四十二話
今回はARASHIとitukiの日常です
ARASHIの日常
ARASHIがギルドの中を歩いていると屋上の方から歌声が聞こえてきた
その声は聞き覚えがあり、同じギルドのメンバーのKanaの物だった
「閉ざされた世界の中♪~」
ARASHIはその場で動きを止め、歌を聴く
「! …………」
とそこでARASHIに気づいたようで動きを止める
そこで顔を真っ赤に染め動きをとれずにそのまま固まってしまった
ARASHIも気まずさで固まってしまいお互いに動きを取れない状態になる
「知らねぇ歌詞だったがうまいな」
やがてARASHIが口を開く
その言葉を受けて顔を真っ赤に染めたままようやくKanaも口を開く
「昔から歌を歌うのが好きで……さっきのも自分で作った曲なんです……」
ARAHIは近づいていき、Kanaの隣に腰を下ろす
「さっきの曲はこのゲームを基にした曲なんです。こんな状況だからこそ会えた仲間とかがいるわけですし、それを歌にしたいなぁ……って。けど不謹慎ですよね」
「そんなことないんじゃねぇか? なんだかんだ言って死ぬって状況以外は楽しんでるやつも多いからさ……ほら、あの厨二病のゼロだったそうだろ? それにほら、俺だってそうさ」
二人をそのまま前を見、町の様子を見る
何とも言えない甘酸っぱい時間が流れて行った
「なぁ、サキ……」
「なに? お兄ちゃん」
「あの二人っていつからあのいい良い雰囲気になったの?」
「お兄ちゃんが行方不明になってカナさんが悲しんでる時にアラシさんが励ましたのがきっかけかな? あれでまだ付き合ってないんだよ! 早く付き合えばいいのに」
「くそ、リア充爆発しろ」
「本当に爆発してほしいよねぇ。まぁ、私は告白受けたことは何回もあるけど、全部断ってるから彼氏がいないだけだけど」
「まぁ、お前は顔良いからな」
「お兄ちゃんも顔悪いわけじゃないけどすべてレッドさんにもっていかれるからね」
「俺だって告白受けたことあるぞ!」
「どんな風に?」
「…………レッドが好きなんだけど仲を取り持ってくれないって……」
「ある意味告白だけどさびしい告白だ!」
後ろにいる兄妹の声に気づかずに
itukiの日常
itukiは金槌を振り下ろす
既定の場所に一定の速度で光る赤く光る部分を狙って
そうして幾度もたたき、水につけると、その金属は光り輝き剣に姿を変える
「まぁまぁな性能やな」
本来なら色々めんどくさい鍛冶作業も、ゲームだとメニューから作りたいものを選び赤く光る部分を一定のリズムでたたくだけだ
「イツキは居るか?」
「ちょっと待っててくださいね」
作業場からつながっている店部分から男の声が聞こえた
itukiは先ほどの剣をアイテムボックスにしまうとカウンターに出る
そこにいたのは青い髪をしたその人物は怒っているところにitukiが声をかけた時からの付き合いであるYouだった
「なんや? あんたかいな」
客を相手にするために始めた敬語での接客もこの男では意味がない
敬語を始める前にさんざん今の口調でしゃべっているからだ
今は客と言うより友人のほうがあっているだろう
「で、ダーリン今日の用事は?」
「いつから俺はお前のダーリンになった」
「いや、前はコロコロ変わる性格って設定やったけどあんたの前だとお姉さんキャラだけやから多重人格者のPSらしくキャラを変えようかな? って」
「おい!?」
「で、今日はどんな風に妹さんにいじめられたんや?」
大概この男は妹にいじめられている
いじめられてる時にこの店に来てるのか、毎日いじめられてるのかはわからないが……
いや、毎日ってことはないやろ、そう結論付けると再びYouを見る
「まぁ、ええわ。で、今日は武器の修理でええな」
Youが持つ装備は攻略組の中でもトップクラスの装備である、それどころかほかに並ぶレベルの装備を持つのは5人だけだ
その5人と一緒にボーナスステージという名前の鬼畜ステージに閉じ込められてそこの武器に使われてる素材が最前線で取れる装備の一つ上だからだ
そのため武器を買い替える必要はない
「ああそうだな、お前命名のこの装備の修理を頼む」
「装備の名前っていつの話や? もう2年近くたってるで?」
あまりにも昔の話を今も根に持っていてとは思ってなかった
「そんなんやからひねくれてるって言われるんや」
そこはいつも通りの会話
その後も最近の状況などをお互いに話し、のんびりとした時間を過ごした




