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『ブラックデビル』〜人類vs人間兵器〜  作者: ヒュンメン
大陸戦争編
57/83

057 総力戦

ゼロとの戦闘を終えたバールは、自分から引き離されてしまった師匠の元へと急ぐ。そこには、ボロボロになったディープとメロルがいた。


「ディープさん!」


「大丈夫よ、バール。あんたは、王のいる所へ行って頂戴。」


師匠はそう言ったが、それは強がりだった。バールから見ても、かなり疲労しているのはすぐに分かるほど明らかだった。万が一の為、その場に残るバール。



ふとメロルに目をやると、彼女もまた苦しそうにしている。


「お前……さっき私に何した……? 」


「さぁ、なんでしょうね。動かないならトドメ刺しちゃうわよ? 」



相手に爪を刺すと、一時的に相手を泥酔状態にできる。それがディープの能力だった。その攻撃を受けたメロルは、思い通りに動くことができない。



「バール。人を心配する暇があったら早く王の所へ行きなさい。」


バールはそれに従った。王がいる城の中を目指して移動した。


「さぁ、どうする? 」


観念しなさい。と言わんばかりにメロルに詰め寄るディープ。彼女が最後の一撃をメロルに打とうとしたその時。


急に目の前を何かが横切った。そこにメロルの姿はない。


「フローリッヒ?!お前はフィリップ様の所にいろって……」


フローリッヒがメロルを助けにきたのだ。



「ちっ!逃げられた!」


ディープが目で追うと、メロルを抱え、城の方へと逃げるフローリッヒの姿があった。


「フィリップ様にメロルのサポートをしろって頼まれたんでね。全く、情けない。」


するとそこにエドがやってきた。フローリッヒめがけて上空からパワーの弾が飛んでくる。


フローリッヒはパワーを背中に集中させてそれを防ぎ、王の元へと急ぐ。



「エド!」


ディープがエドに駆け寄る。


「くそ。弾かれた……。」


2人は急いで移動し、逃げた敵を追いかけるのであった。




ビュウが西陣営に着いた頃には、もうそこに兵士の姿は無かった。もちろん、味方の兵士も。


「どうなってんだ? 」


彼の金色の髪は、返り血で部分的に赤く染まっている。


「ん?地面に……穴? 」


彼は穴の開いた地面を発見した。どうやら落とし穴らしい。


「なんだこの部屋……落ちたらどうすん……って、ハヤト?? 」


そこにはハヤトが倒れていた。


ハヤトの先の方に目線を向けると、黒い血溜まりの上に肉片のようなものが落ちている。辺りは生臭い臭いが充満していた。


「うわっ…なんだこれ…気持ち悪い……」


足を滑らせないよう、慎重に穴の中へ入り、ハヤトを担ぐ。



「おい、ここで何があったんだよ……」


彼の背中に身を委ねているハヤトに声をかけても、目が覚めることは無かった。


裏庭を抜け、救護係のいる場所へハヤトを連れていく。


「なぁ、ここにバールとか来たか? 」


消えた西陣営の兵士の行方が気になるビュウ。


「いえ、ここに来たのは爆撃を受けた人達だけで……」


「じゃあどこに行ったんだ一体……」


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