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都市伝説~一人隠れんぼときさらぎ駅〜

作者: Naikuro@シロ naisiro@クロ

それは誰もが知っていて誰もがしない遊び。怪奇現象が起きると言われているが……実際に見ない事には分からない。


その為では無いがやることになってしまった。その原因である友達に電話を繋げていた。


友達はなんでも都市伝説が大が付くほどの好きで普段から都市伝説の事ばかり話していた。


普段の私なら軽く聞き流すとかしていたけどある日突然、都市伝説をしようと言い始めた。


私はそんな友達を見て呆れつつも楽しいと思い付き合っていた。


そんな友達に都市伝説しよと言われて最初は断っていたけど……あまりの本気に渋々了承した。


そこで私は『一人隠れんぼ』、友達は『きさらぎ駅』をやる事に。


私がするのは先程も言った『一人隠れんぼ』。


友達が言うには都市伝説の中でも危険な降霊術と言われていると聞かされていた


そんな友達が目指すのは……『きさらぎ駅』と言う都市伝説。


掲示板で話題になって降りたら最後と言われる駅だと……


どちらも危険だが……危険度で言えば友達になる。何せ降りたら終わりと言われている駅を目指すのだから


「と、カメラ回してるよね?」


電話越しで友達が聞いてくる。私はセッティングしつつ


「してるよ。そっちは一人で?」


気になったから聞いた。流石に一人では危険だと思ったから……


「うーん。行ける可能性が有るのは一人だからね」


そう言う。流石にそれだけの理由では心配になる……


「本当に一人なの?」


再確認をした。普通はしないし、しない方が当たり前だから


だけど今回やる都市伝説は危険だから……


それに都市伝説が都市伝説であって欲しいと思うから……


「何となるよ。それよりも私は今は駅に居るから……そっちも始めちゃって」


友達に促されて私は机に用意したモノを見た。『一人隠れんぼ』に使われる道具が並べてあった



『・手足があるぬいぐるみ


・ぬいぐるみに詰めることができる程度の米


・縫い針と赤い糸


・爪切り


・刃物などの鋭利なもの


・コップ一杯程度の塩水


そして、忘れては行けないのはテレビをつけて砂嵐が流れてる事』


私は再度確認してから友達に


「一応……準備出来てるけど……そっちは?」


電話してるのはお互いの無事が確認出来るのと、万が一の事だった。


それに友達に何かあってはいけないから友達に許可を貰ってGPSを付けてもらってる


電話の奥で電車が来る音が聞こえて


「今、電車来たから乗るね。えーと……場所は確認出来てる?」


手に持っていた携帯で友達の位置情報を確認して


「ここから近い場所の駅だよね?」


私の家と友達の家から近い駅で友達の位置情報は確認出来ていた


「そうだよ。とりあえずは適当に乗ってるから……多分、時間も掛かるし、そっちから先に始めちゃって」


セッティングしたカメラの方に手を振った。ちゃんと繋がってるかどうかの確認で


「見えてるよ。じゃ、始めちゃって。バッテリーの事は気にしないで」


カメラの方を見て頷いてたから準備を始めた


カメラに映るようにして人形を手にして人形の背中を割っていく。


中には綿が詰め込まれていて、綿を抜いていく。


お米を手に人形の背中の中へと注いでいく。十分に注ぎ終えると自分の爪を中に入れて赤い糸で割った背中を塞いでいく


「えーと……これを持ってお風呂場に行けばいいのよね?」


私はやり方を見つつ確認の為に聞いた。間違えていた怖いから……


「そう。その通りだよ」


刃物……今回は家にあった包丁と人形を手にお風呂場に向かう。その時にカメラを手にしていて


「相変わらずだね」


五月蝿いよ……こっちは心臓がバクバクなのだから……


手に持っていたカメラを置いて、時間を確認した。もうすぐ3時になろうとしていて


「そっちはどう?」


友達の身が心配だから確認の為に聞く


「うーん。特に変わりはないかな?。有るとしたら……人が私だけかな?」


GPSを確認しても移動してる感じで特には変わりはなかった


時間が来たし続きを始める事にした。人形を風呂桶の中に漬け込んで


「じゃ、最初の鬼は白。最初の鬼は白。最初の鬼は白」


そう言って3回唱えた。そのままカメラを手にして再び戻る


部屋の電気を全て消してテレビを付けて砂嵐になってるのをもう一度だけ確認した


目を瞑ってゆっくりと声に出して10を数えた


『1


2


3


4


5


6


7


8


9


10』


10を数え終えると


「じゃ、行こっか」


電話の向こうの友達の声に促されたびっくりした


カメラを睨みつけつつ、手にしてから再び人形の元に


人形の位置は変わっていない。当たり前だけど動く訳ないから


手に持っていた包丁を振り上げて勢いよく人形の中心に突き刺した


「シロクロ見つけた!」


私は恨みを込めるようにしてそう言葉を放った


「ひっ……ガチだよね?」


友達の声が響いた。そんなに驚く事かな……?


まぁ……早く進めたいし……


「次はシロクロが鬼。次はシロクロが鬼。次はシロクロが鬼」


人形に名前を言ってから再び元の場所に戻る。塩水を持って隠れ場所の中に入り


「私の方も終わった。どうしよっか?」


私は聞く。お互いする事と言えば……待つしかない……


取り敢えずは……何も無いし何か話すかな……?


