六話
「美咲のやつ……何であんな急に」
SakiとRedと別れたYouは一人始まりの街を歩いていた
その困惑と怒りを隠すことなく歩いていたので、周りのプレイヤーは何事かと振り返る
しかし、八つ当たりを警戒してか逃げるように離れていく
その中で一人の短髪の女性プレイヤーが近づいてきた
「なんや、そな怖い顔して? 他のプレイヤーも近づき難いやんか」
「そうか、悪い……」
「ちょっ、それだけかいな!? もっと他にもあるやろ?」
「心配かけたな、じゃあ」
「ちゃうやろ! ほんでなんでそんな無視しようとするんや? 顔と行動が合ってないで!」
「なぁ、顔を指摘するんだったら不機嫌なのが分かるだろ? 何で話し掛けてくる?」
「こう見えてもお姉さん相談聞くのは得意なんや! なんでも相談してみぃや!」
「姉さんって年齢でもねェだろ? 俺と同い年ぐらいじゃないか」
「そこか!? 突っ込むとこそこかいな?」
そう叫ぶと、関西弁の女は咳払いを一つし、自己紹介をはじめる
「あたしの名前はituki、採掘師や」
採掘師、生産系職業の農民には2次職に採掘師の他には薬剤師、生産者があり、鉱石系、薬草系、その他と使う系統が分かれている
「もう2次職になったのか?」
その疑問も当たり前だ。リアルでチートな2人を連れて普通の狩場よりレベルの高い狩場で一日かけてレベル上げしてもまだレベル9で2次職にはなれてないのだ
「あぁ、それはやな農民は簡単な転職クエスト受ければレベルがいくつでも転職が出来るんや!」
「戦闘職とはえらい違いだな」
「そんなこと言うなや、戦闘職とは違って3次職からレベルが上がりにくくなるんやし、早くに転職できるのも戦闘職がすぐにうち等の作ったものを使えるようにするためやんやから」
「ずいぶん詳しいんだな……。製作者か?」
「ちゃう、ちゃう。友達にこれとは別のVRMMORPGを作ってるやつがおるんや! 『ロストギア・オンライン』ってやつなんやけどな」
ロストギア・オンライン世界最初のVRMMOゲーム
今でも人気がある最古のVRMMORPGだ
「まぁ、関係ない話やな、生産職やから素材の買い付けもしてるで、戦闘職やろ? 相談ついでに何でも買い取るで? ラビットの肉とスライムの体液は供給過多で少し値段が下がってるけどスライムの核なら鉱石系にも代用できるからそれなりに高く買うで!」
「商売上手だな、ならこれはいくらで買う?」
そう言ってゴブリンの森で手に入れたアイテムを見せる
「なんや、自信ありやな……。ってもしかしてゴブリンの森! しかもこの量って見た目に似合わず強いんやな……。こんなもんでどうや!? って全財産やけどな」
「全財産って……」
「素材がいいとレベルも上がりやすいしいいものが出来やすいんや、出回っているのは初心者の草原のやつしかないからな! で、何の話していたんだっけな」
「俺の相談に乗るって言う話だよ。自分の話ぐらい覚えとけ」
「あはは……」




