ヴィアンカ・ベルトワーズ 7
「感情を殺せなくても俺の所為じゃない」
何気に人の所為にしていますが、それって……。
「……それって嫉妬……?」
「そうだ。嫉妬した」
「え? 嫉妬するって……好きじゃないとしませんよね。…あの…それって私の事好きってこと……」
「さっきからそう言っているだろう」
「え? え? え? ええ!?」
晴天の霹靂が!!
愛している とか
好き とか
可愛い とか
嫉妬 とか
幻聴の数々が!!
……では、ないのですよね?
ええ、と。なんですか。
あの時は確かジョセフ様が花冠を作ってくれて、それを喜んだから嫉妬したってことですか?
「あの時、花冠が自分で作った物だったら可愛いって思ってくれました?」
「ああ、思ったな。実際、花の妖精のようだった」
「ええっと、じゃあ!」
私は無理やり姿勢をリオ様の方に向けます。
「これは!? これを付けている私は可愛いですか!?」
胸もとのネックレスを両手で示します。これはリオ様が下さったプレゼント、他の方に頂いたものではありません!
「ああ、よく似合っている。可愛い」
一瞬驚いた顔をした後で青い瞳を細めて優しく微笑みます。ついでに頭も撫でられました。これは信じてもいいですよね!?
「ミラ!! ミラ!! 来て頂戴!!」
私は勢いよく立ち上がると扉に向かって叫びました