「うーん。私の方は特に無いね」


そう言う。まぁ……そうなるよね。砂嵐の音だけが鳴っていて特に変化は無かった


音さえも何も無く現象も起きずに終わりそう……。


それに1時間や2時間以内に終わらないといけないし……


「あっ、人が乗ったきた」


友達が電話越しでそう言う。今は3時半……時間も遅いし……


「まぁ、大丈夫だと思うよ?」


その声で私は頷いて待つ事にした。しかし何も……


ドン!!!!!


音が鳴り響く。流石にイタズラだと思うけど……


ドン!!!!!


更に強く鳴り響く


「大丈夫なの?」


冷静に友達が聞いてくる。流石にもう辞めようかな……


塩水を手にして口に含む。ゆっくりと隠れている場所から出ると


ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!


音が強く連続で鳴り響く


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!!!


インターンホンが鳴り響く。口から塩水が吹き出しそうになるが急いでぬいぐるみの元へと向かう


「大丈夫なの?」


友達が聞いてくるから、カメラに向かって頷く。


行くまでに何度も何度も扉を叩く音が聞こえていた。


お風呂場に着くとぬいぐるみが始まる状態のままので残っていて


ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!


まだ扉を叩く音が鳴り響く。早く終わらせないと嫌な予感を感じる。


先ずは残った塩水の入ったコップを人形にかけて、その後に口に含んだ塩水を人形にかけて


「私の勝ち、私の勝ち、私の勝ち!!!!!!!」


腰が抜けてその場で座り込む。怖かったのと終わった安心感で


ドンドンドンドンドンドン!!!!!!


音が鳴り響く


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!!!!


終わらない……?


ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!


更に音が鳴り響く


「終わらせたよね?」


友達が聞いてくる。友達は……何と言うか冷静だった。


確かに終わらせたのに……何度確認しても終わってる


だから……ドアのスコープを覗く事に。音が止まない


ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!


心臓の音が五月蝿く鳴っている。ゆっくりと覗くと


ゴトッ……!


手に持っていた携帯を落としてしまった。


ドアのスコープの先には友達が焦った表情をして……心配して扉を叩いてるから


「どうしたの?。大丈夫?」


携帯の向こうから友達らしき声が聞こえる。視線を携帯に向ける


声だけが聞こえていた……


カメラの奥の彼女は私を見ている。じゃ……カメラを見てるのは……?


携帯を手に取れない。怖くて……怖くて怖くて……怖くて……


ドアから離れて後ろへと下がってしまう。携帯も手に取れない


どっちかが幽霊でどっちが本物……そうなってしまう……信じたくない……


その場で座り込んでしまう


音が鳴り響くのが終わって、今度は


ドンッ!ドンッ!


鈍い音が響いていた。何度も何度も


やがてその音がドアを蹴破る音に変わって勢いよく開いた。


両腕で視界を遮ってしまって、その時に抱き締められる感覚がした。優しく包み込まれる感じがして


そして……


「大丈夫!?」


友達の声が聞こえてきた。有り得ないから……今……友達は……


「何で一人でしたの……!!」


友達の声が心配する声をしていた。訳も分からずに困惑した


「ホンモノ……?」


私はゆっくりと友達に聞くと、優しく笑みを浮かべて


「何を言ってるのよ……本当に……カメラが無かったら……」


私はゆっくりと指を携帯に向けて指した。友達はそれを見て


「携帯?」


私は頷いた。


友達は私から離れて携帯に触れていた。


友達の目は見開いていて


「通話切れてるよ……私と通話していた……そうなるよね?」


私は頷いた。その時に友達は携帯を手にして、私の携帯と友達の携帯両方を私に見せてきた


そこで友達が目を見開いた理由が分かった


私の携帯にはしっかりと友達と通話していた記録が残っていて……


友達の携帯には私との通話の記録は残ってなかった……


「……今日は私も泊まるよ」


私は小さく頷いた。それだけでどれだけ安心するのか……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あの日の出来事以来……都市伝説に関わる事が無くなった


友達に言われて気が付いた……


失念していたから。深夜の3時は……電車は動いてない


友達もその日は確かに向かおうとしていたけど気が付くと寝落ちしていたという有り得ない答えが返ってきた


電話を掛けようにも通話中の為に明日にでも謝る事にするつもりだったらしい。その時にカメラ配信されていて、その内容を見て不味いとなって急いできたみたい


それが声は入ってないが私が誰かと会話してる声が聞こえていて、明らかに不自然だったと


ドアの音やインターンホンは友達で私はそれに怯えながらも終わらせていた事に


その時に友達は「良く口に含んだ塩水を吐き出さなかったね」と言われた。吐き出されていたらどうなっていたか分からない……


「アレは……何だったの?」


ドラム缶の中に人形を入れて燃やしていく。ゆっくりと燃えていき


「うーん。私には分からないかな?。一人隠れんぼするにしても……アレは降霊術だし……始まる前には既にだよね?」


私は頷いた。始まる前に既にあの存在と会話していたから


結局友達はきさらぎ駅を探すのは辞めていた。理由は私だかららしい


私と友達はあの存在が何なのかは分からない。分かるのは……ただ私と会話して何もしなかった事だった


あの声の主は私を心配していたのだから。理由は分からないが友達が来るまでの間はしっかりと通話を繋げて会話をしてくれたのだから……


あの声の主は何なのかは分からないがあの声の主が無かったら……きっと……私は……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『残念……もう少しだったのに……』

シロクロ『答えはありません』


シロクロ『幽霊の正体は皆さんに任せます』


シロクロ『助けてくれた優しい霊なのか……はたまたま……ただ遊びだけで気まぐれなのか……』


シロクロ『それでは……また……』


『遊ぼ?』

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