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本物の勇者?

中に入ると神父様は書類と向き合ってる最中だった。



「シスターリーシャどうなさいましたか?」


「お忙しい中申し訳ありません。実は、レーヴが"勇者"になりたいと申してまして…。」



リーシャの言葉に、書類を捲っていた手は止まり、顔を上げる神父様。



「…レーヴ。彼女の言うことは本当ですか?」


「はい…、本当です。勇者になりたいんです。」



真剣な表情を浮かべた神父様は、僕を見つめ真偽を確かめる。


答えた言葉には嘘偽りなく、全て本心だった。


"あれ、もしかしてやってしまったのか…?"


不安になり、おどおどしていると、神父様がガタッと立ち上がり、ズカズカと僕の前に向かってきた。



「えっ、なに!?何やだ、怖いんですけど!?」



震えながら、隣に立つリーシャおばさんの服を握ろうとすると、スカッと外して、隣を見るがおばさんはいない。


あわあわとリーシャおばさんを探すと、いつの間にか神父様の机の側に立って、こちらを見ていた。


"そんな、もしかして裏切ったのか…!?"


焦りすぎて意味分からないことを考えてしまってる僕をよそに神父様はもう目の来ていた。


怒られる覚悟で、ギュッと目を瞑り、頭を守るように腕を出す。


"怒られるっ!!"


覚悟を決めていると、ガシッと両手を握られた。


えっ?と思いゆっくりと目を開けると、目の前には、キラキラと輝いた目で僕を見る神父様がいた。



…いや、どういうこと。









___握られた手に困惑していると、神父様はプルプルと震えだした。



「あのぅ、神父…様?」



様子を伺っていると、



「素晴らしい!本当にレーヴ!あなたは素晴らしいです!!本当にありがとうございます!!」


「えぇ、えぇ。本当に…。素晴らしい人です。グスッ」



何故か興奮してる神父様。何故か泣いてるシスター。本当に訳が分からなすぎて、戸惑っていると、



「あぁ!やっとその言葉を口にして頂きましたね!本当に待った甲斐がありました!」


「えっ、いや、あのぅ…。本当に話が分からないのですが、神父様落ち着いてください。リーシャおばさんも大丈夫ですか?」



「これが、これが落ち着いていられますか!?

ずっと待ち続けてたのが、ようやく目覚めたんですよ!

"本物の勇者"が!!」





…えっ、"本物の勇者"?








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