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『ブラックデビル』〜人類vs人間兵器〜  作者: ヒュンメン
大陸戦争編
27/83

027 限界

〜セラドンマー大陸・ニラドン国〜


ずしんずしんと、その男の足音は重かった。

六槍師最強のテツに向かってくる男に、自我はあるのだろうか。特に何か話すわけでもなく、ただひたすらに真っ直ぐ歩き続ける。


「こやつ、隙だらけじゃわい」


テツの攻撃がバーグラーに命中する。

このテツもサンダースと同じ、素手で戦う能力者だった。

しかしテツの攻撃はバーグラーにはあまり効いていない様子だ。


「うーむ、なかなか硬いのう。」


「ぐぉぉぉぉぉぉぉお!」


再び距離をとるテツ。雄叫びを上げ、そのテツを追いかけるバーグラー。


「甘い」


テツはバーグラーの攻撃を軽く躱している。

代わりに攻撃を受けた木がめきめきと音を立てて倒れていく。


自分の攻撃がテツに通用しないと判断したバーグラーは、さらにスピードとパワーを上げ始めた。


「おぉ、まだ上があったか。」


しかしそれでもテツの動きは捉えられない。


「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


何とかして攻撃を当てようと腕を振り回し続けたバーグラーだったが、何か様子がおかしい。


「限界が来よったか」


ハーロン博士の人体改造により、驚異的なパワーを手に入れたバーグラーだったが、その代償に彼の身体は悲鳴を上げていた。

全身の筋繊維が壊れ、身体中肉離れしているかのような激痛がバーグラーを襲う。


「ぐ……が……… 」


「ここまでじゃな。」


テツの拳がバーグラーを沈める。

氷山が崩壊するような轟音が鳴り響く。


テツの背後には、動けなくなった敵の身体が転がっていた。




〜ピス大陸・ビバ帝国〜


「これはひどい…… 」


クロガネの知らせを受け、ビバ帝国に戻ってきたのはバンズだった。

アメーメー大陸に行く途中、ヤマト王国の襲撃に遭い、引き返したのだ。


「サンダースは? 」


クロガネが聞くと、


「師匠なら、別の船でアメーメー大陸に行きました。」


「アメーメーに?ロザオーン帝国にでも行くつもりか? 」



「ヤングもやられちまったか。」


アメーメー大陸のグループはヤング班を失うという痛手を受けていた。


「ナツノさんとゲラビホ達も…… 」


ここピス大陸のグループも残ったのはクロガネ班だけだ。


六槍師を1人失うというのはとても大きな損失だった。


「ロスクルド帝国、一体何人殺してんだ…… 」


「他の大陸の奴らももしかしたら… 」




〜クベック大陸・ウメ王国〜


ロスクルド帝国のレイとアラン達と戦っていたクベック大陸グループは、被害を確認すべくアーグラパー王国へと進んでいた。


「あいつら逃げたわね。」


「ええ、仕留めきれませんでした。」


モエ達救護係は先に街へ行き、まだ救助が行き届いていない地域を探す。


「他の大陸は大丈夫かしら」


「さぁ。今はここの事でいっぱいいっぱいですよ。」


ディープはやはりバールが心配らしい。

自分の初めての弟子だから、当然だろう。


そんな会話をしているうちに、エドとディープも市街地に到着した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 多方面に展開されるものだったがそれぞれが混ざることなく読みやすいものだった。
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