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最終章【Gone】

ブレティカ「またな…シオ…」

俺はシオとXを警察に受け渡し、その車を見送っていた

オキノス「お前…あの女にナイフで刺されたのに…」

ブレティカ「あいつにナイフで刺された程度で…俺はあいつのことを嫌いにならねぇよ」

オキノス「あいつは…お前にとってのなんなんだ?」

オキノスはそんな質問をしてくる

ブレティカ「…なんでもない…ただの友達さ…」

俺はそう言う

違う…そんなのじゃないのに…

もう、シオはいない

ならば、照れ隠しせず、気持ちを吐き出せば

少しは楽になれるのだろうか

俺は深呼吸を一回する

ブレティカ「ごめん、嘘だ。あいつは俺にとっての…」

俺は続ける

ブレティカ「初恋の人だ」

オキノスはずっとこっちをみている

そして、やがて言葉をつぶやく

オキノス「…頑張ったな」

その一言を

短い一言だったが

何故か俺の目が少し潤う

オキノスにバレたくないため咄嗟に服の袖でそれを拭う

喉から言葉を絞り出す

ブレティカ「…あぁ」


オキノスの家の中に戻った俺たちは今後について話していた

ブレティカ「…まだ、終わったわけじゃない」

オキノス「…そうだな」

そうだ、まだ終わってない

何もかも

『Z』

こいつを見つけ出し…止めない限り、全て終わらない

俺たちはZを見つけ出さなければならない

そんな時だった

『ピコン』

…突然、メールが鳴る

送信主など分かりきっている

オキノス「…ブレティカ」

ブレティカ「…なんだ?」

オキノスは言う

オキノス「共に行こう…最後の戦いに…」

メールの内容はこうだった

『明後日、午前3時、この場所の屋上で会おう Z』

メールには一緒にURLも貼り付けてあって

そのURLを開くと近くの廃ビルの住所が記してあった

“この場所“とはきっとここのことだろう

俺たちは顔を見合わせた

自分のことはわからないが

少なくともオキノスの目には覚悟があるように見えた


次の日

明日の午後3時と言うことで

早めに寝て、体力を回復することにする

まだ、腹が痛いが流石に寝たら治るだろう

怪我や傷はオキノスが悶絶しながら治してくれた

そして、現在午後6時

今から布団で眠り、午前1時くらいに起きようと考えた

オキノス「…なぁ」

ブレティカ「なんだ?」

当然のように俺と一緒に寝ようとするオキノス

だが、これでいい

これでオキノスが安心できるのならば

今はそうしておいた方がいい

オキノス「…好きだ」

小さく呟くオキノス

ブレティカ「…俺もだ。オキノス」

オキノス「…やはり、恥ずかしいな…そう思うとお前がさっき大声であのシオという女に愛を囁いていたのは本当にすごいと感じるな」

ブレティカ「バッカ!!そんな事言うんじゃねぇ!!恥ずいだろうが!!」

寝る前だと言うのに思わず叫んでしまう

オキノス「はは…」

オキノスは笑い、少し間をおいて続ける

オキノス「また、私を守り切ってくれよな。期待しているぞ」


返事はない

それはもう寝てしもうたのか

はたまた、他の理由があったのか

私にはわからぬ

気づけば、寝息が聞こえてきて

私はブレティカの顔を見た

オキノス「…いつもは勇ましい癖に…可愛らしい寝顔をしやがって…」

猫耳をつけた時から思っていたが

何故こいつは可愛くもかっこ良くもなれるのだろう

私はブレティカの顔に自分の顔を近づける

思わず、心臓が高鳴るのを感じる

『チュ』

静かな部屋にそんな音が小さく響く

顔がどんどん熱っていくのを感じる

オキノス「…せこいな…私は…いつかブレティカ…お前が起きている時にまたさせてくれ」

…と


そして、午前3時になる少し前

ブレティカ「ここだ」

地図にあった廃ビルに到着した

オキノス「それにしても手際よくついたな?」

私はそんなどうでもいいことを質問する

少しでも緊張をほぐすためにそんなことをいったのだろうか

ブレティカ「俺を誰だと思ってんだ?この街のことならなんでも知り尽くしてんぞ!!」

オキノス「まぁ、元ホームレスだからな」

ブレティカ「ほんと、感謝してます」

他愛のない会話を続ける私たち

この空間がずっと続けば良いのにな…

そんな事を考えながら

ブレティカ「行くぞ」

オキノス「ああ」


