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魔王シルバーの異世界冒険  作者: バーチ君
シルバー成長期
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ピッツデリーのダンジョン(2)

 僕とリリーはセリーヌの指導の下、10階層のボス部屋に入り、ゴブリンキングとホブゴブリンを倒すことに成功した。

 


「まあまあだな。次の階層に行くぞ!」


「え————! まだやるの~?」


「シルバー! もうギブアップか? 情けない奴だ!」


「そうよ。シルバー! 私達は強くなるんでしょ!」



 休む間もなく、僕達は次の階層に降りて行った。11階層にはオークがいた。オークは以前に討伐したことがある。だが、今回は修行だ。



「前からオークが来るぞ!」



 僕には危険を察知するセリーヌの能力が不思議だった。



「どうしてセリーヌは分かるの?」


「えっ?! お前達、『気配感知』を知らないのか?」


「『気配感知』って何よ?」


「魔獣や敵の魔力を感知して、敵がどこにいるのか探るんだ!」


「僕達にもやり方教えてくれる?」


「簡単なことだ。シルバーこっちに来い。」



 すると、いきなりセリーヌが僕の額に自分の額を付けた。僕の後ろにいたリリーには僕達がキスをしているように見えたのだろう。



「セリーヌ! 何するの! シルバーは私のものなんだから!」



リリーの喚き声が聞こえるが、僕の意識はセリーヌと同化していく。魔力を薄く伸ばし、魔力を感知する。すると、少し先に赤く光る点がいくつも現れた。



「どうだ? シルバー!」


「うん。ばっちりだよ!」



すると、何かを誤解しているリリーが泣き始めた。



「酷い! 酷いよ! セリーヌも! シルバーも!」


「どうしたの? リリー!」


「どうしたのじゃないわよ! 何でセリーヌとキスするのよ! 確かにセリーヌは私より胸が大きいし、美人だけど。酷いよね!」


「リリー! なんか誤解してるよ! 僕はキスなんかしてないもん。」



 すると、セリーヌが僕にしたのと同じことをリリーに始めた。リリーの額に自分の額を付ける。すると、リリーの顔が変化していく。怒りから安堵へ。そして、驚きへと。



「どうだ? リリー! これで納得しただろう。俺はシルバーとキスなんかしてないぞ!」


「ごめんなさい。私、てっきり・・・・」


「それよりも、今、お前達が感じたのが気配感知だ。訓練すれば、その魔力が、どれだけ強い敵なのかもわかるようになるぞ。それに、慣れてくると、誰が来るかだってわかるんだ!」


「セリーヌ! それ凄いね!」


「当分は、2人とも常に『魔力感知』を発動しておけ!」



 僕もリリーも『魔力感知』を常に発動するようにした。でも、結構疲れる。しばらくすると、20mほど先の角から魔獣たちが来るのが分かった。



「リリー!」


「私にもわかったわ!」



 僕達は剣を抜いて待ち構えた。すると、予想通り、目の前にオークが現れた。あらかじめ予測できていたので、戦いはスムーズだ。僕達は、自分達の力が増していることを実感しながらオークを討伐した。すると、ゴブリンの時は緑だったが、今度は黄色の魔石が落ちていた。



「どうだ? 魔力感知が使えると戦いが楽になるだろう。」


「うん。」


「だがな、それだけじゃないぞ! 隠れているものの位置も分かるし、どの程度の人数なのか、どの程度の強さなのかもすべてわかるようになるんだ。だから、盗賊なんかが出そうなときにも使えるんだ。」


「セリーヌ! もっといろいろ教えてよ!」


「ああ、いいとも。しっかり教えてやるよ。」



 僕達は12階層、13階層と順調に進んだ。リリーの使える魔法も徐々に増えてきた。そして、僕も魔力暴走を気にすることなく魔法が使えるようになり、魔法の威力も格段に上がった。それどころか、指輪が教えてくれた初級から中級レベルの魔法はすべて覚えた。



「さて、次は20階層だ。オークジェネラルとオークキングがいるぞ!」


「リリー! 僕達の成長がどの程度なのか確かめようよ。」


「そうね。」



 扉を開けるとそこにはオークジェネラル2体とオークキングがいた。僕とリリーは自らに身体強化の魔法をかけ、剣を抜いて突っ込んでいく。リリーは剣に氷魔法を付与してジェネラルに切りつけた。だが、動きがジェネラルに読まれていて、リリーの剣は受け止められる。



『ガッキン』



次の瞬間、リリーの剣から氷のナイフのようなものがジェネラルに目掛けて飛んで行った。



「ブギャー」



 ジェネラルの身体に氷のナイフが突き刺さる。そして、ジェネラルが怯んだ瞬間、リリーの剣がジェネラルを切り裂いた。ジェネラルは光の粒子となって消えてしまった。



「やったわよ! シルバー!」


「すごいよ。リリー。」



 僕は剣に雷魔法を付与して大きくジャンプした。そして、ジェネラル目がけて剣を振り下ろす。だが、ジェネラルに簡単に跳ね返されてしまった。それでも、何度も何度も同じことを繰り返す。すると、ジェネラルの剣が折れ、僕の剣はジェネラルを真二つに切り裂いた。ジェネラルは光の粒子となった。



「フー! やっと倒したよ。」


「後はオークキングだけよ!」



 僕はジェネラルとの闘いで、かなり力を使った。少し経った今でも肩で息をしている。それを見て、リリーが声をかけてきた。



「シルバー! 私にやらせて! あなたは休んでなさい!」


「ありがとう。リリー。」



 リリーが地面に手を置いた。そして、魔法を発動する。



『アーススピア』



 すると、地面から土で出来た槍が飛び出た。キングはそれを避けながらリリーに向かって突っ込んでいく。リリーが後ろに飛ばされた。



『ドスンッ』


「キャー」



 リリーは地面を転がったが、すぐに立ち上がった。



「よくもやったわね~!」



 今度は剣に光の魔法を付与した。そして、ジャンプしてキングに切りかかる。キングはそれを軽々と大剣で受け止めた。だが、次の瞬間、リリーの剣から眩しい光が放たれる。キングは眩しさから、一瞬目を閉じた。そのチャンスを逃すはずがない。リリーは、キングの腹に蹴りを入れ、体を回転させながら剣を横に振った。



『光斬撃』



 すると、キングの身体が上下2つに分かれ、光の粒子となって消えた。



「よくやったな。2人とも。リリーは大分成長したようだ。だが、シルバーはもう少し体力をつけないとな。今日は、21階層の安全地帯で休むぞ!」


「うん。早く体をきれいにしたいわ! シルバー! 私がいいって言うまで、私の近くに来ないでよ!」


「大丈夫だよ! 僕も同じように臭いから!」


「えっ?! 私、臭いの?」


「・・・・」



 僕とリリーは、ダンジョンに来てすぐにセリーヌから『クリーン』の魔法を教えてもらった。最初は2人とも使えずに、セリーヌに魔法できれいにしてもらっていたが、今では自分達できれいにできる。身体がきれいになるだけでなく、着ている服もきれいになるのだ。もの凄く便利な魔法だ。


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