#5
それと同時に、他機体のいる区域に直接向かって、通信による要請が間に合わない場合は直接招集を掛けてほしい旨を併せて伝えた。
「分かった。これからすぐに向かう」
「お願いね。私は本部への通信が終わり次第、隕石への接触を試みるわ。皆が来てくれるまでの間、少しでも分解を・・・・・・」
「それはだめだ。俺が他の奴らを連れてくるまでは接触するな。・・・・・・イブキの能力が鍵なんだ。慎重に行動してくれ」
「・・・・・・・・・分かったわ。グレンと他四体の仲間が到着するまでは待機するわ」
「あぁ、そうしてくれ。じゃあ行ってくる」
本部とコンタクトを取った後に、単独で隕石との接触をしようと考えていたイブキを冷静にグレンが窘める。そしてグレンはイブキから離れ、α区域の方向に向き直す。両腕の燃焼装置を足元に向け、爆発エネルギーを溜めるグレン。
「・・・・・・・・・待って、グレンちゃん!」
アトラスがグレンにどうしても話したい事があるようで、彼を呼び止めるがそれも虚しくグレンの腕の装置にエネルギーが溜まる。そのままグレンはエネルギーを爆発させ、その推進力を利用して一気に加速。彼の制止の言葉を無視して、アトラスの顔の向きとは逆の方向にある目的区域に向かって、グレンはロケットのように飛び出して行った。
そしてグレンが飛び立つのと同時に、本部に再び緊急通信を行うイブキ。
『こちらJACA本部。イブキβ、どうした』
「α区域とγ区域のイブキ・グレンと通信が繋がりません。本部から緊急通信をお願いします」
『・・・・・・・・・了解。イブキβは通信の確認が取れるまで待機せよ』
イブキは本部に現在の状況を報告し、本部からの返答を待つ。
『・・・・・・・・・イブキβ、応答せよ』
それから数分後、本部から回答があった。
『現在、通信障害が発生中。他イブキ・グレン機体との通信不能。原因は不明。以上』
「・・・・・・そんな」
イブキに届いた本部の返答は、原因不明の通信障害が発生しており、本部からも連絡が取れないとの事だった。その知らせに、イブキはグレンが他の機体を連れて到着するのを待つより他ならなかった。しかし、彼女の目の前には徐々に隕石が迫って来ている。
(早く・・・・・・みんな来て・・・・・・グレン・・・・・・)




