log5
Twitterでの簡単な企画および、ハッシュタグ使用作品を含みます
Poem - log5
身体を抱きしめるのは 自分だけじゃない
暖かい空気も 指すような空気も
ぜんぶぜんぶ 受け止める
眠くなるような布団も 抜け出せないコタツも
ぜんぶぜんぶ 感じられる
この身体を抱きしめるのは
君だけじゃないし
僕だけでもないけれど
ぜんぶぜんぶ 忘れたくないから
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吐息の向こうで嘆く声に負けたくないから
いつまでも進めないくせに怒れない自分が嫌だと
僕の声は聞こえるのだろうか
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頭の中の音が漏れ出す
そんな夢 あるわけないのに
甘く響くその音を
共有できたら どれほど鮮やかか
そんな夢 あるわけないのに
僕らは今日も
互いの音を響かせあう
そんな夢を 祈りながら
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ふわりと甘い饅頭の味に
にやりと笑むほほが赤らむ
となりの顔にも負けない
そんな暖かさに 心が揺れる
あまり話さない君だけど
どうもまだまだ 未熟なようで
君をずっと 離したくないなぁ
鼓動より早い息に 紛れて囁く
「×××××」
たった五文字の 温もりを
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(@spice5waterさんより“ヘリウムガスを吸い込んだ俺”を頂いて)
ヘリウムガスを吸い込んだ俺は
夜空まで届くだろうか
消してやめて止めてと泣いた あの夜の空まで
この身体は心は声は感情は 届くだろうか
空高く舞い上がる風船に背を向けた
なによりも早く なによりも強くと
願うだけなら 星はいらない
目指す場所はまだまだ遠い
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(@togami_nanaeさんより“カラスがタンゴしてますよ”を頂いて)
「カラスがタンゴしてますよ」
あら、ありがとう。
でもカエルさん、私は器用にできないの。
「あんなに綺麗なのに」
そう、あんなに綺麗なのに。
私はちっともできやしない。
「諦めたのかい?」
いいえ違うわ、そんな野暮な事私はしない。
でも羨ましくなんかないんだから。
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音割れが響く日々のヒビに
垣間見たかつての過去と加護とカゴを掴めないから
何だっていいのさとほざき叫び喘ぐ暇があるので
相変わらず進まない歩に、帆に、穂に
苛立ちをこめて 握りつぶした。
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吐いた、吐いた、吐き出した
その目が陰り歪む暗い
吐いて、吐いて、吐き出した
広がる苦味に吐き気はおさまらない
とにかく口の中を すすぎたくて
また吐いて、吐いて、ただ吐いた
なにも変わらない自分に吐くより
簡単だった
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(タグ使用作品)
美しく咲き誇る花より豊かなのは
枯れ果てた花を尚愛で抱き
そして祀り 生きる僕らだ
#死と言う言葉を使わずに表現してみろ
(死んだ人を忘れない僕らに 贈る)
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眠るように死んだ君を
抱き込んで愛す同罪の僕を 許してくれ
(乞い願うのが罪だとしっても 僕はずっと 謳う)
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片手の指で数えられる愛と
両腕でも抱えきれない愛と
両手の指が折る数より降った涙と
片腕を伸ばしても届かなかった君へ
わたしのなにかがこぼれおちるより先に
届けよ
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足して引いて傾けて?
駆けたら逃げて割るなら逃げて
引きずった愛情より 割り切った感情へ
助けて足すから欠けない心
盃飲み干す采配は敗
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雪解け水の喉越しより鋭い僕ら
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甘噛みした 闇よりもっと深くまで
手の届かないそれへ 手を伸ばした僕ら
一枚の紙が静かに静かに 千切れて燃える前に前に
鍵を開けたのは後の祭り
欠いたのは愛か死か欲か富か
過ぎた時間を取り戻すのは愚か者
過ぎる時間にあがくのは 無様か憐憫か
永遠の錯覚より 強い衝動を