廃ビルの屋上階段は冷たくて

コツコツと登るごとに音が鳴り、反響する

踊り場にある窓から綺麗な星が見える

それは、瞬きをする時間も惜しく思う

長い、長い、時間

それは階段の長さではなく

他の理由があった

でも、その“理由“の内容まではわからない

コツコツコツコツ

一つ、二つと階段を登ってゆく

長い時間が終わる

階段の先には一つの扉があった

『ガチャリ』

そんな音を鳴らす扉

扉を開けた瞬間、皮膚が凍るような冷たい風が中に入ってくる

同時に覚悟が決まる

空を見上げ、瞬きをする

曇り空だった

おかげでいつまばたきをしたのかわからなくなるほどだ

さぁ、決めよう

命運を


オキノス「どこにいるんだろうか…」

ブレティカ「そうだな」

私たちはそう言い、背中を合わせ、身構える

私はポケットからナイフを取り出す

護身用のナイフだ

ブレティカ「気をつけろ…どこからくるかわからないからな」

そんなことを言ってくるブレティカ

後ろにはブレティカがいる

これ以上に安心できることがあるだろうか

私は安心して、少し呼吸を落ち着かせる

その時だった

生存本能か

はたまた、長年の経験が無意識に動いたのか

想定外の方向から突如

斬撃が飛んできた

髪の毛が少し切れた

いや、そんなことを考えている場合ではない

私はその方向を見ることができなかった

その現実はあまりにも

残酷すぎるから

ただ、そんな気持ちも知らずに

“Z“は口を開く

Z「ああ〜ここでお前を始末できれば俺の計画が全てうまくいったのに」

やがて私は口を開く

怯えながら、言葉を発する

オキノス「ブレ…ティカ…?」


オキノス「な…ぜ…」

私は動揺を隠しきれない

数日間、私のことを命をかけて守ってくれた男

そいつが私にナイフの刃先を向けているではないか

ブレティカ「何故?そんなのわかりきってるだろ?」

そう言うとブレティカはどこからかタバコを取り出す

箱から一本とり、火をつける

ブレティカ「…スゥ、ゴホッ…ゴホッ…はぁ…」

少し咳き込んでいる

慣れていないのだろうか

ブレティカ「久しぶりにタバコなんて吸うからな。ちょっと咳き込んじまった。まぁ、さっきの問いに答えると金のためだよ。金のため。お前を生け取りにして、お前の情報を売れば俺は大金が手に入るんだよ。ホームレスの俺にとってただの金でも嬉しいのに大金が入ればどんな気持ちになるんだろう。なぁ?」

そんなことを淡々と続けるブレティカ

正直、ほとんど頭に入らなかった

それほどまでに動揺していた

さっきまで落ち着いていた呼吸も今はひどく乱れている

『スゥー…はぁー…』

タバコをもう一度吸い、少し間を置いてから

ブレティカは左手で天、右手で地を指し、言葉を発する

ブレティカ「天上天下…唯我独尊…」

私はつぶやく

オキノス「…傲慢め」


私の顔は今どんな顔をしているのか

いや、きっと、ひどい顔をしている

ブレティカ「…死んでくれ。頼む」

そんな事を言ってくるブレティカ

オキノス「…死んでくれ?ハハ…お前は私を殺しにきたのだろう?ならば…」

子鹿のように震える体で私はブレティカにナイフを向け

オキノス「…かかってこい」

刹那、ブレティカに地面に押し倒される

そして、首にナイフが突きつけられる

一瞬、何が起きたのか理解できず

数秒後、やっと理解ができた

ブレティカは高速で近づき、そのまま私を拘束するために押し倒したのだ

…目で追えなかった

それだけ、私とブレティカのは圧倒的力の差があった

ブレティカ「…で?この後、どうすんの?」

心臓の鼓動が早くなる

ブレティカはナイフを強く握り、

それはまるで最後の遺言を待っているかのような

そんな雰囲気だった

…言葉が出ない

怖い

死ぬのが私はたまらなく怖い

それでも言葉を出そうと

出そうと出そうとして

数秒後、やっとの思いで喉の奥から小さな声を絞り出す

オキノス「……死にたく…ない」

ブレティカ「………………………いた。」

その言葉は小さすぎてほとんど聞こえなかった

ふと、ブレティカの顔を見上げる


ブレティカは泣いていた

ブレティカ「…死にたくない??じゃあ、どうにかしろよ!!!この状況をよ!!自分の力で!!!結局お前は俺がいなきゃ何もできない!!!自業自得だ!!お前が弱いから!!お前は俺に負けるんだ!!」

