第0アイス
アイスとハムスターが大好きなごくごく普通のアラサー女性、それがこのお話の主人公『みたらしあい』である。
みたらしあいこと私がハムスターと冒険することになる少し前から始まります。
私の1日はハムスターとアイスではじまりハムスターとアイスで終わる、そんな1日、、、ちょっと省きすぎました。
朝4時55分鳴り響くアラーム、そしてちょっと遠目に聞こえるハムちゃん達のご飯をねだりケージを舐める音が聞こえる。
ああもう朝か。もうちょっと寝たいけどハムちゃんのために頑張らなくては!
『ぴぴぴぴぴ』 『がさがさがさがさ』またいつもの音が聞こえる、、、聞こえる?
やばい!今何時?! 5時45分?! 急いでハムちゃんのご飯とお水を替えて仕事の準備してアイスを食べなくては!
よし、ハムちゃん達のご飯もオッケー。
忙しい朝だがスーツに着替え終わった後、冷凍庫からお気に入りのスーパーなカップアイスを取り出しちょっと食べやすく2分待ち溶かす。その間にご飯を眠そうな顔で食べるハムちゃん達を眺める。至福な時間。
このままハムちゃん達を見ながらアイス食べてお部屋で散歩させて昼寝してって出来たらなーっと思っている間にアイスがいい感じに。
濃厚ミルクの牧場で食べるアイスが1番なんて人も居ると思うけど私はラクトアイスとかバイキングで自分でうにうにして作るアイスが1番好き。安上がりだなぁーって自分でもちょっと思うけど結局1番うまいしお腹も壊さないのだよ。
うん。やっぱりスーパーなカップは美味しい。
どこでもだいたい買えるしお手頃で色々アレンジも出来る。
もう一個食べたいけど時間がない。もう出勤しなくては。
行ってくるよ。きなこもち、あんこもち。
私はそう言って二匹のかわいいハムちゃんと別れ家を後にするのでした。
7時10分か。いつも通りなら全部赤信号で止まっても間に合いそう。
この先の細い道を抜け小さな坂道を越えたら会社が見えてくる。いつもの通勤路だ。
んー? 前のトラックドア開きそう? 鍵しまってない?! 教えてあげなくちゃ!
クラクションを鳴らしてみよう。遅いって意味じゃないよー!気づいて!この先の坂道で荷物落ちちゃう!
ちょっと近づいてライトつけたら気づくかな〜ってやっぱりドア開いちゃったよ。
あれ?いっぱいの冷蔵庫がゆっくりと落ちてくる? あーこれって私やばくないかな?
必死で荷物が落ちてくる危険なんて考えてなかったよ。
あはは。ものすごいスピードで迫る冷蔵庫。
いつも開けっぱなしにしてごめんね冷蔵庫さん。
ぴぴぴぴぴって怒るけどいつもきんきんに冷やしてくれてありがとう。
あーハムちゃん達大丈夫かな、きっと連絡がないと思ってお母さんが気づいてくれるよね?うん。
そして私は冷蔵庫と中のアイス達に囲まれながら気を失うのでした。