log7
Poem - log7
色鉛筆で書いた昔の空
鉛筆で書いた未来像
万年筆は僕の足元を照らしていて
消えていく思い出と、記憶の消しカスは
しらないままにゴミ箱に捨てられる
この弱い僕の、輪郭を描いたのは
アクリルの絵の具の色彩
願いと言葉を書く墨汁を眺めながら
また明日の白い紙へと
足音が響いていく
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ならばその道から目を背けるな
いくら逃げたい道であろうとも
数ある道からそこを選んだお前なら
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あくびの数だけ、声が漏れていく
止められない声を聞いて欲しいのか
聴かれたくないのか、わからなくて
それでもあくびは絶えず溢れるから
苦しいのか嬉しいのか、わからなくて
喉の奥から漏れて、消えて
諦めて、今日も寝ることが休息
逃げて逃げてまた明日
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砂糖だけを食べていたい。甘い甘い、誘惑。
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何かに手を伸ばして
なんで生きているのかと問いかけて
それなのに見えないものは、掴めなかった
求めていたって手に入らない
望んでいるから、苦しいんだ
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染み付いた夢を引き剥がそうとして
うまくいかずに身体が泣いた。
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吐き出す口を今、求めてる
その先に踏み出す勇気よりも
今はここでとどまっていていいのだと、思わせて
目を閉じて、吐いてしまう前に
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脆弱なセメントに顔をうずめた
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君の中にある嘘つきが
僕の心を揺さぶるから
さらわれた本当に手は触れない
伸ばしても伸ばしても
君の中には嘘つきが住んでいる
嘘つきは笑う、泣いて、また笑う
僕の言葉は、届かない
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また僕は耳をすまして、声を聞く
小さな名もない、綺麗な声を
目に見える、小さな声を
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線香花火が落ちる前に
君の涙が落ちる前に
僕の手は、それを掴めるのですか
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やってみたら、見えない物が見えてくる
怖がらないで、逃げないで
たまには一歩を、大きく踏み出してみる
そうすると、新しい何かが、仲間が、世界が
そこには広がっている
気づいたら、自分もその一人になっている
辛いことも、悔しいことも
君の一つだから
たまにでいい、ほんの少し
いつもより大きな一歩を
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夢のない夢物語
愛のない恋愛遊戯
罪のない慟哭裁判
逆さまサーカス
トリは泣き顔、洒落頭
結末を望むまで始まらない未来
苦しめられて、足掻いてもがいて、抜け出せない
書き殴った中身のない白色の紙に
暖かいスープを添えて
飲み干して咀嚼する既視感の余韻。人生書物
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それもまた物語で、それもまた一つの人生
互いが衝突するのは当たり前
ただ、事実から相手を憶測するのは
おこがましいと知れ
おこがましい事をしなければ
生きていかれない自分達を知れ
それが人に与えられた生
幸せを願うなら、生きていたいなら。
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”おかえり”と、言って欲しいだけ
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「逃げられると思った?」
なんて君の声を思い出す
「また戻ってくるよ」
そんなことない、僕の声は震えを帯びて
「泣いて、そう。それで?君は進んだ?」
耳の奥で響くハルモニア
雑音とは言えない
僕の譜面台にあるのは正か誤か
「ほら、ほらほらほら。生きて戻っておいで」
それは、甘い誘惑の声
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終わりのない”頑張れ”は、僕らを苦しめる
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最初の君は死に、次の君は生きる
いつかまたその君が死んだ時
新しい君は誕生を喜び笑う
この不条理な世界に生まれた君に
最後の死が訪れることはきっとない
君の誕生日に、目一杯の憂いと祝福をこめて
この残酷な世界に
それでも生まれてきてくれて、ありがとう
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ひねくれものを排他するせかい
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わたしの姿は
みなもに揺れているような、偽りの姿。
ただゆらゆらと、揺れているような
わたしの姿