ブレティカは叫ぶ

オキノス「…お前は私を守るといった…私はお前を信じていた…ただ、私はバカだっただけだ…」

私は続ける

オキノス「でもな…!死にたくないものは死にたくないんだよ!!!私には命乞いをする権利もないも…死ぬ間際に自由に発言捨権利もないってか!?ああ!?」

これは私とブレティカの最初で最後の喧嘩だった

ブレティカ「…」

ブレティカは黙り込む

オキノス「何か言ったらどうだ…!!!何か言わないと何もわからないだろうが!!!」

私は叫び続けた

ブレティカ「そうだ…」

そう言うとブレティカはナイフを遠ざけ、タバコを足で踏みつけた

そして、ブレティカはだんだんと私から離れていった

やがて、こっちを向く

その目は切なさが混じり、

口はかすかに笑っていた

ブレティカ「…約束は守る主義なんでね」

そう言った次の瞬間

ブレティカは自分の体をナイフで刺しまくった

オキノス「…な、なにしてる!!」

やがて、ブレティカは地面に倒れる

私は急いでブレティカの元へよる

ブレティカ「安心しろ…俺たちしかヴァンパイアについては知らない…俺が死んだら…ヴァンパイアの存在を知る奴は少なくとも世間には出回らない…」

オキノス「違う!!そうじゃない!!なんで…どうして自分の体を刺す真似をしたのだ!!ブレティカ!!」

私は流れている血を舐め、出血を止めようとする

ブレティカ「…やめろ」

そんな事を呟くブレティカ

ブレティカは続ける

ブレティカ「…空を見ろ…死ぬぞ」

言われた通りに空を見る、気づけばかなり明るくなっていた

私1人で家に帰れば確実に生きられる

しかし…こいつを治療してからじゃ絶対に間に合わない

そもそも、太陽が昇るまでに直せるかも怪しい

ブレティカ「…帰れ」

オキノス「…いやだ。何か方法はあるはずだ…」

ブレティカ「…ねぇよ」

オキノス「…そうだ!!眷属!!眷属になると言え!!」

ブレティカ「…眷属?ああ、あったなそんなん…忘れてたわ…ならねぇよ…仮に無理やりならしても…俺は日向ぼるまでここにいる。いいかげん…気づけよ…助かる方法なんてない…」

オキノス「いやだ…嫌だ嫌だ嫌だ!!!」

私の目からも気づけば涙が溢れてきて

視界が涙で滲んでしまう

そんな時、ブレティカは震える手でもう一本タバコに火をつけ

それを吸う

『スゥー…はぁー…』

刹那、ブレティカは手に持っていたナイフで私の手首を切った

オキノス「…いっつ」

ブレティカ「…俺はZだ…ブレティカじゃない…Zなんだよ…お前の愛するブレティカはもうどこにもいない…さぁ、行け」

オキノス「Zでもブレティカでもこの際、なんでもいい!!だから、ほら…助かりたいといってくれ…」

嗚咽混じりに呟く私

ブレティカ「…お前は死にたいといっている人を死なせてあげようとはしないのか?」

そんな事を言ってくるブレティカ

ブレティカ「…俺はな…死にたいんだ…この世界に生きていても何も意味がないから」

オキノス「…そんなこと」

ブレティカ「…あるんだよ!!!」

ブレティカは叫ぶ

ブレティカ「シオもいない…俺がZである限り、お前を殺さなければいけない…もううんざりだ!!だから…頼む…頼むよ…」

ブレティカは続ける

ブレティカ「最後くらい、好きな人に見送られて死にたいんだ…」

そんなことを言わないでくれと

何度も何度も懇願した

ただ、私はわかってしまった

全て、無駄だと言うことに

ならば最後に

最後くらいは

彼の望みを叶えてあげてもいいのではないか?

