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自己紹介〜土産英知の場合〜
自己紹介〜土産英知の場合〜
「土産英知だ。29のどこにでもいるサラリーマンだ」
「ダウト!サラリーマンがこんな平日に私服でいるわけがないじゃない!」
失礼な!確かに今はジージャンを着ているし平日でもある。それは仕事を自主休暇とっただけだし。
「ダウト、29歳がそんなに老けてるわけがない」
うるせぇ!お前もいつかおじさんになるんだよ!
「はぁ、これでいいか」
と、名刺を出す。そこには名前も会社名も書いてある。年齢は書いていないが。
「“どさん”ね」
「“どさん”だな」
「“みやげ”だ!俺の話聞いていたか?」
確かに田中や山本や鈴木とかに比べたら珍しい名前だが、苗字だから仕方ない。怒るなら先祖に言ってくれ。
「で、どさん。最年長者としてこの状況なんだと思う?」
「みやげだ、このロリコン野郎」
「なら、おっさんで」
「まだ、20代だ!」
「もう、分かったからね。早く話を進めようよ、どっさん」
「おい、そこのキラキラ。おっさんとどさんが混ざってるぞ」
「私はきららよ!」