001 ベーシックインカムを導入したから、利益率が非常に高い。
もし、ベーシックインカムを導入して成功する国があるとしたら、どのように運営されるだろうか? そんな優れた経営戦略について、少しだけ想像してみて欲しい。
「幸せ半分こ(Happy Share)」
それを国是とする国が、現実に誕生したのだ。
◇
生まれた国に留まっていても、明るい未来など描けなかった。 だからボクは、移住を決意した。
移住先の募集要項を読んでみると、聞き慣れない三つの用語以外には、特に問題となりそうな条項は見当たらなかった。
・クラスター(Class Star)制度
・会話履歴参照権
・受伝台参照権
多少の疑問はあったものの、それらを些細なことに思わせるほどの決定打が、そこにはあった。
『ベーシックインカム導入済み』
何もしなくても、最低限度の生活が保証される。 食うや食わずの生活に疲弊していたボクにとって、それが移住を申し込む最大の決め手となった。
もちろん、疑り深いボクは、真っ先にその財源について考えた。 どこかの正義感あふれる大富豪が、道楽で寄付でもしているのだろうか?
予想は外れた。 資料によれば、カセイダード王国は、国家としての「利益率」が異常に高い国なのだという。
では、その利益はどうやって生み出しているのか。 人件費を極限まで買い叩いて儲けている? いいえ。 ブラック企業のように、残業代なしで夜遅くまで働かせている? いいえ。 無賃金で泣きながら働いている人がいる? いいえ。 給料の全額を「推し活動」として雇用元に捧げさせている? いいえ。
理由は単純だった。 提供している製品とサービスに、他国には真似できない圧倒的な価値があるから。 だからこそ、適正価格という名の「独占価格」で、十分な利益を乗せて販売できているだけのことだそうです、と説明にはあった。
いや、それが商売において一番難しいことだろう。 一体どうやって、そんな夢のような体制を実現したというのか?
得られた答えは、あまりにもシンプルで、理解の範疇を超えていた。
『ベーシックインカムを導入したからです!』
「えっ?」
思考が追いつかない。 原因と結果が逆ではないのか? ボクは何も言えず、その場で固まってしまった。
お読みいただき、ありがとうございます。 作者のサアロフィアです。
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