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「アタシは行方不明になった男の子のことを知っているし、彼を見つける手がかりにも心当たりがある。この件に全く関わりのないあなたよりは、アタシのほうが現時点では役に立てると思うわ」
タニアの反論に、セリオは少し眉をひそめる。
「行方不明者を見つける心当たり? それは?」
セリオの問いかけに、タニアは自信に満ちた笑顔を見せた。
「今ここでは言わないわ。情報は軽々しく口にしてはいけないもの。さっき、身をもって口をつぐむ大切さを学んだんだから」
タニアのそんな言葉に、セリオはまたも驚いたような顔をする。しかし、それは先ほどのように動揺した様子ではなく、どこか楽しげな笑いだった。
「へぇ。経験を瞬時に活かせるなんて、君は案外賢いんだね。だけど、口をつぐんだからといって、君が戦えるようになるわけじゃない。賢いのにそんなこともわからないのかい?」
セリオの忠告はもっともだ。しかし、それはタニアにとって、すでに想定内の言葉だった。だから、タニアはセリオの煽るような口ぶりには乗らず、胸を張り腰に手を当てる。
「あら、あなたは案外賢くないのね。アタシは別に一人で行くわけじゃないのよ。あなたと行くの。だから、アタシが戦えなくても問題ないのよ」
挑むようなタニアの口調に、セリオは今度こそ本当に虚をつかれたような顔をした。これまでに見せたことがないほど目を丸くしたセリオを見て、タニアはしてやったりと言う気持ちだった。
「あなたがアタシを守るのよ!」
その自信はどこから湧いて出てくるのか。思わずそう問いただしたくなるほど堂々としている。




