軍事同盟?
前回の続き。
刑事がたずねた。
「どこかの国にあるとみられている毒物の研究機関ですが、
その国だけの施設でしょうか?」
「いわゆる大国で、それなりの財政力がある場合は、
その国だけが施設を運用しているのでしょう。
小国の場合は、いくつかの国が資金を出し合って施設を稼働させていることも、
考えられなくはありません」
「つまり、軍事同盟?」
「そうです。大国に対抗することも視野にあるのかもしれません」
「仮にそうだとすると、有名な映画より悲惨な結果をもたらしましたね」
「ビルの窓からライフルを出すと、あのような状況では見つかりますね。
あなた方も、そういう場合を想定しておられるでしょう」
「きょうはここまでにしませんか?こちらの内部で話し合って、許可がえられた場合は『すり合わせ』してみるのもわるくないと思います」
「わかりました。そのときは連絡をお願いします」
刑事は国防省から出て、警察本部へ向かった。