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第2話:疑いの目と因縁の影

1. ギルドの冷たい視線

ギルドの広間は、転生者たちの笑い声とモンスターの鳴き声で賑わっていた。ギャルの相棒はキラキラ光る鳥、おっさんのゴーレムはドシンドシンと威圧的、眼鏡少年のスライムはぷるぷる揺れて愛嬌たっぷり。みんな、孵化したモンスターを自慢し合い、パーティ編成や職業の話で盛り上がってる。

で、俺? 佐藤ユウト、21歳、元大学生。ボロボロの服で、生意気なミニ魔王と気弱なチビ天使を抱えてポツンだ。

「おい、人間! このザコども、俺を誰だと思ってる!」 ミニ魔王が小さな角をピクピクさせて吠える。ほんと、こいつ生意気すぎ。対してチビ天使は、羽根一枚を震わせながら「ユウト…みんな、怖い目で見てる…」と囁く。うん、めっちゃ気弱。

ギルドの受付おじいさんが、渋い顔で俺を見る。「双子卵、だと? 記録にないな。職業は…不明。パーティ編成も保留だ。」

「え、保留って何!?」 思わず叫ぶと、周りの転生者たちがヒソヒソ。「あいつ、魔王の城に飛ばされたらしいぜ」「魔王の気配がする…ヤバい奴じゃね?」 ギャルが鳥を撫でながらチラ見、おっさんがゴーレムに「静かにしろ」と囁く。眼鏡少年だけはスライム抱えて「か、かっこいいモンスターですね…!」と目をキラキラさせてるけど、少数派だ。

「くそっ、なんで俺だけ…!」 拳を握ると、ミニ魔王が「チッ、弱音吐くな! 俺が魔王になるんだから、こんな奴ら気にするな!」 チビ天使が「でも…ケンカはダメだよ…」とオロオロ。こいつらの掛け合い、ちょっと癒されるけど、状況は最悪だ。

そこに、銀髪の少年が近づいてきた。背中に輝くユニコーンを連れて、キリッとした顔。レオンだ。第1話でチラッと出てきた、なんか因縁ありそうな奴。

「ユウト、昔みたいに頑張れよ。」 レオンがニコッと笑う。ユニコーンのたてがみがキラキラ光って、めっちゃ主人公感ある。

「え、昔? 何!?」 俺が混乱してると、レオンは「ダンジョンで会っただろ? 忘れたのか?」と首をかしげる。…いや、覚えてねえ! 転生直後でバタバタしてたし! でも、レオンの目は本気だ。なんか、過去に何かあったっぽい…?


2. 孤立からの小さな絆

ギルドの訓練場に移動。転生者たちはモンスターと一緒に模擬戦やってる。ギャルの鳥が風魔法で華麗に舞い、おっさんのゴーレムが地面をドン! 眼鏡少年のスライムは…ぷよぷよ跳ねて可愛いだけ。俺? ミニ魔王の「小さな火花」とチビ天使の「微かなバリア」で、ひたすら木の的を攻撃中。

「くそっ、火花弱すぎ!」 ミニ魔王が「黙れ、人間! これから強くなるんだよ!」と反発。チビ天使が「ユウト、頑張って…」と応援。…いや、応援されても、この火花じゃ的すら焦がせないんだけど!

そこに、眼鏡少年がスライム抱えて近づいてきた。名前はタケル、転生者の中でも目立たない奴だ。「ユウトさん、双子モンスター、超レアですよね! スライムより絶対強いですよ!」

「いや、お前のスライムの方が…なんか、愛嬌あるし?」 俺が苦笑いすると、タケルが目を輝かせる。「でも、双子卵って伝説みたい! 昔、魔王と天使が生まれたって…ギルドの古い本に書いてあったんです!」

「え、マジ!?」 初耳だ。ミニ魔王が「ほー、俺が魔王の伝説か! さすがだな!」とドヤ顔。チビ天使が「でも…天使もいるよ…?」と控えめに主張。タケルの言葉で、ギルドの図書館に双子卵の記録があるかもって希望が湧いてきた。

でも、訓練場で他の転生者から冷ややかな視線。「魔王の気配の奴と組むなんて、ありえない!」 ギャルが鳥を撫でながら言う。おっさんも「俺のパーティにゃ要らねえ」とゴーレムに頷かせる。…くそっ、めっちゃ孤立してる!

