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変転人生~唯一の異世界ライフを歩む物語~  作者: 風竜 巻馬
第四章 王都学園編 〜それぞれの思惑〜
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第五十七話 戦う意味




 「おーい、いつまで寝てるんだい?」

 「んあ??」

 突然聴き慣れない声によって睡魔から叩き起こされた俺は、目を擦りながら体をゆっくりと起こした。

 朧げな視界から見えてくるのは、周りが真っ白な空間でその先に一人の少年くらいの背丈の子が佇んでいる事が分かった。

 「やあ、突然すまないね。少しだけ付き合ってもらうよ」

 そう言うなり少年はゆっくりと俺の方へ歩みを進めた。

 流れる風のように、周りの景色に溶け込むような足取りに、俺は思わず見惚れてしまう。

 「あれ、そういえばここって——俺は確か自分の部屋で寝ていたような気が……」

 「ここは僕が作った空間だよ。君の精神だけここに連れて来させてもらったんだ」

 寝ぼけて頭が上手く回ってない状態の俺に優しく説明してくれる少年。

 そういえば、この景色はどっかで見た記憶があるな。

 「なるほど、君も以前このように精神をこっちの世界に送り込まれていたんだね。この空間に見覚えがあるって事はもう一人の存在によって、君は以前ここに連れてこられたんだろうね」

 こちらの思考を読み取るように彼は答えた。

 「あの、もしかして心の声が聞こえたりしてるんですか?」

 「ああ、悪気はないんだ、そう邪険にしないでほしい」

 俺が少し驚いた顔をしていると、彼は少し苦笑いした。

 その様子は、どうか怯えないでほしいと言っているような気がした。

 「そう言えば自己紹介がまだだったね。僕はジブリール、君がよく知っているエルミーレと同じ『世界を均す者(シャイデマン)』だよ」

 ジブリールはにこやかに挨拶をした。

 そんな彼の口からとんでもない言葉が聞こえた気がするのだが。

 「『世界を均す者』? 師匠と同じ?」

 未だに寝ぼけているのかな?

 自分は夢を見ている——そうだ、これは何かの間違いだ。そんなおいそれと伝説の存在がまた俺の前に現れたりしないはずだ。

 「んー夢ではあるけど、現実でもあるんだよ? 僕が君とこうして話をして見たいと思ったから、今この精神と肉体が遊離しやすいタイミングでコンタクトを取っているんだ」

 ジブリールは俺の様子に戸惑いながらも、状況を説明してくれた。

 一言で言えば、俺は今肉体と精神が離れ離れの幽体離脱状態らしい。

 彼の話を聞いているうちに、ようやく精神が覚醒し始めてきて頭が回るようになってきた。

 

 「先程は取り乱してすみません、それで俺に話ってなんでしょう?」

 「話をする前に一つ、君に礼を言わなくちゃいけない」

 「礼、ですか??」

 「ああ、エルの事だけど、君が元のあの子に戻してくれたって聞いてね。いつか君にはお礼をしなくちゃいけないって思ってたんだ。君も知っての通り、エルは少し前まで壊れかけの心で過ごしていた。そんなあの子を救ってくれたのが君だ、エルの友達としてすごく感謝しているよ」

 ジブリールは微笑みながらそう告げるのだった。

 そして手を差し出してくる。

 その行動に俺は戸惑っていた。

 師匠を救ってくれたなんて言われても、そんな大したことをしたわけではないからな。

 「救ったなんて言われてもあまりピンとこないですね。それよりも俺は師匠に色々助けてもらいましたから」

 「それでもこれは誠意というものさ、どうか受け取ってほしい」

 彼は差し出している手を下げようとしなかった。

 そういう事なら、と思い俺はその手を握り返した。

 小さい手だったが、驚くほどしっかりとした感触で、まるで鍛え上げられた大人の手のようにたくましかった。

 

 「さて、それじゃ本題に入ろう。君には知っておいてもらいたい事がいくつかあって、それを言うためにここへ連れてきたんだ」

 ジブリールは真面目なトーンで話し始めた。

 「実は下界の調査をしていて分かった事だが、現在西のクヴァール大陸において魔族達の動きが活発化している。君が今いるエールトヌス王国と友好の深いゾーヤ帝国も、今は魔族達が裏で支配しているほどだ。帝国の内部はもう奴らに侵食されており、油断できない状況だ。それがまず一つ」

