ぶどうゼリー
お久しぶりっす
僕の好物はぶどうゼリーだ。
あのプルプルとした食感。表面の滑らかな輝き。
そして真紫の深み。アレは正に神の食事に相応しいだろう。
大袈裟だと思うかもしれないが、僕にとってはそれほどに価値のある食べ物だ。
皆も想像してほしい。
綺麗に磨き抜かれた銀色のスプーンでその柔和な肌に切れ込みを入れる。
何の抵抗も音も無く沈む銀のスプーン。
少しばかりの揺れを伴って掬い取られるゼリー。真珠にも匹敵するその輝き。
プリン? ヨーグルト?
何故汚らわしい牛の乳の加工品を口にしなければならないのだ。
そんなものを凌駕するレベルの食べ物が、今目の前にあるではないか。
一際強い輝きをそこら中に撒き散らしながら。
そして遂に僕はその"食べられる宝石"を口元へ運んでいく。
ぶどうの甘い果実の香りが優しく鼻腔を突く。もうそれだけで僕の心は高鳴る。
勢いよく口の中にそれを入れる。
神の食べ物は今舌の上を転がっている。
すぐには飲み込まずに、ゆっくり味わいながら噛み締めていく。
砂漠の中のオアシス。癒しを渇望する心に少女のキス。
二つめはどうもおかしいが、同じことだ。
僕の心は深奥まで満たされていき、とてつもない充足感が体を包み込んだ。
ぶどうゼリーって上手いよね
ね?
上手いよね?
分かるよね?
ぶどうゼリー上手いぃいい