…と

やがて、私は口を開く

オキノス「…わかった」

その声はブレティカに聞こえていたかもわからないような小さな声だった

やがて、私は立ち上がる

オキノス「…大好きだったよ。結婚式が挙げられなかったのが心底…残念だ」

ブレティカ「ハハ…段階を飛ばしすぎだ…まずは恋人からだろ?」

オキノス「…それも…そうだな」

最後くらいは笑って

全てを終わりにしたい

私はブレティカに笑って見せた

その気持ちを汲み取ったのかブレティカも笑い返してくれた

オキノス「じゃあな…」

ブレティカ「…あぁ」

そう言うとブレティカは目を閉じた

私は廃ビルを後にする

大粒の涙が視界を遮るのを耐えながら

ありがとうブレティカ

この人生で一番素晴らしい時間を経験させてくれて

ありがとう


ブレティカ「…行ったか?」

俺はそんな事を呟いた

この出血量なら確実に死ぬ

だが、俺はあえて致命傷は避けてナイフを刺した

それはなぜか

理由は単純

俺にはまだやるべきことがあるからだ

シオ「ねぇ…本当に死ぬ気なんだね…」

ブレティカ「…ああ。シオ。これは嘘じゃないよ」

シオ「それにしても…こんな場所に呼び出してなんの用事?刑期伸びちゃうじゃん。あと…まさか、Zの正体がブレティカだったことも驚いてるんだから…順を追って説明してよ?」

シオの声は元気そうだった

しかし、顔は今にも泣き出しそうな

そんな顔をしていた

俺はポケットから最後のタバコ取り

火をつけ、吸った

ブレティカ「スゥー…ゲホッ!?ゲホッ…ゲホッ…」

シオ「あんま無理しないでよ。初めて吸うんでしょ?」

ブレティカ「タバコは現実逃避にいいって…お前がいったからさ。最後くらいいいじゃねえか」

タバコの先端はまだ赤く燃えている

シオ「今からでも救急車を呼べば間に合うかもしれないよ?生きたいってなんで言わないの?」

後半になるにつれ、少しずつ声が小さくなっていく

ブレティカ「俺は助かりたいわけじゃない…むしろ死にたいんだ…」

俺はそう言う

シオ「…なんで」

シオが小さく呟く

シオ「生きたいって言ってよ!!嘘でもいいから…自分は死ぬ運命にあるとわかっていても…言ってよ!!そんなこと…言わないでよ…」

シオの目から涙が出ている

ブレティカ「はは…お前…オキノスと同じ事を言うんだな…出会いが異なれば…きっと…いい友達に慣れたかもしれないな…」

もう意識が朦朧としてきた

だが、まだ大丈夫だ

ブレティカ「なぁ、頼みたいことがあるんだ…」

シオ「待って」

そう言った次の瞬間

俺の唇とシオが唇が触れ合う

シオ「…ん…最後くらいいいでしょ?」

ブレティカ「…舌まで入れてくるなんて…やっぱり色欲だな…お前」

シオ「この際なんでもいいもん。だって…」

シオは続ける

シオ「気になる人の最後くらい…自分が奪い取りたいでしょ?」

ブレティカ「…メンヘラみたいだな」

俺はそう言う

シオ「…頼みって…何?」

ブレティカ「あぁ…」

俺の頼みたかったこと…それは…


オキノス「…愚者が」

広い家にただ1人

私は天井を見つめていた

そこにある虚無を噛み締めるように

オキノス「…計画が全てうまく“いったのに“?馬鹿者が…お前の計画はうまく“いった“んだろ?」

私は広い部屋で椅子に座り、ただただ独り言を呟く

このつぶやきを聞いてくれる人などもういないのに

オキノス「天上天下…唯我独尊…」

本来この言葉では“右手が天、左手が地で地を指す“

だが、ブレティカは真逆だった

これは本来の意味の反対の意味を示している

そう捉えてもいいのではないか?

仮にそうだった場合…

オキノス「世界のどこを…見ても…あなたほど…尊い存在は…ない…」

そう呟くと突然涙が込み上げてくる

これが本当に奴が伝えたかったことかはわからない

もしかしたら素で間違えただけかもしれない

でも、もう、その答えを聞くことはできない

だから、自分の解釈のいいように捉えてもいいのではないか?

