夏色デイズ
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僕たちは何度も交わる
ゆめは幻、映らない美
蛍の物語、そして君の物語
その美しさに身を打たれ
物語が交わる点で
僕たちは互いの光をうむ
全て違うから交わり
交わらない点で僕はまた
憧れる、夢を見る
夏が終わり、またはじまっても
この物語は変わらない
#夏色デイズ
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空いっぱいに広がる白が
わたしの視界を眩しく染める
雨の音、形ない音
夏の雨空は少し違う
白くて、そして明るい
またあした、きっと澄み渡る青を覗かせる空
ひとときの休息、雨の音
またあした、きっと騒がしいくらいの夏が来る空
ひとときの雨、光を待つ雨
#夏色デイズ
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相手にどう劣っているかを考えるより
自分には何ができるのか考えよう
もしかしたらそれは
相手にはできないかもしれない
きっとそれは、君の誇りだ、意地だ
揺れ揺られる波の中に浮かぶ
紛れもない、事実だ
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相手にどう劣っているかを考えるより
自分には何ができるかを考えろ
もしかしたらそれは
相手にはできないかもしれないから
嘆きの恨みより、裏返した恨みを持って進め
自分はこんなことができるんだぞ、って
胸を叩いて歩け、歩いていけ
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すべての解答は、死ぬことじゃなく、生きることだ
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息を吐く、吸って、また息を吐く
目を閉じて息を吐いて
目を開けて息を吸う
まるで世界の一部であるかのように感じて
また息を吐いて、吸って、息を吐く
上も下も後ろも前も
友も苦しさも愛も後悔も夢も何もかも
すべて世界の一部なら
属する輪を抜け出さず、抜け出せず
今日もまた、息している
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浮かぶ点と点が線をつなぎ
線と線は互いに絡まり互いにすり抜けていく
いつでも君のそばには点があって、線がある
一人じゃないし、一人になれる
僕たちは互いが互いを少しずつ知っていて
少しずつ重なり合って色彩を放つ
ほんの少しの絡まりが
僕らをこんなにも鮮やかに、彩り続ける
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セピア色の世界で輝く、その諦めない瞳
願っても僕は、瞳の先を見ることはない
いつまでも変わらない色彩の中
君の瞳をみている時には
僕はまるで僕じゃなくなる
セピア色の世界、君に負けた、僕
手を伸ばした先、鏡中に映るのは
つまらない色の、僕の瞳
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鳥のさえずりを聴く暇さえないのなら
僕たちはなんのために
何をしているのだろう
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暗闇の中、ほとんどの声が聞こえない頃
時々はいりこむ隙間風
身体を撫でて消えていく
そんな風にさえ
僕たちは、怯えながら暮らす
何度も何度も
懲りずに怯えながら、暮らす
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ヒトは漫然と生き、漫然と死ぬものだ
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眠れない夜に願うこと
愛か、欲か、どちらにしたって
所詮は自分自身のためで
眠れないから愛を歌うとか
眠れないから欲に塗れるとか
どうせ、どうせ、自己嫌悪
また夜空の星に笑われる
繰り返す同じ時
眠れない夜になると
人間は身の程知らずに姿を隠す
結局は、自分のために
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(常闇)
瞼を閉じてやってくる闇は
瞼の裏の景色で
僕が目を閉じる時
眼は休むことなく働く、働く
本当の闇が見えないなら
今とらわれている闇は、
きっとまばゆいほどの偽物の闇
そんな闇に屈服するくらいなら
常闇に呑まれてしまえ
僕が目を閉じるのは
本当の光を感じるため
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永久の闇に
うたった唄が呼び寄せた
香しい愛情を蔑むことが
できる女であれたのならば
幾夜の哀しみも楽になるのに
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貴方には見上げるような空もない
手のひらを返す世界を恨み
抱擁する愛情を蔑む
貴方には見上げるような空がない
貴方の知らない空模様から
降ってくる星は貴方には見えない
だから
貴方には見上げるような空はない
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(企画参加作品、タグ使用)
見つからない言葉をじっと待って
窓越しの雲ひとつ眺める
伝えたい想いも、吐き出したい感情も
見つからない言葉にただ、抱きしめられる
揺らいだ雲の言葉だけ
こんなに鮮やかに、こんなに淡々と
響いているのに
(poem_雨に唄えば) #pw雨唄組
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白々白々と、さざなみに負ける
目に見えない感情をはらんだ
怠惰をもって排除される
世界は小さいのに、僕たちは小さいのに
向けられる熱意に耐えきれないよ
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まあるいおぼろ月が僕を見ているから
見上げるような野暮はせずに
背に受けて歩く、歩く
あかるい街灯が僕を照らすのは
僕が迷惑をかけないか見張る為
だからまた足を進める、地面を蹴る
そして歩く、歩く
雲が月を隠したから
僕は空を見上げて笑ってみる
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この星の真ん中で空を見上げる
暖かい闇の中、円を描く雲
広い世界のたった一点
僕が見上げたその瞬間から
ここが星の真ん中、たった一人
まろやかな闇の中、白と灰の雲
この世界を見上げた僕は
胸の鼓動と一緒にまた眠る