ゆがむ現実
はー、どこから来て、どこに行きつくのでしょうか・・・
「男と女だもの・・・」
久しぶりね
半月も旅行へ行っていたわ
もう帰ろうかとも思ったんだけど・・・
今日、来ないんじゃないかと思ってたわ
痩せちゃったみたいね
どこかへ行こうか?
どこでもいいよ
・・・人の波の中で落ち着ける人は幸せだ
本当にあんな所に行くの?
私、行くよ!
・・・信号が青になったからって、みんななぜ急ぐのか
・・・明るいうちには、こんなに淋しい道では無かったろうに
植木、カウンター、長い廊下
・・・決まってこんな時に考えるのは、朝の夢のことだ
波の音
こんなことしかできないのか
「微笑みの外側」
会いたい
ひと月に一度でいいから・・・
約束の日に顔を見合わせて
変わらないといった人が
別れようとする時に寂しいと言う
街の中を歩いている時も
しゃべらずに、寄り添って
今の気持ちを噛み締めている
冷たく、冷えた空気の中で
抱かれている時に
しがみついてくる直向きな心
こんなことはなかったのに
小さなカレンダーを出して
今度会う日に印をつけては
その事を何か大切なことのように想っている
バックの中の奥の方から
二人の間のつまらない走り書きをした
紙片を取り出して見せて
重要書類だと言う
密会を楽しむのだと呟いて
ホホッと笑う
「滲んだ夜景」
まだないと言って十日が過ぎて
いつの間にかきれいになったあなたは
言うことを聞いて人を殺した
あなたに罪はない
わずかな金と引き換えられた命は
二度と消せない罪だ
この先ずっと私と一緒だ
残った金でなんでも食えと言い
体を大切にせよと言い
そして謝らなかった
あなたはただ
私の小遣いの心配だ
また会いたいと言うので
会うと抱きたくなると答えたら
体がよくなるまでダメねと言う
いい経験だわとも言う
バスの中で、しきりと外が気になった
「何処へ続く道?」
自分のことでならとても買えないような
上等の上履きと
毛皮でできた腰掛の上敷きを
小さな袋に入れて受け取った
今どうしてるの、と聞かれて
もう買っちゃったもの、と言われて
今日、早く帰らなくちゃいけないんだろ
帰りに食事していこうか
さあここで降りるんだよ
二人だけの道みたいね、誰も通らないもの
フフッ・・・
滲むのは夜景だけではないんですけどね。




