ダラス再来
三人称side
ローギス「ふむ、あそこに懐かしい顔が勢揃いしているな。」
ローギスは少し離れた所にいる、動物の仮面をつけた者達を見て呟いた。
???「ヤッホ~い、おっひさ~だね~、ローギス様。(喜)」
最初にネズミの仮面をつけた男が、走ってきたようだ。
ローギス「久し振りだな、シュウよ。」
ネズミの仮面の男は、シュウというらしい。
シュウに続いて、他の動物の仮面をつけた者達も、ローギスに合流しようとした。
しかし突然、地響きがなり、動物の仮面をつけた者達の近くにそれぞれ、人が出入りできる程の、円形の空間ができていた。
シュウ「あちゃ~、これは、さっきオイラが細切れにした奴が仲間を呼んじまったな。(焦)」
どうやら魔神ギルが最後の悪足掻きをしたらしい。
ティア「そうじゃ、あのアホ(ギル)が死ぬ間際に魔王を呼んでしまったのじゃ。」
ティアはローギスの背中にへばり付きながら、喋っている。
ロザリー達はそれを見て、ティアを殺さんばかりの勢いで睨んでいたが。
シュウ「アンタも魔の者だろい。だがアンタはローギス様に味方しているみたいだから、オイラはさっきの奴だけを攻撃したのさ。」
ティア「ふむ、そうじゃったか、しかし妾にはあの程度の攻撃は効かぬぞ。」
ティアが話していると、シュウの近くの円形の空間から、光りの閃光がシュウを貫かんと、飛び出してきた。
シュウ「おっと、アブね~。」
シュウは光りの閃光を首を捻ってかわす。
しかし、光りの閃光は再びシュウを貫かんと反転する。
シュウ「《ダーク・ゲート》」
シュウの目の前に闇色の扉が出現し、光りの閃光は扉が開くと同時に全て飲み込まれた。
そして円形の空間から、筋肉質の者が出てきた。
???「ククク、久方振りだな。俺を覚えているか?」
筋肉質の男はローギスに語りかけた。
ローギス「ああ、貴様か確かダラスといったか。しかも最初の攻撃方法まで全く同じだったから、嫌でも分かるわ。」
ダラス「しかし、まさかお前以外にも同じような方法で俺の攻撃が破られるとはな。それにお前、なぜ髪と眼の色が変わっいる?」
ダラスは若干、他の者にも同様の方法で攻撃が破られた事に驚いていたが、最後にはローギスの変貌を見て質問する。
ローギス「ああ、これは我の力の完全開放状態だからだ。」
ダラス「ほう、面白いな、つまりあの時はほとんど手抜きだったわけだ。」
ダラスはクツクツと笑っている。
ローギス「否定はせんな。ああ、それから貴様の所の魔将カインは殺したぞ。と言っても我ではないがな。」
ローギスは事もなげに言った。
ダラス「アイツか、仕方あるまい俺達の間では、よくある事だ。」
よくある事らしい。
ローギス「そういえば貴様は、魔神ギルに呼ばれて来たのだな。」
ダラス「そうだ、まさか魔神に呼ばれるとはな、それに他の魔王も呼ばれたみたいだしな。」
ダラスはそう言いながら、辺りを見回す。
他の動物の仮面をつけた者達も既に魔王達と対峙していた。
ダラス「本来ならもう一度、お前と戦いたいのだが、お前の側にいる奴がそれを許さないみたいだな。」
ダラスはそう言って、シュウを見る。
シュウは既に臨戦体制に入っている。
シュウ「アンタには悪いけど、ローギス様に手出しはさせない。そしてもう一度ローギス様と戦う事は永遠に訪れない。」
シュウは身体から闇色の煙を発していた。
シュウ「行くぞ!魔王ダラス!!」
そしてシュウと魔王が激突する。