 俺は黙ってその話を聞いており、その間に知らない情報が彼の口から語られていく。

 そのまま彼は話を続ける。

 「もう一つが、だからと言って今君達が帝国に行くなんて事はないようにしてほしい」

 「……それは一体どうしてですか?」

 「今君達が行った所でどうする事も出来ないからだ」

 ジブリールはあっさりと切り捨てた。

 その態度に俺は少しムッとする。

 「別に嫌がらせじゃない事だけは分かってほしい。けど、そこまでのレベルにまだ達していないということも事実だから」

 彼はまっすぐ俺の方を見つめて告げる。

 その言葉に嘘偽りはないのだろう。

 だからこそ俺は悔しかった。

 まだ自分達の力では、奴らを相手にするのに足りないという事がハッキリと告げられたから。

 やってみなければ分からないと言う気持ちもあったが、それはあくまで俺の希望的観測だ。

 伝説の存在が言うからには事実なのかも知れない。

 そう思い俺は拳を堅く握りしめ、自分の未熟さを悔いた。

 「だから今は力を付けるんだ。幸い奴らはまだ本来の力を完全に取り戻しきれていない。それまでは大きく動く事はないだろうから、今のうちに優秀な人を集め力を蓄えてほしい」

 「…………っ!? じゃあ、今回の武術祭の意図はひょっとして……」

 俺はこの時、妙に辻褄があった気がした。

 学園側の急な方針転換、対策とは言っても随分急だとは思っていた。

 その裏には、実はこの人が仕組んでいるものかも知れないと言うことを。

 その様子を見たジブリールがフッと微笑む。

 「そう、僕が君の力をこの世界に広めるためとある人間に協力してもらった。何せ僕達は直接下界に関わる事が許されていないからね。今の世界の魔法は昔に比べ衰えている事をエルから聞いているし、かつての魔法を取り戻すためにも君達選ばれし者の力が必要だ。そこで最後にもう一つ、今回のその武術祭で君は魔族達が作った魔法体系を壊してほしい。今のままでは、奴らがこの世界を支配してしまう、それだけは避けなければいけない。でなければ、この世界は()()()()()()んだ」

 気迫のこもった言葉だった。

 まるで今まで過去に経験した事があるかのように。

 「だから、君には少し迷惑をかけることになるだろう。けど、それが僕たちに選ばれた者の宿命だと思って手伝ってほしい。この世界を終わらさないためにも」

 ジブリールは語り終えると力が入っていた事に気付き、腕を下に下ろした。

 そこまで熱く語られては仕方ない。

 元より、今回の武術祭は全力で臨むつもりだった。

 それを促したのが学園ではなく、「世界を均す者」だったってだけだし。

 世界を守るとかは正直重いが、魔族等の好きにさせたくはないのは俺も同じだ。

 

 「分かりました、まあ元よりこの武術祭は全力で臨むつもりでしたし、ご期待に添えれるかはどうかも師匠の魔法を世界に知らしめたいと思ってますよ」

 「ふむ、良い返事がもらえて何よりだよ。では、健闘を祈ってる」

 すると、辺りの空間がぼやけ始める。

 ゆらゆらと蜃気楼のように揺らいでいる。

 「これは……!?」

 「どうやら時間が来たようだ。短い時間ではあったが、君と話が出来て良かった。今後の君の活躍を僕達は見守っているよ」

 だいぶぼやけて輪郭がハッキリとしなくなった。

 その前に一つだけ聞きたい事がある。

 「あの、師匠は元気にしていますか!?」

 俺がそう聞くと、彼はニコッと笑った。

 「エルは元気さ。それに、君に会いたがっているから君がその気で居てくれればいずれその時がやってくるはずだよ……」

 声がエコーのようにこだまし、彼の姿が消えて無くなり俺は目が覚めた。


 目を覚ますと、既に陽が昇っている。

 若干の寝坊だ。

 それにしても彼は最後の別れ際、師匠に会う方法こそ教えてくれなかったが会える可能性は示唆していた。

 その時が来たら師匠に会えるかもしれないって言ってたし。

 まあ、そこはまた今度考えるとしてそれよりもまずは武術祭の本選だ。

 ジブリールという「世界を均す者」曰く、今回の学園側の思惑は彼が画策したものだったらしい。

 魔族に人々が対抗できるように、失われた魔法をもう一度世界に認知させるために俺達が武術祭で活躍する舞台を用意したと言っていた。

 わざわざ回りくどい気もするが、以前師匠もあまりこの世界の人間と直接関わるのは良くないって言ってたし、恐らくジブリール様もそう言った制限があるのかもしれないな。

 この事は一応あいつ等にも伝えておいた方が良いか。

 俺は身支度をさっさと済ませ、校舎に向かった。


 教室の近くに行くと、そこには大量の人で溢れ返っているのが見えた。

 その様子を遠目から確認した俺は、引き返して図書館に進路を変更した。

 あんな人だかりに突っ込んでいくのは自殺行為な気がした。

 (一体なんであんなに人が集まっていたんだ?)

