表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アタシはギルドの受付嬢。でも、なんかちょっと違くない?  作者: 田古 みゆう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/31

アタシ、ギルド嬢になる!(9)

 だが、それも一瞬のこと。すぐに不安気な顔になった。


「ねぇ。この、情報ギルド(仮)ってなに?」


 タニアはカウンターに置かれた書類の中で気になる部分を指す。


「この求人を出しているギルドの名称だ。新設ギルドでな。正式な名前がまだ決まってないんだ」

「ふーん。そうなの」

「それどころか、まだ開設されるかどうかも決まってない」

「はっ? じゃあ、仕事なんてないんじゃ……」


 タニアが困惑気味に疑問を口にする。だが、ジャックスは何故か余裕そうに笑う。


「だけど、お前はギルドの受付嬢をどうしてもやりたいんだろ? それなら、ここしかお前に選択肢はない」

「でも……そんな名前も決まっていないような新設ギルドで、パパとママの情報なんて分かるわけないじゃん」

「まぁ、そうかも知れんな。その可能性も無くはない。だけど、それはお前次第だと俺は思うぞ」

「アタシ次第?」


 ジャックスの言葉にタニアが首を傾げた。その反応にジャックスはニヤリと笑う。そして、ジャックスはタニアに顔を近づけると、内緒話でもするように小声で囁いた。


「そうだ。考えてもみろ。名前も決まっていないような新設ギルドだ。まだどんな形で仕事を進めるのかなんて決まっているはずがない。だから、お前がやりたいように動くことだってできるはずだ。必要とする情報を集められるような場所にすることだってできるかもしれんぞ」


 その言葉にタニアは目を見開いた。本当にそうだろうか。そんなことが可能だろうか。半信半疑のタニアは、でも……と視線を落とす。ジャックスの言う通り、これを逃せばタニアがギルド嬢になる機会はないだろう。それだけは確かなことだ。


 再び視線を書類に戻す。ほとんど何も記されていない形式ばかりの書類を見て、タニアはゴクリと唾を飲み込んだ。


「……本当にアタシにできるかな?」


 不安気に呟くタニアにジャックスは力強くうなずいた。


「タニアは根性もありそうだし、大丈夫だろう。ここなら鬱陶しい採用条件もない。お前がやると言えば即採用されるはずだ。創設者が俺の知り合いでな。俺の口添えだけで大丈夫だ」

「そうなの!? じゃあ、アタシ絶対ギルド嬢になれるってこと?」


 途端に顔を輝かせたタニアにジャックスは苦笑する。


「お前、本当にギルドの受付嬢になりたいんだな」


 タニアはハッキリとうなずき返す。


「当たり前よ! パパとママの情報を得ることが目的だけど、ずっとギルドの受付嬢になることを夢見てきたんだから!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