地球の輪っか
「それでは授業を始めます。まず最初に質問です。地球と土星の共通点はどういうところでしょうか」
「どちらも星の周りに輪っかがあるところです」
「そう。正解です。では次の質問です。どちらの星にも輪っかがありますが、地球と土星では大きな違いがあります。それは何でしょうか」
「はい。土星は自然にできた輪っかですが、地球は人間が作った輪っかです」
「そうですね。では地球の輪っかは主に何でできているでしょうか」
「宇宙ゴミ」「人工衛星」「ロケット」
「よくできました。そうですね。宇宙に人間が頻繁に行けるようになって、その時に出るロケットの残骸や宇宙ステーションの部品が輪っかを作っているんでしたね。さらには産業廃棄物を宇宙に捨てる業者も増えた結果、そのゴミが集まって輪っかを作りました」
「どうして宇宙にゴミを捨てるんですか」
「それはですね。もう地球上にはゴミを捨てられる場所が無いからです。それにまだ宇宙にゴミを捨ててはいけないという法律が整備されていないのも原因ですね。では少し難しい質問をしましょう。地球に輪っかができた結果、私たち人間にどのような影響が出ているでしょうか」
「流れ星が増えて、願い事がしやすくなった」
「惜しいですね。流れ星が増えたのは事実なのですが、願い事がしやすくなった事以外にも影響があるんです」
「はい。燃え尽きなかったゴミが地上に隕石として落ちてくることが多くなった事です」
「そう。大正解。今もほら、空を見上げると流れ星が。あらあらこっちに向かって落ちて来ていますね。今さら逃げても仕方がありません。無事に生き残ることを願いましょう」