 確かめる気にもなれなかったので、そのまま時間まで本を読んで過ごそうと考えたのだった。

 図書館に着くと、そこに人はあまりいなかった。

 学園中が武術祭で盛り上がっている中、こんな静かな場所で読書をする奴はいないと思っていたが、その考えは正解だったようだ。

 適当な場所の椅子に腰掛け、本を探しに周りを見て回る。

 (今日は気分的に歴史の本でも見てみよう)

 そう思って、この国の歴史の本を探していた時だった。

 

 「げっ……!?」

 「げっ、とはなんじゃ。人の顔を見るなり失礼な奴じゃの」

 そこにはロリババアがいた。

 「珍しい人がこんな所に居るもんだなって思っていただけですが?」

 「まったく、お主もこんな所で一体何をしておるんじゃ? もうすぐ武術祭の本選が始まるじゃろ、それなのに本なんか読んでて良いのか?」

 「教室に人が溢れ返ってるのが見えたんで、避難してるだけですよ。あんな人だかりに囲まれたら、本選の前に疲れちゃいますよ」

 「なるほどの、昨日の予選のお主達の評判は専らじゃぞ。わしも今日校内を見ていたがお主等の噂で持ち切りじゃったな。わしからしてみれば当然も当然じゃがな」

 そう言って俺の背中をバシッと叩いた。

 結構手加減なしだったので、ジンジンとしている。

 「何するんですか、もう」

 「がっはっは! あまり浮かれないように釘を刺しておこうと思っての」

 こちとら浮かれるつもりもないっての。

 俺は冷ややかな視線を目の前の少女に送った。

 だが、そんなのを気にする奴ではない。

 俺の視線を知らんぷりして棚の本を手に取っては戻している。

 「それにしても、学園長が今更読書なんて今日これから雪でも降りそうですね」

 「わしだって本くらい読むわい! 本当に失礼な奴じゃの〜」

 今度はロリババアが俺に冷たい視線を送ってきた。 

 が、俺はあっさりとスルーする。

 「まあまあ、それで、何かまた考えてるんですか?」

 俺は彼女から視線を逸らしながらその質問をした。

 すると、彼女の腕はピタッと止まりしばらく黙り込んでいた。

 この前の違和感から俺は、このロリババアが何か企んでいるかもと思っているもだが、その事について聞いても普通ははぐらかしたりしていたくせに、この前からこのように考え込む事が増えた。

 「まさか、1000年の溜まった欲求を誰に発散しようとか考えてるんじゃ……??」

 「んなわけあるか!!」

 今までで最高の鋭いツッコミだ。

 アゼルは白目になってフーフー言っていた。

 なんだ、違うのか。

 「あんまり悩みすぎると身体に良くありませんよ」

 俺はそう言って荷物が置いてある机の方に歩いて行こうとする。

 いじっていたら意外と時間が過ぎてしまった。

 そろそろ教室に戻らなければいけない。

 「散々わしをバカにしておいてもう行くのか?」

 「ええ、本選前のいい緊張ほぐしになりましたから、感謝してますよ」

 「とても本心で言ってるとは思わなんだ」

 呆れながらやれやれと手を横に広げた。

 