と私は考える

オキノス「…私が…いなければ…死んでおけば良かったのかなぁ…」

だめだ…ネガティブな感情ばかりが脳に浮かんでくる

しかし、実際に私がいなければ

ブレティカは死ななかったのだ

そのどうしようもない事実に

罪悪感と喪失感で押しつぶされそうになる

そんな状況で私の心は壊れてしまった

そして、私は…

家に引き篭もるようになってしまった


数十年後

また、夏がやってくる

私にとって夏とはなんとも切なく、残酷な季節である

まだ、あの昔のことを引きずっているのかもしれない

いや、しれないじゃない引きずっているのだ

事実、私はまだ、ほとんど外にでられていない

出るのは近くの場所に料理の食材を買いに行ったりするときくらいだ

そして、今日は久々にカレーを作った

オキノス「…美味しい」

無論、まずいカレーではない

しっかりとした美味しいカレーだ

オキノス「…今日は…満月だったか?」

どうでもいい

満月かなんて

夕食がカレーかなんて

そうつぶやきの後に毎回のように思っている

オキノス「…久しぶりに外に行こうか」

突如、私はそう思う

なぜ、そんな事を思うたのだろう

まるで自分の体が何者かに乗っ取られているような

そんな感覚だった

オキノス「…満月の夜…やはりあの場所か…」

私はとある場所に向かう


オキノス「月が綺麗だな…」

私は1人でそんな事を呟く

満月の日だからこそ綺麗に見える月

これが少しでも欠けていたら私は今以上に綺麗とは思わないだろう

だが、今日は満月だ

故に月は綺麗である

月のよく見える場所

懐かしい記憶が蘇ってくる

Y「やっと見つけましたわ。オキノスちゃん。あの時、素直に捕まっていたら良かったのになぁ」

突如、後ろからそんな声が聞こえた

嫌な記憶

思わず驚き、後ろを振り向く

オキノス「…なんのようだ」

フードに白い仮面

Yである

Y「そんな怖い顔しなはんなって」

そう言いながら仮面を取るY

シオ「冗談だからさ?」

可愛らしい顔が仮面の下から出てくる

だが、その顔は当初の顔とは随分と異なっていた

オキノス「答えになってないぞ…」

私は警戒を怠らない

過去にこいつは私を生け取りにしようとしたやつである

警戒しない方が難しいだろう

シオ「何をしにきたって…話に来ただけだけど?てか、警戒されると話しづらいんだけど」

オキノス「…そんなの信じれるわけなかろう」

シオ「私が何したっていうのさ?私からあなたに何か危害を加えたことがあった?私、あんま暴力とかそんなん好きじゃないからさ。実際に昔もティータイムしてことなきを終えたでしょ?」

確かにその通りである

シオ直接、危害を加えたことはないのだ

オキノス「…はぁ…何を話すんだ?」

私の警戒がほんの少し溶けたのでとりあえず、話を聞いてみることにした

シオ「ん?世間話?」

オキノス「世間話?」

どうやら、本当にただ、話に来ただけらしい

そう思うと一気に緊張が和らいだ

オキノス「…まぁ、随分と顔ぶりが変わったものだな」

私はとりあえず、そんな事を言ってみる

シオ「逆にあなたは…本当にヴァンパイアなんですねぇ…全然変わらない…羨ましいなぁ…もう私も50歳後半ですからね…永遠の美貌なんて女性の夢ですよ」

そう言いながらシオは後ろから何かを取り出す

そして、それを私に投げつけてきた

それは紅茶のティーパックセットだった

シオ「私、ティーブレンダーになったんですよ!帰って飲んでみてください!飛びますよ?」

オキノス「はは…本当に紅茶が好きなんだな…」

どうやらシオは悪い人ではなさそうだ

いや、そもそもブレティカが好きな女という時点で悪いやつなわけがないと

謎に自分で納得していると

シオ「実は…さっきは話に来ただけっていったんですけど…」

そう言いながら…懐から何かを取り出すシオ

シオ「ずっとあなたをここで待ってたんですよ。いやぁ…まさか何年たっても現れなくて、半ば諦めかけてましたが…でも、これが最後の彼との約束なので…」

取り出したのは包帯に巻かれた何かだった

私はそれを受け取り、ゆっくりと包帯をとる

そして…

オキノス「こ…れは…」

中身を見た瞬間、思わず、涙がこぼれ落ちる

手の震えが止まらない

シオ「はい、これあなたのナイフらしいじゃないですか。薔薇柄の良いナイフですね…羨ましい!!で、これを返してくれっていうのが私とブレティカの約束でした。ひどくないですか!?あいつ!私との約束一つも守ってくれたことないのに…そのくせいして自分の約束は守れって…図々しすぎません?」

