勇者の孫は、職探しに苦労している。
最新エピソード掲載日:2026/03/17
◆ 勇者の孫、就職活動へ ◆
王都の朝は騒がしい。
商人の呼び声。
荷車の軋む音。
魔導バスの警笛。
平和そのものだった。
かつて魔王がこの世界を恐怖に陥れていたなど、今となっては歴史の教科書の中の話だ。
そしてその魔王を倒した男――
勇者アルド。
その孫が、今、何をしているかというと。
「……はぁ」
王都中央区。
巨大な石造りの建物の前で、ニコは深いため息をついた。
建物の看板にはこう書かれている。
《王国職能ギルド 中央支部》
つまり。
職業紹介所だ。
「ついに来ちまった……」
二十五歳、無職。
勇者の孫。
社会的評価、ゼロ。
「勇者の血筋とか、履歴書に書いたらむしろ笑われるんだよなぁ……」
ニコは重たい扉を押した。
中には人があふれていた。
冒険者。
商人。
魔導技師。
鍛冶職人。
そして――
「次の方ー!職歴と魔法適性証明を提出してください!」
受付の女性が事務的に叫ぶ。
完全に役所だった。
「……帰りたい」
勇者の孫の就職活動は、
ここから始まる。
巻頭句
パンゲアの土地
2026/03/15 19:44
関連資料(第1章)
世界史概論資料
2026/03/15 22:07
五大陸文明圏
2026/03/15 22:52
第1章 25歳、無職。
プロローグ
2026/03/15 15:08
第1話 勇者の孫、社会を知る
2026/03/15 16:30
第2話 職業ギルド
2026/03/15 17:24
第3話 求人票の現実
2026/03/15 18:50
第4話 現実と応募用紙
2026/03/15 19:06
第5話 帰り道の考えごと
2026/03/15 23:34
第6話 婆ちゃんの家
2026/03/16 08:23
第7話 仕事選びという難題
2026/03/16 13:52
第8話 帰ってきた返事
2026/03/16 20:38
(改)
第9話 誰にも話せないこと
2026/03/16 23:37
第10話 朝のベルンハイム
2026/03/17 01:04
第11話 履歴書という試練
2026/03/17 09:13