 「では失礼します」 

 俺は図書館を後にした。

 その後ろ姿を見てアゼルは何を思ったのかは分からない。

 ただ————

 「武術祭が終わったら、わしの部屋を訪ねにみんなで来ると良い。仕方なくわしがパーティーでも開いてやろう」

 俺は彼女の方を振り返った。

 その顔は何か吹っ切れてるように思えた。

 「分かりました、ちゃんとお願いしますよ」

 それだけ伝え、俺は図書館を出て行った。

 俺が図書館から去ったのを確認し、アゼルは人知れず手に持っていた本を燃やして握り潰した。


 俺が再び教室に着く頃には、さっきまでの人波は無くなりいつもの状態に戻っていた。

 武術祭に参加しない生徒は既に会場に移動が始まっているみたいだ。

 俺が中に入ると、そこにはセリウスとフランメの二人しか残っていなかった。

 後の生徒達は既に会場へ向かったのだろう。

 「あ、やっとリーベきた!」

 「まったく何してたんだ? こっちは大変だったんだぞ」

 「すごい人だかりが見えたから図書館に逃げてたんだよ」

 二人ともぐったりしていた。

 それを見るに色々質問責めにあった事が二人からは伺える。

 「もう朝から人と会う度に昨日の事聞かれてウンザリだよ〜」

 「やはりみんな昨日の予選は驚いていたのか、誰も彼も魔法の事を聞いてきてな。段々同じ説明をするのが億劫になってきた所だ……」

 二人とも机に突っ伏せながら朝の出来事を愚痴っていた。

 「何かごめんな」

 俺は苦笑いしながらそう言うしかなかった。


 「それにしても珍しく今日は早起きじゃなかったんだな」

 セリウスは俺が朝起きてこなかった事を疑問に思っていた。

 確かに毎日早起きして自主練をしているから、起きてこなかった事を不思議に思うのも無理はない。

 「ああ、実は夢を見てたんだ」

 「夢? 悪夢でも見てたの?」

 そう言って興味津々にフランメは聞いてくる。

 「そんなんじゃないよ。ただ、夢の中でジブリールって言う『世界を均す者』の人が夢に現れてな、その人と色々話をしてたんだよ」

 「ふーん??」

 「ん、今なんて言ったんだ?」

 「だから、『世界を均す者』のジブリールって人」

 二人とも理解が追い付いていないのか、しばらく俺の言葉を反芻していた。

 やがて俺の言葉が理解出来たのか、慌てて椅子から飛び上がった。

 「ミーレ師匠に会ったの!?」

 「いや、師匠の友達の人だから会ってないな」

 「夢の中に『世界を均す者』が出てきた!?」

 「うん、何か精神だけその人の空間に連れて行かれて、そこから二人で話をしてたり……」

 とりあえず二人とも興奮していたので、俺は落ち着くまで二人の質問に答えた。


 「——つまり、今回の武術祭で俺たちが過去に失われた魔法を使うように仕向けたのがそのジブリールって人なんだな」

 「そう言う事だ、このまま魔族達に挑んでも俺達は負けるらしい。だから今はこうして力を取り戻して奴らに対抗する人達を集めなければいけないらしい」

 「そのためにこの武術祭で私たちの魔法を見せろって事なんだね!」

 「ああ、そうする事でこの世界の人々に本当の魔法とは何かを知ってもらう必要があるんだ」

 「だが、本当に上手くいくものだろうか?」

 と、ここでセリウスは疑問を口にする。

 「どういう事?」

 「確かに俺たちが使う魔法は今のこの世界の魔法とは大きく違う。だが、それを見た所で果たして人々は受け入れてくれるだろうか?」

 セリウスは、今まで正しいと思っていたこの世界の魔法の使い方が、実は魔族によって弱体化させられてました、という事実が本当に伝わるかどうか疑問に思っていた。

 かつての自分がそうであったように。

 「魔法自体は今の世の中の方が普及しているのは二人も知っているはずだ。街中の至る所を探しても魔法を使わない生活なんて見つからない程にな。そんな中、今の魔法は魔族達によって広められた誤りの魔法だなんて言っても信じてもらえるかどうか少し不安だ」

 セリウスは視線を下に落としながら自分の胸中を告白した。

 それは、先行きの分からない行動に怯えているとも取れる。 

 失われた魔法の方が強い力である事は分かっているが、それが正しいかどうかは分からない。

 けど、それでも今のままではダメという事を俺は聞かされた。

 「なぜ世界に魔法が普及しているのか。なぜ昔の魔法は忘れ去られてしまったのか。ただ何も考えず、今のこの生活に疑問を持たず暮らしている方がよっぽどダメなんじゃないかな。正しい知識を身につけこの世界に潜む闇に目を凝らさないと、その闇に隠れてる奴らに好き勝手されるだけだ。正しいかどうかじゃない、俺達は俺達でこの世界を良くするために今回は戦うのさ。たとえそれがみんなから受け入れられなかったとしても、行動することに意味はあるんだ。昔の魔法は今よりももっと凄かったんだよってみんなに知ってもらえるだけでも、今回武術祭に参加した意味はある」

 世界の波に逆行する事はとても勇気が必要な行動だ。

 今までの固定観念を否定するって事だから。

 それがみんなに指差しで否定されようと構わない。

 そう言う事もあるんだと誰かに届きさえすれば、小さな波でもいずれ大きなうねりとなる。

 そのための意識作りをこの武術祭でしたいと俺は考えている。

 「私は難しい事とかよく分からないけど、今回私たちが全力で戦う事でミーレ師匠の凄さを分かってもらいたい。世界にはこんな強い魔法があるって知ってもらえればそれだけでいいと思うんだ!」

 フランメはニッと笑って俺達を見た。

 俺とセリウスはそんなフランメの顔を見てフッと笑った。

 「そうだな、難しい事は考えず、ただ自分たちが正しいと思えるように戦えばいいだけだもんな」

 「そうそう、あんまり難しいことばっか考えてるとろくな事がないからな」

 「それ、リーベが言うと説得力あるね」

 「確かに、いつも考え過ぎている人の言葉には重みがあるな」

 「どういう事だよ、それ……」

 俺はため息を吐いた。

 二人ともそんな俺の様子を楽しんでいた。

 

 「じゃあ、そろそろ俺達も移動するか」

 「そうだな」

 「あー、いよいよだね! ワクワクしてきた!」

 三人とも思ってることは違えど、やる事は変わらない。

 全力で本選に臨む、ただそれだけだ。

 それがこの世界にどのような結果をもたらそうとしても、構わない。

 この世界に風穴を開ける事実だけは確かだから。

  

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