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不気味な男  作者: 原始人
8/28

イリヤ

話のネタって詰まるとなかなかでてこないですね。

イリヤside



イリヤ(この男はあまりにも危険過ぎる!放置しておけばいずれ災いを、もたらすに違いない!)


イリヤはそう考えながら、ローギスのまわりを恐ろしいスピードで駆け回る。

ローギスのまわりを駆けながらローギスに向けてクナイをいくつも放っている。



だがローギスはそれを手頭で叩き落としている。イリヤのスピードがトップギアまで上がる。




ここはまだ砂漠地帯、そんなところで、砂埃をあげながら走れば当然、視界は悪くなる。

特にイリヤのスピードは超スピードまで達している。




そのせいでローギスのまわりは、ほぼ視界ゼロの状態である。




イリヤ「フッ360度視界ゼロの状態で我が攻撃に耐えられるか!?」



イリヤは瞬時にローギスの左斜め後ろから、クナイで頸動脈を切ろうとした。




キィィン・・

だがローギスもいつの間にか、魔王と戦った時に使っていた赤い剣を出して、クナイを弾いていた。




イリヤ(やはり、この程度でやられる程、弱い奴じゃないか。)




もしもイリヤがローギスの正体を知っていたのなら、一時撤退ぐらいはしたハズである。

世界で最も危険視されている塔の管理者であると知っていたのなら。





ローギス「この程度ですか?視界をゼロにしたところで少しでも気配があれば私には分かりますよ。」




イリヤ「そこまで言うのなら、完璧な攻撃というものを見せてやろう。」


イリヤは完璧に気配を消した。視界ゼロのうえに気配も完璧に消されている。

これではどこから攻撃がくるか、読めない。




ローギスに容赦のない、クナイの弾丸が雨のように放たれる。

ローギスもクナイをかわしているが、衣服が少し破けていた。




ローギス「フフフ、なかなかやりますねぇ。」



ローギスはこんな中でも笑っていた。



イリヤ「何がおかしい!お前はこのまま、なにも出来ずに死ぬんだぞ!」


イリヤ(コイツ!こんなクナイの弾丸の中でも笑っているなんて、正気か!?)




ローギス「フ、フフ、

クハハハハ!!

この俺がこんなクソの役にも立たない攻撃で死ぬと思っているのか!?

なんておめでたい頭をしてるんだ!逆にうらやましいぜ!」




ローギスはまるで性格そのものが変わったみたいに豹変した。

そしてローギスを中心に魔力の暴風が吹き荒れる。




イリヤ(な、なんだこの圧倒的な魔力は!?

しかもこの男、さっきと態度がまるで違う。)





ローギス「この砂埃、吹き飛ばしてやるよ。

《エターナル・ストリーム!!》」



ローギスを中心に痛い程の嵐が吹き荒れる。

それはイリヤに当然のごとく届く。




イリヤ「くっなんて魔法だ。この辺り一帯の砂を全て吹き飛ばすとは。」




ローギス「これで、姿を現わさずにはいられなくなっただろ。」



ローギスは周辺を見ながら首をボキボキと鳴らしていた。




イリヤ「まさか、ここまでやるとはな。だが後悔しなければいいがな。

私の真骨頂は暗殺などではなく、正面からの戦いだからな。」



イリヤはそう言うと、腰にさしてある刀を抜いた。



イリヤ「これは、妖刀村正といって持ち主を選ぶ危険な刀なんだが、貴様が相手では抜かざるをえないようだ。」




ローギス「クハハハ!

いいぞ、ならば俺もそれに答えよう。」



ローギスは赤い剣を異次元の空間の中にしまい、別の刀を取り出した。



イリヤ「そ、それは!」


イリヤはローギスが出した剣を見て驚いていた。


ローギス「やはり気付いたか、そうこれは、

天叢雲剣あまのむらくものつるぎだ。

その昔、スサノオのミコトがヤマタノオロチを倒した時に使っていたと言われている剣だ。」




イリヤ「何故、貴様がそれをもっているのか知らんが、貴様を殺せばそれも回収できる!」




イリヤは、左足を半歩前にだし一瞬でローギスの懐まで入った。





そこから右袈裟斬りでローギスに迫る。

ローギスはそれを天叢雲剣で弾く、さらにイリヤは身体を捻り左逆袈裟斬りでローギスを追尾する。



ローギス「無駄無駄!俺にそんな柔な攻撃なんて通じねぇんだよ!」




ローギスはイリヤの攻撃を唐竹割りで迎えうった。そこでローギスとイリヤはつばぜりあいになった。



イリヤ「ぐっなんて馬鹿力だ。」



イリヤは両手で迎えうっているのに、ローギスは片手でイリヤの刀を受け止めていた。




そこからローギスは開いている左手から、魔法を放とうとしていた。

かなりの熱量を感じるところから、炎系の魔法を放とうとしているようだ。



ローギス「さあ、この状態で俺の魔法がかわせるかな?」




イリヤは瞬時に刀を手放し、ローギスから距離をとった。




ローギス「あ~あ、そんなに簡単に刀を手放しちゃってもったいない。」



イリヤ(よく言う、あのまま刀を放さなければ、私は奴の魔法をくらい、消し炭にされていただろう。)




ローギス「それなりに楽しめたし、そろそろ決着をつけるか。」




イリヤ(何をする気だ?)




ローギス「あんた、暗殺者だったな、だったら今度はあんたが狙われる側っての面白いよな。」




ローギス「《ミスト・ワールド!!》」




徐々にまわりの景色が、霧に覆われていく。

ついに辺り一帯が霧に覆われてなにも見えなくなった。




イリヤ(なんだ、この魔法は!全くまわりが見えん。それに奴の気配も掴めん!)




イリヤの視界の端に、光るものが飛んできた。

イリヤはそれを飛んでかわす。

どうやらローギスが短剣を投げてきたようだ。



だがそれ一本にとどまらず、360度あらゆる角度から連続して飛んできた。

今のイリヤは武器がなくかわすしかない。

しかも短剣が飛んでくるスピードが尋常じゃない。

あまりのスピードに、ローギスのように手頭で弾く事も出来ない。




ローギス「俺の衣服が少し破けてしまったんでな、お返ししないと気がすまないんだ。」




ローギスがそう言っている間もイリヤは攻撃を回避しているが、尋常じゃない短剣の数とスピードに避け切れるハズもなく既に黒の装束はボロボロであった。




ローギス「やはり、女だったのか。」



黒の装束からでてきた顔は正真正銘、女であった。



眼と髪は黒く、

髪は後ろでまとめてあった。

そして顔立ちはかなり良い。



イリヤ「だったらなんだ私を倒した後に、犯すとでも言うのか?」




ローギス「そんな下らねぇ事はしねぇよ。

まあ、十分お返しできたし。この刀も返しておこう。」



イリヤの近くに刀が飛んできた。

間違いなく村正だ。




ローギス「じゃあな、今度はもっと強くなっておけよ。」



ローギスはその言葉を最後に消えた。


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