私は目の前のナイフに目を奪われ、シオの発言をほぼ聞き取れなかった

私はナイフの柄を握る

わかっている

そこにはすでに彼の温かみは無くなっていて

あるのは金属の冷たさのみだった

だか、それでいいと思った

このナイフには

彼の思いや記憶

その全てが詰まっているから

私はナイフをじっくり眺める

すると突然、刃に何かが書かれているのを見つける

『生きろ』

刃にはそう書かれてあった

私の涙腺は完全に崩壊し

そこには小さな水たまりと

大きな嗚咽が響いていた

どうもレイジネスです!

今回は『ノスフェラトゥ』を見ていただきありがとうございます!!

いやぁ、何にせ、初の物語なのでつまらないような箇所が多々あったと思いますが、物語の繋げ方とか展開とかはさておき、ストーリー的には案外面白いものになったんじゃないかなぁと思います!

初投稿だからね!!多少のことには目を瞑ってね!

まぁ、物語の展開についてはこれからもたくさん書いて少しずつ学んでいこうと思いますね。はい。


この物語の主人公ブレティカは最終的に死んじゃったんですが…どうですか?こんな感じの物語をずっと書いていこうと思ってるんですけど。

要はハッピーエンドの物語も好きなんですけど、個人的にはバッドエンド?的な物語は描いてて楽しいし、みてて面白いと思うんですけど…そう思わないすか?

まぁ、純愛小説を書いても全然良いんですけどね。

と言うことで今後とかの話はおしまい!

この作品の裏話的なことを書いていこうと思うよ


さて、まずはブレティカの話から

元々は“ブラティカ“という名前にする予定でした。

血が“ブラッド“だからね、なんか疑問に思った人もいるのではなかろうか?

ではなぜ変えたのか?

実は特に深い意味もなく、タイピングミスでこっちの方が気に入ったからなんだよね

はは…なんじゃそりゃって感じですよね

あと、元々男らしくしようと思っていたんですが、なんか猫耳つけたくなるという願望が芽生えてしまったので、可愛くも勇ましいという設定を追加したという話も…

実はメイド服も着せようと思ってました。

でも、なんかややこしくなりそうだし、展開がくどくなりそうだからやめました


次にオキノスの話

名前の由来は“酸素オキシゲン“と作品タイトル“ノスフェラトゥ“の“ノス“を取りました。

気づいた人もいると思いますが、酸素オキノスブレティカと言うことです。

元々、くっつかせようかなと思っていたんですが、血は固まると酸素と結びつかないらしいんですね。

つまりはブレティカが死のうと思っている時点で死=血は固まる。それは酸素と絶対に結びつかない

つまりはハッピーエンドに見せかけたバッドエンドを演出してるんですね

後は口調が独特なのは一様長寿であるので昔っぽい言い方がいいのかなと


次にシオの話

名前の由来は二酸化炭素シーオーツーから。

つまりはブレティカと対をなすような存在です

実は元々シオというキャラクターは登場予定なかったんですよね。

Yが女っていう設定はあったんですが

Yのモデルは知性なので

男だと思っていたら女だった

みたいな想定外を作り出そうとしていました

結局、シオというキャラクターでたくさんの仕事をこなしてもらったんですが…

あと、「なんで関西弁風なの?」って思われた方いると思うんですけど

それはシオが男キャラを演じるなら関西弁かなぁっていう独特な感性を持っているからです

最後にWとX。

特に語ることもないです

一様Wは技術

Xは力

さっき言った通り、Yは知性をモデルにしてます

そして、Zはすべての両立

ラスボスはやっぱり一番強くしないと

あと、みなさんが思っている以上にブレティカは強いです

実際、物語内でも本気を出したらXを圧倒していましたし

と、ブレティカの話になっちゃった話を戻そう

初めてXとYが話していた時、あそこに実はWもいたんですね

ただ、W君はTHE・シャイであるため、会話に参加していませんでした。

そして、X

Xはかなり強いです。

筋肉の妖精みたいなキャラクターなので

筋肉 is 正義的なキャラです

つまりは脳筋です


と、言うことで裏話おしまい!

改めて、ここまでみてくれてありがとう!!

みてくれるだけでもやる気につながるので!

これからもレイジネスをよろしくお願いします!

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