表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王シルバーの異世界冒険  作者: バーチ君
ネーデル王国
100/137

ネーデル王国の街ロッテル

 僕とリリーは一旦魔王城まで戻って着替えを僕の空間収納に仕舞い、再びベテルギ王国の王都イスカントの郊外まで戻って、そこから国境まで飛翔した。



「この辺りよね? 国境!」


「そうだね。この道を歩いて行こうか?」


「うん。」



 すかさずリリーが僕の手を組んで体を密着させてくる。ここ最近、また感触がよくなっている。



「なんか成長してない?」


「わかる? 少し伸びたのよね。」


「えっ?!」


「身長のことじゃないの?」



 しばらくして、リリーが真っ赤な顔になって言った。



「シルバーって意外とエッチなのね!」


「別に男はみんな同じだよ!」



 そんなことを話しながらじゃれあっていると、300mほど先に砦のような場所があった。



「あれ国境の検問よね?」


「多分ね。」



 僕達が検問まで行くと、どうやらベテルギ王国とネーデル王国が共同で運営しているらしく、両国の兵士達がいた。



「お前達はどこにいくつもりだ?」


「特にあてはないわ。新婚旅行だもん。」



 リリーが僕に身体をぴったり寄せてくる。僕もリリーの方を抱き寄せた。すると、一瞬リリーの身体が固くなる。驚いた証拠だ。



「身分証明を見せろ!」



 僕達は冒険者ギルドのカードを見せた。



「Cランク冒険者か? ここから先は魔獣がいるから気をつけろよ!」


「ありがとう。」



 僕とリリーは検問を抜けてネーデル王国に入った。と言っても、別に景色が変化するわけではない。相変わらず草原が続いていく。基本的に僕がいると弱い魔物は現れない。僕やリリーから漏れ出る魔力を感じ取って逃げてしまうのだろう。何もなく、2時間ほど歩いたところで畑が見えてきた。畑の中には農作業している人達の姿もある。そして、目の前に街が見えてきた。どうやら城壁の検問もないようだ。街の入り口に看板があった。


『ようこそロッテルヘ』



 街に入ると、至る所に花が植えられていて心休まる街並みだ。店の前にも、2階のベランダにも花がある。



「シルバー! この街、気持ちいいわね!」


「そうだね。多分、領主が花が好きなんじゃないかな。」



 僕達が街の中を歩いていても、笑顔が溢れている。



「シルバー! ここで一泊していきましょうよ。」


「なら、冒険者ギルドに行こうか?」



 僕達は街を散策しながら冒険者ギルドを探した。すると、ドラゴンの絵の描いた建物があった。



「ここじゃない?」


「行こう。」



 僕達が中に入るとやはり冒険者ギルドのようだ。建物の中には何人も冒険者のような人達がいた。すると、すれ違いざまに男性の冒険者に声をかけられた。



「お嬢ちゃん達、手をつないで仲いいな! でも、ここは冒険者が来るところだ。お嬢ちゃん達、怖いおじさん達もたくさんいるから危ないぞ!」



すると、奥の方から別の冒険者がやって来た。



「おい、ベータ! 怖いおじさんって俺のことじゃねぇよな。」


「違うわ! ガンマ! お前の場合は『怖い顔』のおじさんだろ!」


「うるせぇ!」



 さらに今度は女性の冒険者がやって来た。ボンキュボンの顔立ちの整った美女だ。不本意ながら少し見とれてしまった。



「あんたたち煩いわよ。この子達が怖がるじゃないの!」



 そして、僕達の方を見て言った。



「困ったことがあったら、私に相談しな! このテキーラ姉さんが解決してあげるからね。」


「テキーラの姉御! 俺達はそんなつもりはねぇんだよ。」


「ありがとう。奇麗なお姉さん!」


「まっ! 正直ねぇ! 気に入ったわ。後でこっちにいらっしゃい。果実水でもご馳走するわよ。」



 僕とリリーは受付に行った。受付にもきれいな女性がいた。



「何か用かしら。」


「この街に宿屋ってある?」


「あるけど、あなた達だけで来たの? 因みに見ない顔だけど、どこから来たの?」


「ベテルギ王国からだよ。」


「そんなに遠くから女の子2人で来たの? 大丈夫だった?」



 さっきからずっとみんなが僕のことを少女と勘違いしている。だんだんイライラしてきた。隣にいたリリーが気付いたのか、笑いをこらえながら僕の手を強く握った。



「お姉さん。僕達、何歳に見える?」


「そうね~。12歳ぐらいかしら。」



 すると今度はリリーが起こり始めた。



「私達、もう16歳ですから! 一応成人してるんですけど!」



 受付の女性もリリーの剣幕に圧倒されていた。



「それから、ここにいるシルバーは男だから! 次から間違えないで!」


「そうだったんですか? ごめんなさいね。」



 謝りながら受付の女性は僕を上から下まで見た。胸がないことに気付いたのだろう。



「本当にごめんなさいね。あまりにもきれいな顔をしていたから、つい女の子だと思っちゃったの。」


「いいよ。気にしてないから。」



 すると、後ろから先ほどのテキーラという女性がやって来た。



「今、聞こえたけど、お前男だったのか?」


「そうだよ。」


「そうか~! なら、飲み物はおごってやらねぇ! 私は少女にしか興味ねぇからな!」



 僕にはテキーラが何を言っているのかよく理解できない。まっ、関係ないけどね。すると、受付の女性が宿屋を紹介してくれた。



「この通りを行くと、500m先に『木馬亭』っていう宿屋があるわよ。」


「ありがとう。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