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魔王シルバーの異世界冒険  作者: バーチ君
ユーテス大陸
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エルフの村で狩りをする!

 僕とリリーはエルフの国エルグラン王国にやってきた。魔族とばれないようにエルフ族に変身し、魔力も偽装した。森の中でであったエルフ族の青年達に村長の屋敷に案内され、そこで村長のフラウから空き家でゆっくり休むように言われた。僕とリリーは、エリーヌ達に案内されて村を散策しながらいろんなことを教えてもらっている。驚いたことに、この国には貨幣制度がないらしい。基本的には自給自足だが、不足するものがある時は物々交換をするのだ。交換の対象は金銀銅のような金属の他、武器に使う貴重な鉱物や狩猟で得た肉や魚、各家庭で収穫した野菜だ。



「あなた達、食料はあるの? 何も荷物を持ってないようだけど。」


「魔法袋に入れてあるんだよ。」


「そう。なら大丈夫ね。」


「どうして?」


「食料がないようなら、狩りにでも行こうかと思ったんだけど。」



 するとリリーが目を光らせて言った。



「行きたい! シルバーも狩りに行きたいでしょ?」


「そうだね。でも、どんなものがいるの?」



 すると、カイトが教えてくれた。



「この辺りはレッドボアがたくさんいるのさ。たまに、ホーンベアが出るから気を付けた方がいいけどな。あいつは危険だからな。」



 今度はシャルケがリリーに言った。



「リリーちゃん。危なくなったら僕の近くにおいで。僕が助けてあげるから。」



 僕達は、村の東側の森の中に狩りに行くことにした。先頭を歩くエリーヌが何かつぶやいた。



「あ~あ。あなた達が羨ましいわよ。」


「どうして?」


「だって、姉妹2人で旅をすることを許可してもらったんでしょ? 私なんか絶対に許してもらえないわ。」



 するとカイトが言った。



「当たり前だろ! 人族が攫いに忍び込んでいるって噂があるんだから。女が一人旅なんて絶対に無理だな。」


「でも、シルバーとリリーは女だけで旅をしてるのよ。ずるいわ!」



 リリーが真っ赤な顔をして笑いをこらえている。



「あの~。セリーヌさん。なんか誤解してるみたいだから言うけど・・・」



 僕が言いかけた時、シャルケが声をかけてきた。



「レッドボアがいたぞ! 静かに!」



 シャルケの言う通り僕達の右30mのところにレッドボアが3頭いた。



「逃げられないように囲むわよ。カイトは反対側ね。シャルケは右、シルバーとリリーは左に回って。」


「うん。」



 僕達は全員が配置に着いた。すると、エリーヌが背中の弓を取り出し、魔法を詠唱しながら矢を放った。



「風の精霊よ。我に力を与え給へ!」



 すると、エリーヌの放った矢が木々の間を風のごとく通り抜け、レッドボアの腹に直撃した。



「ブオ― ブオブオ」



 だが、身体の大きなレッドボアには致命傷にはならない。傷を受けたレッドボアが怒ってセリーヌの方向に突進していく。口元には鋭く大きな牙がある。直撃されればこちらが危ない。エリーヌは腰の剣を抜いてレッドボアの牙を受け止めた。



「シルバー。どうするの?」


「多分、大丈夫だよ。」


「そう?」



 エリーヌは剣を横にずらしてレッドボアの牙を受け流す。レッドボアは勢い余って、前に転がった。エリーヌはすかさずレッドボアの上にジャンプして剣を突き立てた。



「ブオ———」



 レッドボアはその場で力なく崩れ落ちた。どうやら、仕留めたようだ。その様子を見ていた残りのレッドボアがカイトとシャルケの方向に逃げていく。カイトは予期していたのか、構えていた矢を放った。



「風の精霊よ。この矢に力を!」



 すると、エリーヌが放った矢と違って矢が太くなったように見える。その矢が、突進してくるレッドボアの頭を撃ち抜いた。頭を撃ち抜かれたレッドボアはその場で崩れ落ちた。一方のシャルケは2人と違って剣を構えている。



「森の精霊よ。レッドボアを拘束し給へ!」



 シャルケが前に突き出した右手が光った。同時に、地面から木の根が何本も現れ、レッドボアを拘束していく。シャルケはレッドボアに勢いよく突進して剣で頭を突き刺した。



「ブギャー」



 レッドボアを討伐した3人が僕とリリーのところにやってきた。



「みんな強いんだね。こんなに強いなんて思ってなかったよ。」

 

「どう? リリーちゃん。僕、カッコよかった?」



 シャルケがリリーに声をかけた。リリーは少し困った様子で答えていた。



「そうね。良かったんじゃない。」



 エリーヌが僕にレッドボアを仕舞うように言った。



「シルバー! 討伐したレッドボアを魔法袋に仕舞いな!」


「うん。」



 僕は3頭のレッドボアに近づいて魔法袋に仕舞っていく。そして、最後のレッドボアを仕舞おうとした時、森の中からホーンベアの咆哮が聞こえた。



「グオ——— グオ———」



 すると、エリーヌ達が武器を手に取り構えた。



「ホーンベアよ。レッドボアの匂いに気付いたようね。みんな、声の反対側にゆっくり退くわよ。」



 僕達はエリーヌに言われた通り、ゆっくりと後ろに下がっていく。だが、右側の森の中から葉がこすれる音が聞こえた。確認すると、気配感知にホーンベアの反応があった。



「リリー! 右側にホーンベアがいるよ。」


「わかってるわ。」


「エリーヌ! 右側に気を付けて!」



 僕がエリーヌに声をかけると同時に、3mあるホーンボアが森の中から姿を現した。



「リリーちゃん! 僕の後ろに隠れて!」



 シャルケが前に出る。次の瞬間、ホーンボアが鋭い爪をした手で攻撃してきた。シャルケは大きく横に飛ばされた。



「グホッ」


「大丈夫か?」



 エリーヌがシャルケに声をかけた。ホーンベアに叩かれた左手が千切れそうになっていて、血が流れ出している。



「ああ、しくじったよ。」



 距離が近いためカイトが弓でなく剣を抜いて攻撃したが、ホーンベアが鋭い爪で受け止める。反対側からエリーヌも剣で攻撃を仕掛けたが、ホーンベアはカイトを力で後ろに押しのけ、剣を振るったエリーヌに襲い掛かった。



「リリー! 限界だよ。やるよ。」


「うん。」


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