タケルだけが「僕、ユウトさんとパーティ組みたいです!」とスライムをぷるぷるさせながら宣言。スライムの弱さ知ってるから、めっちゃ勇気あるな、こいつ…!


3. クロウとの再会と因縁

その夜、ギルドの裏庭でミニ魔王とチビ天使を訓練中。「おい、人間! もっと火花を出せって!」 ミニ魔王が吠えるけど、火花は相変わらずショボい。チビ天使のバリアも薄っぺらい。「ユウト…ごめん、弱くて…」と落ち込む天使に、俺は「いや、お前らのせいじゃない。俺が弱いんだ…」とため息。

そこに、黒い影が現れた。黒髪の美形、鋭い目をした男。背後には、炎をまとった黒いフェニックス。…魔王の城で会った、魔族ライバルのクロウだ!

「人間、よくも闘技場で俺の試練を邪魔したな。」 クロウの声は冷たい。フェニックスが翼を広げ、闇の炎がチロチロ燃える。…え、めっちゃ怖いんですけど!

「邪魔って…俺、ただ生き残っただけじゃん!」 俺が反論すると、ミニ魔王が「この鳥野郎、俺がぶっ倒す!」と火花を飛ばす。…いや、絶対勝てないって! チビ天使が「ケンカ、ダメ…!」とバリアを張るけど、フェニックスの炎で一瞬で消滅。

クロウが笑う。「弱いな、お前。だが、双子卵…面白い。魔王様も注目してるぞ。」

「魔王!? 注目!?」 俺が混乱してると、クロウが続ける。「双子卵は伝説だ。魔王と天使の化身…世界を滅ぼすか、救うか。その鍵がお前だ。」

「え、なにそれ!?」 情報量多すぎ! クロウはフェニックスを連れて去る。「次に会う時は、俺が魔王の右腕だ。覚えておけ。」


4. 決意と新たな一歩

クロウの言葉で、双子卵の重圧を感じる。ギルドの図書館でタケルと一緒に調べると、古い本に「魔王と天使の双子伝説」が。過去、双子卵から生まれた魔王と天使が戦争を起こし、和解して均衡を保ったって話。でも、最後に気になる一文。「双子卵は神と魔王の実験…均衡を試す鍵なり。」

「実験!? 俺、なんかヤバいことに巻き込まれてる!?」 ミニ魔王が「実験だろうがなんだろうが、俺が魔王になる!」と吠え、チビ天使が「ユウト…怖いよ…」と震える。タケルがスライムを撫でながら「でも、ユウトさんなら大丈夫! 僕、信じてます!」

その時、レオンが図書館に現れる。「ユウト、昔の借りを返すよ。ダンジョンで、お前が俺をスライムの群れから助けてくれた。あの時の恩、忘れない。」

「え、俺、そんなカッコいいことした!?」 記憶ないけど、なんか熱い! レオンが微笑む。「お前の双子モンスター、弱いけど…可能性感じるよ。一緒に強くなろうぜ。」

俺は拳を握る。「ミニ魔王、チビ天使、タケル、レオン…! 俺、絶対強くなる! 伝説だろうが実験だろうが、関係ねえ!」

ミニ魔王が「それでこそ、俺の人間だ!」 チビ天使が「ユウト…応援するよ…!」 タケルが「スライムも頑張ります!」 レオンが「ユニコーンもな!」 なんか、仲間っぽい雰囲気に…!

(第2話 完)


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