「活動報告」の、おまけ。
本日付の活動報告を併せて読んでいただくと、良いかもです^^;
好きだった小説のキャラ名が、自作にカブっちゃうことを初めて経験した。今は手元にない小説だけど、よほど当時に受けたインパクトが強かったんだなーと思った次第。
さて本日付の「活動報告」で載せた小説のタイトル。「ケインとアベル」ですね。ジェフリー・アーチャー著書の小説。ついでに言うと訳は永井淳氏である。
この小説、既読の方がいらっしゃったら「あー、ねー。わかるかな、気持ちー」って感じを汲み取っていただけると、うれしいと思うんだけど。
最初のうちはね、悲惨な生い立ちのアベルに共感していく人が少なからずいるんじゃないかなって。(あくまでも、わたし個人の考えなので正しいとは限らない。「きっとアベルを応援する人が多いに違いないっ!」という、思い込みで書いています/汗)
で、応援する訳ですよねアベルさんを。
それに比べたら、ケインの裕福で優秀で挫折知らずの若い頃が嫌味にしか思えなかったんだよね。
「なんじゃコイツは!」みたいな。
それが知らず知らずのうちに「ケインがんばれ」と思っている。「アベルさん、あんた、ちょっと間違ってるよ!」と言いたくなる。
ケインにはケインの倫理観がある。アベルにはアベルの正義感がある。作者は互いの生き方を、見せつけてくれるだけだ。
そういう流れの中で、読み手の「わたしの」感情が入れ替わっている。いつのまにかケインに共感している。そこが全然、不自然じゃないんだよね。
あまり気負いたくないんだけれども、そんなことを少しでも描けたらいいなって思っていた。
正義だと思って突き進んでいただけなのに、違うような気がする。気が付けば孤独よりも、絶望が広がっているような気がする。
誰も自分を理解してくれる人がいなくなったような気がする。来た道は、間違っていないはずだったのに。信念を持って踏みしめて来ていたはずなのに。
誰にでもありがちな、ありふれた気持ちの積み重ねの結果。掌の中に残るもの。
そんなのが表現できたらすごくいいなあって思う。
たぶん、自分には書ききれないだろう。でも書きたい。書いてみたい。その上で容赦なくダメ出しされてみたい。手放しで褒めてもらいたい。趣味とはいえ連載を手がけている時の感情は、いつもカオスだ。