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不気味な男  作者: 原始人
16/28

激闘

三人称side



司祭が倒れた後に魔方陣の中から徐々に、鎖鎌を持った人物が現れた。



???「全くもって愚かな人間だったな。悪魔の血を人間が飲んだところで、永遠の命を得られるわけがない。」



魔方陣から出てきた人物は、司祭を見ながら言った。

見た目は20代の後半で、抜けるような白い肌に黒い髪と眼をしている。性別で言うと男に見えるが悪魔に性別はない。




ガイ(コイツ!見た目は人の姿をしているが、間違いなく悪魔だ!)



ガイは魔方陣から出てきた人物を見た時から、背筋がゾクゾクしていた。


麗奈(なんてものが、出てきてしまったんでしょうか。)



麗奈はショックを受けていた。



アリス(ちょっと、ヤバいんじゃないの。)



アリスもガイと同じく、悪魔が出てきた時から寒気がしていた。



アイシャ(なんなんだい!コイツは!)



アイシャもかなり動揺していた。




ローギス(フフフ、やはり下界に降りたのは、正解ですね、退屈凌しのぎには、ちょうどいい)



ローギスは内心、楽しくてしょうがないようだ。



青年・・・



青年は何を考えているか分からない。




???「さて、お前達には悪いが、姿を見られた以上は消えてもらおうか。お前らが死ぬ前に俺の名前を教えておこうか。俺は魔王ダラス様に仕える魔将カイン。」




カインが名乗り終わった途端、いつの間に移動したのか、青年がカインの背後から槍で攻撃していた。



カイン「ッッ!」



その威力は鎖鎌で受け止めたはずのカインの頬を裂く程である。




カイン「これは驚きだ。まさか、この俺に気配を悟られずに俺の背後をとるとはな。」



青年はそれを聞きニタァと笑った。

何も答えないところが、さらに青年の不気味さを醸し出していた。



さらにカインの横から、何かが飛んできた、それはカインのまわりを何周もまわりカインを縛った。



アリス「どう、これで動けないでしょ。」



どうやらアリスが鞭で、カインを縛ったようだ。


アリス「こんな時のために、鞭も持ってきてたのよ。」



アリスはまるで誰かに、言い訳しているみたいに言う。



麗奈「悪いですけど、私達も死ぬ訳にはいかないので、抵抗させてもらいます。」



麗奈はそう言いながら、弓矢を構える。



麗奈「《ブロークン・アロー!!》」



麗奈が放った矢は、魔力が付加されており、普通に撃った時の3倍の威力で放たれる、さらに矢は回転式になる。



アリス「これでも、食らいなさい!《サンダー・ウェーブ!!」



アリスはカインに魔法を向けずに、自分の鞭に向けて魔法を放った。

鞭を通して波打ちながらカインにむかう。

この魔法は、相手を痺れさす魔法だが、相手を縛った状態で鞭から通して放てば、効果は抜群である。




ガイ「アイシャ、やるぞ!!」



アイシャ「アイアイサー!」



ガイ・アイシャ「「アクア・ショット!!」」



ガイとアイシャは同時に水の弾丸を放った。




それぞれが放った魔法がカインを直撃した。




カイン「ぐっ、さすがに今のは効いたな。」



カインはあちこちから、血を流しているが、まだピンピンしている。



カイン「だが、遊びはここまでだ。」



カインがそう言った途端、カインから、尋常じゃない殺気が放たれる。

あまりの殺気に景色が歪む程だ。



ガイ(な、なんて殺気だこの俺が足がすくんで、動けないなんて!)



ガイは殺気に当てられ足が動かないようだ。



麗奈(なんて恐ろしい方なんでしょう。)



麗奈も殺気に当てられ動けないようだ。



アイシャ(なんつう殺気放つんだ、まるで身動きができねえ!)



アイシャもやはり動けない。




アリス(まさかここまでの殺気を放つなんて、これは本当にマズイんじゃないかしら。)



アリスも身体を動かそうとしているが、全く動かない。




カイン「さて、さっさとゴミは片付けるか。」



カインは全員が殺気に当てられ動けないと、思っていた。

だが何事にも例外があるように、ここにも例外があった。




カインは全員で6人いたはずの人間が、今は4人しかいない事に気付く。


カイン(どこへいった?まさか逃げたのか?)




カインは、しかしそれはないと思った。仲間を見捨てるはずはないと。

しかし本来、同行者でしかないあの二人は、実は見捨てるという選択肢もあったが。

まあ、カインにその事は知るよしもないが。




カインがそんな事を考えていると、なんと!カインの影から青年が出てきた。



カイン「ちぃッ!」



カインは咄嗟とっさに身体を横にずらしたが、脇腹を抉られていた。


青年「無槍流操影術むそうりゅうそうえいじゅつ第一章 槍突撃そうとつげき



青年は相変わらず、ニヤニヤしたままである。



カイン(馬鹿な!影からの攻撃だと!人間でそんな事ができる奴がいるとは!それにコイツはやはり俺の殺気の中でも動けるのか、タダ者じゃないな。恐らくはもう一人も厄介な相手に違いない。)




カインがまた考え事をしていると、上から声がした。




ローギス「《ブラッディレイン》」



今まで沈黙を守っていたローギスが、カインに向けて血を凝固したものを、刃の形にして雨のように降らした。



青年はカインの近くにいたので、即座に巻き添えを食らわないように、距離をとった。




カイン「調子に乗るなよ。《炎獄弾》」



カインは極大の炎の弾丸を、ローギスが放った魔法に向けた。




やがてそれはぶつかりあって、溶けて無くなった。



ローギス「フフフ、貴方はなかなか楽しめそうですね。」




カイン(コイツ、俺の殺気の中で動けるどころか、笑ってやがる。まあ、もう一人は、気味が悪い笑い方をしているが)



カインは、最初にローギスを見て、次に青年を見ながら思った。




だがいつの間にかまた、青年が消えていた。



カイン(同じ手は食わんぞ!)



カイン「《シャドウ・バニッシュ!!》」



カインは自らの影を、魔法でかきけした。




ローギス「《ブラッディ・ソード》」



ローギスは赤い剣を方手に地面を片足で、少しジャンプしてから、目にも写らないスピードで壁を蹴った。

そして壁から壁へと、縦横無尽に駆け回る。




アリス(なんてスピードなの!)



アリスは速すぎるスピードに驚いていた。

ガイやアイシャ、麗奈もあちこち駆け回るローギスに目を回していた。




さらにローギスは自分の身体を縦に回転させながら、カインに迫る。

まさしく今のローギスは、人為的に竜巻を発生させているような、状態である。




当然、カインはローギスの攻撃をかわすが、ローギスは、また壁を蹴って駆け回りカインに迫る。



カイン「ふん!いい加減うっとうしいな。潰してやろう。」



カインは迎え撃つ気のようだ。



カイン「《グランド・スマッシュ!!》」




カインは教会の床を、両手で抉り取り、さらにそのしたの地面を隆起させて、カインの目の前に重厚な土の壁を作った。




ローギス「!!」



ローギスは土の壁に弾き飛ばされたが、空中で体制を整えて、着地した。



カインは土の壁を解除した。



カイン「あの程度の攻撃で俺を倒せると思ったのか?だとしたら、馬鹿にしているな、やはりゴミはゴミか。」




カインがそう言った頃には、いつの間にかローギスの背後にいた。

そして左手でローギスの心臓を貫いた。

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