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『ブラックデビル』〜人類vs人間兵器〜  作者: ヒュンメン
クリーガー編
80/83

079 選別開始

 国王が暗殺され、国民の誰にも知られることなく占拠された東ペビア国の、とある村。いくつかの大きな畑は、この村の役割を表しているかのように、堂々と存在している。

 

 そこには、ウェーブのかかった短い髪の女が、なにやら小型の通信機で連絡を取っている姿があった。



「ネリゲール。そこはこの国で1番大きな村だ。なるべく綺麗な状態で頼むぞ。」


「はっ。総帥。」


 女は、総帥の指示のもと、自らの部下に行動させる。


「いい?ニルグロス。攻撃するのは最初の1発だけ。ビビらせてから、速やかに連れ去るのよ。」


「イッパツ。オオキイ。」



 大きな身体と、岩のようにごつごつとした肉体を持つ男。ニルグロスと呼ばれるその男が、ネリゲールの命令を受ける。


 直後、ニルグロスは、その頑丈な腕を大きく振り上げた。音が爆発したような、大きく重い音が、辺りに広がる。



「……ナンニンカ、マキコンダ」


 村で1番大きな建物を狙ったようだ。直撃は免れたが、総帥の司令通りの結果では無かった。



「ったく、またお前は……」


 ネリゲールの反応から、これが初めてでないことは明らかだった。彼女は後ろで呆れたように頭を抱えている。


 大地が割れるほどの轟音を聞き、混乱した人々が外へ流れ出てくる。眠っていたはずのこの村は、人々の恐怖の叫びや、絶望の嘆きで溢れかえってしまった。


「急いで、ラーラ。さっさと片付けるよ!」







「お、ネリゲールじゃん。これから地下室?」



 村の襲撃を終え、帰ってきたネリゲールは、宮殿内でデルッツと出会していた。


「そうなんだけど、ニルグロスのやつ、また何も考えないでぶっ壊しやがった。」


「おいおい、傷つけたら軍隊で使えなくなるだろ。団長に殺してもらうしか無くなっちまうぜ。」


「正直、団長が殺す価値もない奴らばっかりだったわ。あんなんじゃ、殺したって吸収できるパワーはほんの少しよ。」


「だったら捨て駒として使えたのに。本当もったいないことするなぁ。グラト・Nは。またスピラに怒られるぞ?」


「……うるさい!大体、私達親衛隊の目的は──」



 デルッツのからかいに、反論しようとしたその時、耳につけていた通信機から一言、団長の冷たく、坦々とした声が聞こえた。


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