表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギルド嬢は、こっそりヒミツを暴きたい!  作者: 田古 みゆう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/74

5-11

 ハッとした様子で呟く。


「そうか! そういうことか」


 セリオは、タニアに向き直り言った。その目には確信の光が宿っている。


「タニア。きみの言う通りかもしれない」

「え? 何が?」


 タニアは、セリオが何を言っているのかわからずに首を傾げた。セリオは、そんなタニアの目を真っ直ぐに見つめ、ゆっくりとした口調で告げる。


「タームの密輸が目当てじゃない。おそらく今回の目的は人攫い。最近の行方不明事件は、そのタームの密売人の仕業だ」


 セリオの言葉に、タニアは大きく目を見開いた。


「え? それって」


 タニアの顔にみるみる不安の色が浮かぶ。連れ去り事件の多くは、その後、奴隷として売り払われるか、闇組織によって臓器売買の商品にされると聞いたことがある。


 もしも本当に人攫いに捕まったのだとしたら、男の子は無事に戻ってくることはないだろう。


 タニアはゴクリと唾を飲んだ。しかし、そんなタニアにセリオは冷静に告げる。


「だが、今回の場合はまだ森にいるかもしれない」

「ど、とうして?」


 セリオは、しっかりとした口調で言う。


「費用対効果を考えると、一人やそこら攫っても割に合わない。おそらくは、まとまった人数を集めるつもりだろう」

「まとまった人数? それってどれくらい?」

「そこまではわからない。だけど、俺たちが森へ入った時にまだタームを焚いていたのだから、予定人数には達していないのだろう」


 わからないと言いながらも、セリオは確信めいた表情で答える。その顔があまりにも自信に満ちていたので、タニアの不安は徐々に薄れていった。


「じゃあ、まだ助けられるってこと?」

「たぶんな」


 セリオが静かに頷いた。タニアの顔に笑顔が浮かぶ。しかし、それは一瞬のことで、すぐに顔を曇らせる。


「でも、どこを探せば……」

「探すのは、先ほどの野営跡からそう遠くない場所。タームの香りが届く範囲内に捉えられているはずだ。ターム漬けにして逃げられないようにするつもりだろう」


 セリオの冷静な分析に、タニアは小さく頷いた。


「じゃあ、すぐに助けに行こう!」


 セリオは首を横に振る。


「いや、きみはここに居ろ」

「どうして?」


 タニアは不満そうな声を上げる。しかしセリオも譲るつもりはない。


「きみも分かっているはずだ」


 セリオの鋭い視線に、タニアは押し黙った。既に一度痛い目にあっている。意識を失い、セリオに担がれて家まで戻ってきたのだ。無理矢理付いて行っても、また迷惑をかけるだけ。タニアは唇を噛む。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