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終わった世界を旅しようwith変人達  作者: 九条ハイネ
8/9

あいつの名は、、、


カサカサカサ

「っ⁉︎」

目を覚ます。今の音は、、、まさか。

「キララ!セイ!起きろ!」

「む〜ん、眠いんだけど、、」

「今、3時?あと、10時間は寝れる、、」

カサカサカサ

「っ⁉︎起きろ!いや、起きてください!そしてセイは寝すぎ!」

部屋の電気をつけて2人を起こす。

それでも起きようとはしない2人。揺さぶるが布団にしがみつき出てこない。

「「あと、12時間、、、」」

「そこは5分じゃねぇのかよ!」

こいつらがめついぞ。一応、家主は俺だぞ。仕方ない。作戦変更。押してダメなら引いてみろだ。

「、、、、じゃあ、分かった。だから、そのまま聞いてくれ。

この前なのだが、夜遅くに目が覚めた。その時もこの時間ぐらいだったかな。小腹も空いてインスタントラーメンを食べようと思って準備した。そして、いざ食べようとラーメンに箸をつけるとカサカサカサって音が聞こえるんだ。

気のせいかなって思って無視をしてラーメンを食べようとする。でも、確かに聞こえるんだ。カサカサカサって音が近づいてくるのが。

仕方なく近くにあった新聞紙を丸めて厳重体制になったのだが、見当たらない。やつが。

その時、黒い影が俺に向かって飛んできた。

驚いた俺は目を瞑り新聞紙を振り回した。

その間は5秒ほど。

目を開けるとそこには何もいない。その後も探したが見当たらない。

仕方なく机の上に置いたままだったラーメンに手をつける。少し冷めていて麺も伸びていたが我慢した。

その時、スープの中で箸に何か当たった。

その感触は明らかに麺ではない。そう、何か楕円状の塊。

俺はそれを持ち上げて、、、、」

「やめてくれーー!」

セイが飛び起きた。

「やめてくれ!ちょっと想像してしまった!トラウマになったらどうする!」

「えー、後少しでオチなんだが」

「本当に起きるからごめんなさい」


「さて、セイが起きてくれたのは嬉しいがキララは寝たままだな」

「俺、軽く叫んだんだけど、、」

「眠りが深すぎるから、そのままにしておこう」

「で、何?」

「奴が出た」

カサカサカサ

「「ひっ⁉︎」」

2人して飛び跳ねる。

「セイ、お前はいけるか?」

「無理」

「そっか、、、」

男2人揃っているが、奴が苦手だった。奴が苦手なのに男も女も関係ないが。

「よし、武器だ」

「ありがとう、、、、あの、ドサン?」

手渡したのは虫取り網。リーチも長く頼もしい。

「いや、なぜ虫取り網?」

「とある男は虫取り網と新聞紙を手にして奴を倒したそうだぞ」

「それ、作者のことだよね⁉︎」

メタかった。

カサカサカ

「ん?」

後ろを振り向くと床にいるやつと目が合った。(目がどこにあるか分からないが)

「おい、セイ」

「出口、塞がれてる」

そう、奴がいるのは俺たちから見て玄関側。すなわち、逃げ場ない。

奴は羽を広げる。

来る。

「「ギャァァァァァァァァァーーー!!」」

「うるせぇぞ!このクズどもが!!」

飛んできた奴から俺たちを守ってくれたのはキララの手だった。

奴を素手で握り玄関に向かう。

ドアを開け外にポイっと投げ捨て帰って来る。

「おい、クズ共。そこに正座」

「「は、はい」」

今まで見たことない目つき、そして口調に従う。

「クズ共に言っとく。自分が寝ないのは勝手だ。だがな、人の睡眠を妨害するな」

「「はい!」」

「師匠が言っていた。自分勝手なクズにはなるな。自分が何かすることによって何かしらの害を相手に与えるたらするな。もしくは、相手に断ってからする。それができない自己中心的な考えはクズはこの世にはいらねぇんだよ」

「「はい!」」

「てことは、分かるな?今私は寝ている。お前らが騒ぐことにより私の睡眠を害している」

「「すみませんでした!」」

2人で土下座をする。その2人を見下ろしていたキララはしゃがみ肩にふれる。顔を上げてキララを見るとにこやかに笑いかけていた。

「こんな夜に騒げるってことは元気なことじゃねぇか。それに、悪いことをしたら反省して謝る。それって大人になったら恥ずかしさが上回り簡単にできないことなんだぜ。それが出来るっていい男だな、おまえらは」

そう言ってベットに戻り布団に包まるキララ。残されたのは年下の女の子に叱られた男2人。

「なぁ、セイ」

「なに?ドサン」

「今、俺は胸が高鳴っているんだが」

「奇遇、俺も」

「これって、、、」

「あぁ、、、」





「「恐怖だ」」

キララを怒らせないようにしようと誓った2人だった。


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