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シャドウの異世界魔王道  作者: river
魔王誕生編
9/28

シロネの戦闘力

 

 サーベルディア―を狩った後、シロネのいる洞窟へ戻った。

 やあ、シロネ。

 元気にしてた?

 

『はい、もう完全に回復しました』


 そりゃ良かった。

 はい。

 これがサーベルディア―の胴体だよ。

 思ったより重かったね、これ。


『ありがとうございます!』


 そう言ってサーベルディア―の胴体をポリポリと食べ始めた。

 いや~、めちゃくちゃ癒されるね。

 なんて言うか、愛玩動物っていうの?

 ペットじゃなくて仲間だけど。

 うん、めちゃくちゃかわいい。

 特につぶらな赤い瞳がめちゃくちゃキュートだよ。

 

 試しに頭を撫でてみよう。

 なでなでなで

 

『きゅ~ん』

 

 僕の手に頭を擦り付け、甘い声を出してきた。

 貴様は僕を萌え死にさせる気かぁぁぁぁぁああああああ!!!

 これはアレか!?

 所謂天使ってやつか!?

 そうか、そうなんだな!?

 シロネたんマジ天使!!!

 鼻血が止まらないぜコンチクショウ!

 血なんて無いけど!


『ど、どうしたんですかいきなり!?』


 あ、今はスキルがオフになってんだっけ。

 良かった。

 この声が聞こえていたら変態扱いされるところだったぜ!


 そういえば、鑑定がレベル4になったんだ。

 試しにシロネを鑑定してみよう。


『種族:リトルマウス アルビノ個体 LV10 名前:シロネ

 スキル

 「念話LV10」「逃げ足LV5」「聞き耳LV5」「隠密LV8」』


 おお!

 スキルが見えるようになったよ!

 それから察するに、僕と会話する時のスキルが『念話』。

 そして『逃げ足』は俊敏上昇スキル。

 『聞き耳』は耳が良くなるスキル。

 『隠密』は隠れるためのスキルだね。

 

 戦闘に使うようなスキルが一つもないね。

 ま、戦うのは基本的に僕だからいいんだけど。

 

 というか、この世界の草食と肉食のレベル差って結構でかいよね。

 草食は大体レベル十くらいだけど、肉食はレベル五十以上あるんだよ。

 肉食の方が戦うのが多いんだから、当たり前と言えば当たり前なんだけどね。


 ともなると、中心部の魔物がレベルが高いのは、それだけ戦ってるってことだからな~。

 全く、ソニックウルフに復讐する日は遠そうだ。


『アキカゲさん!』


 え?

 いきなりどうしたの?

 まさか愛の告白!?

 いやいやちょっと待って!

 僕が魅力的なのは分かるけど種族の壁的にはね?

 もちろん君の事は可愛いと思ってるけど、それは別に性的な意味じゃなくて!


 いや?

 だが待て、むしろこれはチャンス?

 鼠だがシロネは女の子なんだ。

 つまりは人外ハーレムキタコレか!?

 そうとなれば問題無い!

 さあ!

 愛の告白を受け入れる準備はできたよ!


『私を戦いに参加させてください!』


 僕は足を滑らせた。

 愛の告白だと思ったらこれかい!

 ちょっと期待してた僕がバカだったよ!

 おかげで古いマンガみたいなリアクションしちゃったじゃないか!


 とりあえず、話を聞こう。

 

 え~っと、シロネちゃん?

 なんでそう考えたの?


『だって、私いつもアキカゲさんに頼ってばっかりで、今日なんてここでじっと留守番してるだけです!』


 それは適材適所ってやつだよ。


『それでも!私はアキカゲさんの役に立ちたいんです!』


 すごい気迫が声に乗って伝わってくる。

 僕こんなに好かれるようなことしたかな?

 

 僕は考える。

 シロネを戦闘に加えるべきかどうか。

 

 現状として、戦闘に苦戦することはない。

 しかし、もしも僕が大怪我した時に襲撃でもされたら、シロネ一人で戦わないといけないのだ。

 だったら少しは戦闘慣れした方がいいかもしれない。

 たとえ僕が死んでも生きていけるようにね。


 よし!

 いいよ、今度からは僕と一緒に狩りに行こう。


『はい!よろしくお願いします!』


 うん、可愛い声だ。

 とにかく今日はもう寝よう。

 お休み、シロネ。


『ぐ~』


 寝るの早っ!

 のび太君もびっくりだよ!





 で、その日はやってきた。


『準備完了です!いつでも行けます!』


 キリッとした顔のつもりなんだろうけど、やっぱり迫力が無い。


 最近シロネが僕とよく話すようになった。

 もともとおしゃべりな性格だったのかな?

 女の子だもんね。

 むしろ心を開いてくれたようで嬉しいよ。


 さぁ!

 一狩り行こうぜ!

 

 



 運のいいことに、今日は曇りだった。

 森の探索は結構慣れてきた。

 ただしシロネがめちゃくちゃ緊張している。

 

 ねぇ、ホントに大丈夫?


『だ、だ、だ、ダイジョウブデス!』


 うん、大丈夫じゃないね。

 震えすぎて心配するレベルだよ。

 

 とにかく、獲物を探そう。


 いたいた。

 またサーベルディア―がいた。

  

 シロネ、行ける?


『はい!やってやります!』


 シロネはそう言って駆け出した。

 速い!

 しかも全速力で走っているのに気づかれない。

 隠密スキルのおかげか。

 これなら喉を噛み切れるかも!

 そうすれば動脈をが切られて、大量出血で殺せる!


『かぷっ』


 ……え?

 かぷっ?

 今起こっている事を説明しよう。

 シロネがサーベルディア―の喉にシロネが噛みついた。

 けど、シロネは喉を噛み切ることが出来ずに、ブランブランとぶら下がっていた。


 サーベルディア―を鑑定してみる。


『種族:サーベルディア― LV15

 スキル

 「斬撃耐性LV9」「鈍感LV8」「俊足LV4」』


 斬撃耐性、これが原因か。

 シロネが噛んでいるのに気付かないのは、鈍感のせいかな?


『このっこのっ!うぎぃぃぃ!』


 うん、まったく切れないね。

 サーベルディア―まで気付いていないよ。


『ごのっ!ごのぉぉぉ!……うわ~~~ん!!!」


 ついに泣き出しちゃったよ。

 しかもまだ気付いてないよサーベルディア―。

 気付いてやってよサーベルディア―。

 

 ……しょうがない。

 ちょっと手助けしよう。

 シロネが噛みついているところをちょっと腐らせる。


「きぃぃい!?」

 

 やっとサーベルディア―が気付いた。

 でも、もう遅い。

 シロネが喉を噛み切った。


『や、やった!』


 やったね。

 僕の助けがあったけど、斬撃耐性が無ければシロネは喉を噛み切れていた。

 多分、大丈夫だろう。


 何とか戦えそうだ。

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