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くだらない私の日常 新人なろう作家の日常妄想系エッセイ

その一言が言えなくて  


 ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ!!


 

 暑い……なんか年々暑くなってません? 


 連日猛暑日のセールになってますけど、もうお腹いっぱいなんです……。


 私、コロナが始まってからずっと冷房無しで過ごして来たからわかるんですよ……今年はヤバいって。


 朝も昼も夕方も夜中も関係なく休む間もなくずっと暑いからね。


 今年はさすがに命の危険を感じて一日(いち)アイスを解禁しました。無駄遣いは出来ないのですが、これは必要な経費として緊急承認したのです。


 

 さて、そんな私の楽しみは学校、バイト帰りに近所のスーパーでカップアイスを買って帰る事なんですが、買うものは決まっていて、赤城しぐれ練乳小豆か赤城しぐれイチゴの二択です。


 エッセルスーパーカップバニラも好きなのですが、猛暑日に到達する真夏にはやはりかき氷ベースでないと厳しい。いずれも100円以下で買えるのでお財布にも優しい。とはいえ、どんどん値上がりしているんですけどね……。


 そんな私の心と身体のオアシスであるアイスたちなんですが、先日から練乳小豆が店頭から消えてしまいました……いまだに入荷する気配はありません。さらに赤城しぐれイチゴもメーカーが製造中止を発表したらしく、今はまだ店頭にありますが、いつ無くなってしまうのかわかりません。


 こんな暑いのにかき氷系が無くなったら、一体何を買えばいいんですか先生?


 棒アイスは帰るまでに溶けちゃうし、食べるときにボロって落ちるから無理。そもそも、溶けて半液体になったかき氷が至福だから、カップじゃないと味わえないんですよ!


 仕方がないので、代替品としてシロクマを買うしかないのかなと、現在頭を悩ませております(10円高いんです)



 さて、本題に入りますが、そんな毎日利用するスーパーですが、規模が小さいので、私が利用する時間帯はほぼ四人の決まったメンバーなんですよ。


 七色の刈り込みを入れた女子プロレスラーみたいな髪型のお姉さん、幸薄そうな眼鏡のおばさん、背の高い大学生くらいのお兄さん(死ぬほど愛想が悪い)、見た目はオタク風なのにめっちゃチャラいお兄さんの四人。


 よほど求人に人が集まらないのか、それともオーナーがキャラ濃いめの人が好きなのか?


 普通の人が一人もいません。


 まあ、私はリアルでは気配を消して一言も発しませんから、関係ないのですけれど、一つだけ困っていることがあります。



 ――――アイスのスプーン


 このお店の場合、レジの人がアイスのスプーン付けますか? って聞いてくるシステムでして、問題はマニュアル通りに聞いてくれる人が刈り込みお姉さんだけなんですよ。つまり四分の一の確率でしかスプーンをもらえない。


 最初はたまたま忘れたのかと思って、まあ人間忘れることくらいあるよね? と心の中で悔し涙を流しながら許していたんですが、今のところ100%の確率で聞いてこないので、忘れているんじゃなくて聞く気が無いんだと悟りました。


 じゃあ刈り込みお姉さんのレジに並べばいいじゃん? って思うかもしれませんが、このスーパー、レジが縦に並んでいて、選べない方式なんです。


 だったらスプーンくださいって言えばいいじゃん? って話ですが、難しくありません? 言い出すタイミング。


 だって最初に言うと失礼な感じがしますよね?


「ちっ、これから言おうと思っていたのに感じ悪い客だなコイツ」


 なんて思われたくないから、言われなかったら最後に言おうと決めているんですけど、めちゃくちゃ混んでいるから、レジ打ち終わると同時に次のお客さんのレジ打ちを始めているんですよ、一秒もない一瞬を狙って、自然かつ嫌味が無い感じで「アイスのスプーンください」なんて言えるほど器用じゃないんです私。



 それでもアイスのスプーンは欲しい。


 私も買い物時は喋らないというルールを破ってトライはしてみたんですよ?


私「あの……アイスのスプーン」

薄幸眼鏡さん「…………」


 レジ打ちに必死すぎて聞いちゃいない。


私「あの……アイスのスプーン」

不愛想なお兄さん「…………」


 スプーンはくれたんですけど、めっちゃ睨まれた(ような気がした)ので、心が折れました。


私「あの……アイスのスプーン」

チャラいオタク風お兄さん「◎$♪×△¥●&?#$!」


 自分の世界に入って歌いながらレジ打ちしているので、そもそも会話が通じない。



 困った……このままだとスプーンがもらえないまま夏が終わってしまう。


 私は負けず嫌いですからね。対策を講じることにしました。



 スマホの画面に大きく「アイスのスプーンを付けてください」と書いたものを店員さんに見せるようにしたのです。


 するとどうでしょう。効果は劇的にあらわれました!!


 今までの苦労が嘘のように、三人ともちゃんとアイスのスプーンをスムーズに入れてくれるようになったんです。


 まあ……あ!!アイスのスプーンの人が来た。なーんて思われているかもしれませんが、どうせ話さないし、どう思われても良いのです。私はスプーンがもらえればそれで良いのですから。



 そんなことを繰り返していたら、ある日を境に、皆さま画面を見せなくてもスプーンを入れてくれるようになりました。私の作戦勝ちですが、何となく私を見る目が優しくなったような気がするのが嫌。

 

 しかも……三人とも、毎回スプーン二本ずつ入っているんですけど……!


 違う……私はスプーンのコレクターじゃない。


「ふふ、スプーン、オマケしておきましたよ」


 そんなサービス望んでいないというのに、ドヤ顔してくるの本当にやめてくださいお願いします。




「求めよさらば与えられん」


 出典:「新約聖書」「マタイの福音書」(第7章,第7節から第8節)

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― 新着の感想 ―
[良い点] なるほど! そんな手があったのかと思いつきませんでした。 なかなか色々使えそうな方法だと思いました。 [一言] よく貰える平べったい木のアイスのスプーンが個人的には嫌いなんですよね。 外で…
2023/09/04 22:54 退会済み
管理
[良い点] 笑いました [気になる点] スプーン2本 ……店員さん全員からの嫌がらせでないことを祈ってます [一言] スマホの画面表示を 「アイスのスプーンを1本ください」 (1本は太文字もしくは赤文…
[一言] こちらでは初めましてになります。 入江 涼子です。こんにちは。 スプーン、あり過ぎると困りますけど。ないとこれも困りますね(・・;) スマホの画面を見せる方法には、びっくりしました。 それで…
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