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ギルド嬢は、こっそりヒミツを暴きたい!  作者: 田古 みゆう


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5-23

 タニアの言葉に、セリオの胸がひどく痛んだ。


(……俺のおかげ?)


 そんなはずはないとセリオは頭を振る。


 タニアが動いたから事件が発覚したのだし、ジャックスがいなければ、首謀者を捕まえることはできなかった。


 セリオの口からは悔しげな声が漏れる。


「……俺は、ただ任務を遂行しただけだ。結局、多くの手を煩わせることになったし、決して俺の力ではない」


 自身の無力さに打ちのめされるセリオに、タニアが声をかける。


「そんなことない。セリオが見つけてくれなかったら、あの子たちは……きっと、もう……」


 タニアは言葉を詰まらせ、ぎゅっと拳を握った。


「セリオは、誰よりも必死だった。アタシ、知ってる。だって……自分の力を使い切るまで、倒れるまで頑張ったもの。セリオはしっかりと任務をこなしたんだよ」


 その言葉に、セリオの心臓が跳ねた。


「だからね。事件が解決したのは、セリオのおかげ。アタシはそう思ってる。誰が何と言っても」


 セリオはキュッと唇を引き結ぶ。

 自分を責めていた心が、少しだけ解けた気がした。

 タニアの言葉が、セリオの心に染み渡り、優しく包み込む。


「任務を一人で完遂できなかった俺など、あの方に見限られてしまうかもしれない」


 自嘲の笑いを浮かべるセリオに、タニアは憤慨した。


「あの方って、オーナーのこと? そんなことさせないわ! もし、オーナーがセリオを悪く言うようなら、アタシが懲らしめてやる!」


 きっぱりと言い切るその様は、いかにもタニアらしかった。

 セリオは思わず吹き出す。


「あの方に口答えをするなんて……。でも、その時は頼むよ」


 セリオの笑みを見て、タニアも安堵の笑みを零す。


 二人が笑い合っているところへ、タイミングを見計らったかのように、ジャックスがやってきた。


「おー、セリオ。起きたか!」


 ジャックスの豪快な声にタニアは驚いて振り返り、セリオは思わず姿勢を正した。


「この度は、師匠の手を煩わせてしまい申し訳ありませんでした」


 セリオが深々と謝罪をすると、ジャックスは豪快に笑い出した。


「いいってことよ」


 そう言いながら、ジャックスは弟子の様子を検分する。

 顔色は悪くないし、受け答えもはっきりしている。事件の後遺症はなさそうで、内心ジャックスは安堵した。

 ひとしきり笑った後、ジャックスは少しだけ声音を引き締める。


「諜報なんて仕事は一人で動くことが多いから、それが体に染み付いているのだろう。だが、お前は、もう少し周りを頼ることを覚えろ」

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